第二新卒と新卒とでは、企業が求めていることがそれぞれ違います。そのため、新卒のときと同じ気持ちで履歴書を書いたり、面接に挑んだりすると不採用になる可能性が高くなります。
今回は、企業が第二新卒に求めていることをはじめ、志望動機のNGポイントや上手な伝え方についてお話していきます。
企業が第二新卒に求めていることは
冒頭でもお伝えしたように、第二新卒と新卒では、企業が求めていることが異なります。第二新卒には、はっきりとした定義はありませんが、一般的には「新卒で入社後、3年未満の求職者」の方が第二新卒と呼ばれています。
ここで新卒と大きく異なる点が「短い期間であっても、社会人として働いた経験がある」ということ。新卒で入社した会社で、社会人としての基本的なビジネスマナーは学んできただろう、と企業側は考えます。
短期間とはいえ、社会人の経験があり、若さもある。新卒のときと同じくやる気や熱意に加え、社会人としてのマナーが求められるのです。また、社会人の経験があるため、「新卒よりも会社になじみやすいのではないか?」とも期待されています。
こんな志望動機はNG!第二新卒が気を付けるべきポイント
それでは次に、志望動機の伝え方で気を付けるべきNGポイントについて解説していきます。
NG例1:前職の退職理由がネガティブ
これは第二新卒に限らないことですが、前職の退職理由がネガティブなものでは、企業の印象がよくありません。
例えば、人間関係や給与面などの不満が理由で退職を決めたとしても、それをそのまま伝えるのはNG。ネガティブな退職理由をそのまま伝えられた企業側が思うのは、「不満があったら、すぐに辞めてしまうのでは?」という不安。選考を左右されかねないので、退職理由がネガティブな場合は注意しましょう。
NG例2:企業の商品やサービスなどの魅力ばかり
応募先の企業がなにか商品の販売やサービスを行っている場合、「御社の商品は素晴らしく・・・」「御社のサービスを利用しているのですが、とても便利で・・・」などはNGです。商品を購入したり、サービスを利用したりするのがNGというわけではありません。むしろ、リサーチの意味も込めて積極的にすべきでしょう。
では、なにがいけないのか?「商品が素晴らしい」「とても便利」という抽象的な伝え方では、一消費者としての意見にすぎず、志望動機としては不十分です。その行動自体はよいのですが、伝え方に注意です。
NG例3:成長できる、学ばせていただくなどの他力本願
志望動機として、「とても成長できる環境だと感じたからです」「御社で学ばせていただく所存です」などはNG。
人間、謙虚さは大切ですが、このような伝え方だと他力本願に聞こえてしまいます。もちろん、自分が成長できる環境で働くのは、とてもよいことです。こちらも伝え方を気を付けましょう。
NG例4:決定打に欠ける
志望動機が決定打に欠ける場合もNG。「内定をいただけたら、どんな仕事でもやります!」「福利厚生が充実していて・・・」など、多くの企業にも使えそうな志望動機を企業は嫌う傾向にあります。
第二新卒の志望動機の伝え方と書き方
これまで、志望動機のNGについてお伝えしてきました。勘のいい方はすでにお気づきかと思いますが、志望動機というのは伝え方が全て。どんなに素晴らしい理由だったとしても、ネガティブな理由だったとしても、伝え方でプラスにもマイナスにもなります。
ここからは、先述したNGに対応する伝え方や書き方について解説していきます。
伝え方1:前職の退職理由をポジティブにする
前職の退職理由が不満などのネガティブな場合は、それを以下のようにポジティブなものに変えて伝えるようにしましょう。
また、不満があり、それを改善しようと努力したけれどダメだった、という伝え方をすれば、企業側もそれほど悪い印象を感じません。むしろ、「改善する努力ができる前向き人」と、考えてくれる可能性もあります。
・人間関係が原因で退職
自分でどんどんアイデアを出して、挑戦していきたかったのですが、風通しが悪く、硬直的な組織でしたので、残念ながら退職を決めました。
・職場環境が悪くて退職
前職は、属人化している業務が多くありました。そのため、効率的に情報共有できるような仕組みを自分なりに考え、上司に提案しました。しかし、提案は受け入れてもらえず、試してもらうことも叶いませんでした。別の上司に提案しても結果は同じでした。新人でも、もっとアイデアを積極的にいえる環境で働きたいと考え、退職いたしました。
・給与や福利厚生の不満から退職
前職の業務のほとんどがルーティンワークでした。もちろん、それも大切な仕事だと思い責任も持って取り組んでいました。しかし、今後の自分のキャリアを考え、どんどん挑戦していけるような環境で働きたいと思い、退職に至りました。
伝え方2:企業の商品やサービスのよさに加え、根拠なども
企業の商品を購入したり、サービスのよさを伝えた上で、「どの部分が、どう良かったのか」という具体的な理由や根拠に加えて、「自分の知識や経験を活かすことで、〇〇なところをよりよくすることができる」など、提案までできれば、よい評価を得られる可能性があります。
ただ、提案までは難しいと思うので、商品やサービスのよさを伝える場合には、具体的に伝えるようにしましょう。
伝え方3:自分が成長できて、自分はなにを提供できるか
志望動機が「成長できるような環境だから」というようなものでは、他力本願のように聞こえてしまうので伝え方を変えましょう。
例えば、「早く戦力になるためにも、よいものは積極的に吸収していきたいと考えております。また、自分の知見や経験がお役に立てる場面があれば、率先して取り組んでいきたいですし、周りの方にもお伝えしていきたいです」というように伝えるとよいでしょう。
成長したい、ということだけではなく、自分の持っているものを会社のために役立てますよ、という意味も。他力本願ではなく、自分から積極的に行動していくことを伝えています。
伝え方4:これだ!というものを用意する
どの企業にも使えるような志望動機ではなく、「この企業ならでは!」というものを用意しましょう。考えるのが難しかったり、なかなか思いつかないかもしれません。もしかすると、その場合はリサーチ不足なのかもしれません。
応募先の企業について、改めてリサーチしてみましょう。ホームページがあるならば、隅々まで読み込んだり、商品やサービスがあるならば、購入したり利用したりしてみるとよいでしょう。
まとめ
第二新卒の志望動機は、新卒のときと同じ考え方では不十分です。社会人としてのビジネスマナーが必要だったり、志望動機もやる気や熱意だけでは企業側にも伝わりません。今回お話してきたNGポイントや作り方を参考にしていただき、よりよい志望動機を考えてみてください。
▼ 第二新卒の方にオススメ!関連記事3選
「第二新卒」とはいつまで?気をつけるべきポイントをご紹介! 第二新卒が転職で失敗する原因とは?成功するコツをお伝えします 第二新卒でホワイト企業に転職する方法。見極め方やおすすめの業界紹介