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インタビュー

18歳で結婚、出産、離婚。モデル「田尻 夏樹」を変えた母の言葉

10代で結婚、出産、離婚を経て、今もなお業界の最前線で活躍中のモデル・キャスティング業の田尻 夏樹さん。何事も前向きに捉え、あれこれ考える前にすぐ行動に移せてしてしまう、バイタリティ溢れる彼女の生き方と仕事観をインタビューしました。

■プロフィール
田尻 夏樹(たじり なつき 1988年7月19日-)
大阪府出身
【2005年】モデルとして活躍をはじめる
【2006年】結婚・出産・離婚を経て、モデルを一時休業
【2007年】モデル業を再開。ママ雑誌『I LOVE mama〔アイラブママ〕』(インフォレスト)をはじめ、テレビや雑誌で活躍
【2020年】独立し、現在はモデル・女優、PR、キャスティング業にて活動中

10代で結婚、出産、離婚。
自分を奮い立たせた母の言葉。

モデル活動をスタートしたのは17歳のとき。「さぁ、やるぞ」って意気込んだ1年後、18歳で結婚、出産、離婚までを経験しました。

スタートしたばかりのモデル業も休業せざるを得なくなって、実家の鉄工所で働いて…濃い1年ですよね(笑)

自分なりに子育てを楽しんでいたつもりだったんですけど、心病んでしまった時期があって。

そんな時に母が私に「お母さんなのに笑顔がないよ。私も子育てサポートするから、好きな事を少しはしてみたらどう?」って言ってくれたんです。

その言葉がもう一度、私を奮い立たせてくれました。諦めかけていたモデルの仕事を「子育てしながらでいいじゃないか、もう一度頑張ってみよう」って決めたんです。

それからはとにかく、オーディションへの応募、応募。とにかく当たって砕けろ精神でした。

そんなある日、いくつか受けたオーディションの中で、関西のとあるスタジオから合格通知をいただきました。時計やサングラスなどをつけてのファッション撮影だったんですが、そこで新しい出会いがあったんです。

それは、他雑誌の撮影をしていたモデルさん達との出会いでした。彼女たちは当時有名なギャル雑誌のモデルをしていたんですが、中には私と同じママモデルもいて。
その繋がりで『I LOVE mama(アイラブママ)』というママ雑誌の専属モデルが決まりました。

考えるよりもまずは行動。
当たって砕けろの精神がチャンスをくれた。


一見すると、とんとん拍子で仕事が決まったようにも見えますが、こうしたチャンスが自分に舞い込んできたのは「行動のおかげだ」と思うようになりました。

母親の一言のおかげでモデル業を再開すると決めてから、迷うことなくオーディションを受けに行ったこと。
オーディションに落ちても、躊躇うことなくまた新しいオーディションに応募したこと。

一つひとつの決断から、行動までが早かったことが私にチャンスをくれたんだと思います。そして今でも「まずはやってみよう」の精神は健在です(笑)

その頃になると、仕事が楽しくて楽しくて。ママ雑誌の撮影ということもあって、現場に子連れのママが多かったのもありましたね。

理解のあるクライアントさんが多かった為、保育園のお迎え時間に合わせて休憩をとらせてくれたり、お迎えへ行って子どもを連れて戻ってきても、現場でスタジオの皆さんが遊んでくれていたり。
本当に当時の皆さんには感謝でいっぱいです。

一般的には『10代のママ』ってだけで、いい風にはみられないと思うんですけど。私はそんな風には思いません。

子どもがいなかったら『I LOVE mama(アイラブママ)』の仕事はなかったかもしれませんし、こんなにも仕事に対して真摯に、真剣にぶつかることもなかったんじゃないかなと思っています。

モデルでありながら懸命に努めた
キャスティングというお仕事

それからは、とある会社で正社員として活躍できる機会もいただきました。社員になるとモデル以外のお仕事も任してもらえるようになりました。

それは『キャスティング』というお仕事で、例えばコレクションなどのファッションショーに出てくれるモデルさんやインフルエンサーさんなどを探したりするんですけど。
時には400人以上のインフルエンサーに声をかけることもありましたね。本当に大変だった(笑)

だけど、そこでモデルによって得意・不得意のお仕事があることを知り、得意なジャンルをこなすモデルさんは、見ていてとても楽しそうだということにも気が付きました。

インフルエンサーやモデルというお仕事は、本当に自分が「楽しい、好き」って思える商品やサービスをPRするからこそ、見ている人の心に真っ直ぐ届けられるんだな、と改めて思えたんです。「心がときめく仕事をしている人は素敵だ」って。

私の子どもも同じで、私が楽しそうに笑っていると笑ってくれて、私が落ち込んでいると子どもも落ち込む。母が私に言ってくれた「笑顔がないよ。」っていう言葉は、実はすごく核心を突いたものだったんです。

自分がどんなモデル、インフルエンサーになりたいかが明確になった瞬間でした。
そして独立することを決めたんです。

人生の転機となった、
独立と恋愛リアリティ番組への出演

そんな私の仕事人生がガラリと変わったのは2019年。とある恋愛リアリティ番組への出演でした。

親友がこの番組が大好きで「みて!」と勧められたんです。

でも、「まずはやってみよう」の精神の私は、「観てみるね!」じゃなく「楽しそう、私もしてみたい!」だったんです(苦笑)
そのまま、その場所で応募し、気付けば数回のオーディションにも受かり、番組に参加していました。

一度、「楽しそう、やってみたい!」と心がときめいてしまうと、失敗したらどうしようとか、考えられなくなるんです(笑)

放送後、私のインスタグラムのフォロワーが急激に伸びました。

嬉しい反面、いろんな仕事を自分一人でこなしていかなきゃいけない責任感みたいなのも感じはじめました。
会社勤めだった頃は、失敗しても誰かが助けてくれるって安心感があったんですけど、独立しているし、そうはいかないから。

だけど、独立して本当によかったと思えます。なんでも自分でやることで深まった知見や充実感も得られました。

何より『心がときめく仕事をしよう』というモットーがあったから、自分が心からお役に立てると思える仕事だけを受けられるし、反対に力になりたいけど、自分では役不足だと思うお仕事は、そのジャンルが得意な人に振ることも出来るようになりましたね。

PRがしたい企業様にとっても、PRを見るファンにとっても、いいことだと思います。

コロナ禍で考える
これからの自分の在り方


17歳からモデルを初めて、PR、SNS、キャスティング、CM、ポスター、テレビ番組、本当に色々なお仕事に携わらせていただきました。

最近では「新店を立ち上げたから、SNSで集客したい」などといった、企業様のSNS運用を代行させていただくことも多くなってきましたが、
一方で、コロナ禍でそうした運用をしたいけどできない企業様も多くなっています。さらに、PRの即効性が失われてきてるんですよね。

つまり、今まで以上にコストを下げて、PR力を高めていかないといけない。

これまではSNS運用をお任せいただいたら、代わりに『やってあげる』だけで終わっていました。
一時的にはフォロワーが増えるけど、お客様にアカウントをお返しした後は、またフォロワーが減っていく、なんてこともあったんです。

こうした一時の運用にならないように、今はそのノウハウや知見を教えることに力を入れています。

何事も『代わりにやる』ことは簡単ですが、『やり方を教える』ことは難しい。
今後は10年以上かけて培ってきたノウハウを活かして、もっと長い目でみたお困りごとを解決できるようなサービスを提供できればと考えています。

何よりも、笑顔を決して忘れないように。

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Written by

ハレダス編集部

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