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【例文アリ!】転職面接で家族構成を聞かれた時の対処法は?

転職活動において、面接対策はマスト。志望理由や自分の長所、短所、自己PRなどなど、自分のことを伝えるべく言語化する一方で、「どんな質問が来るだろう」とあらかじめ想定し、答えを持っておくことも必須と言えます。

そこで今回は、「聞かれたらちょっと困る」質問に焦点をあて、「家族構成」を聞かれた時の対処法についてお伝えしていきます。

実は、聞かれないのが「普通」


家族構成くらい普通に答えられるのに、なぜ困るのか?と疑問に思う人がいるかもしれません。ですがこの質問、就職活動全体を管轄している厚生労働省が配慮すべき事項としてあげている「身元調査」にあたる可能性があるのです。

身元調査とは

厚生労働省が掲載している「公正な採用選考の基本」には、採用選考時に配慮すべき事項として「身元調査などの実施」が言及されています。

まず、労働者が就職するにあたり差別的な扱いを受けないよう、職業安定法の第三条には「何人も、人種、国籍、信条、性別、社会的身分、門地、従前の職業、労働組合の組合員であること等を理由として、職業紹介、職業指導等について、差別的取扱を受けることがない。但し、労働組合法の規定によって、雇用主と労働組合との間に締結された労働協約に別段の定のある場合は、この限りでない。」と均等待遇が明記されています。

その上で、第五条の四には求職者等の個人情報の取り扱いについて書かれ、「求職者、募集に応じて労働者になろうとする者又は供給される労働者の個人情報(以下この条において「求職者等の個人情報」という。)を収集し、保管し、又は使用するに当たっては、その業務の目的の達成に必要な範囲内で求職者等の個人情報を収集し、並びに当該収集の目的の範囲内でこれを保管し、及び使用しなければならない。ただし、本人の同意がある場合その他正当な事由がある場合は、この限りでない。」と明記されています。

つまり、適切な範囲外の個人情報の収集はするべきではなく、個人情報保護の観点からも、社会的差別の原因となるおそれのある個人情報などの収集は原則として認められないと厚生労働省は明言しています。

特に本人に責任のない家族や出生地、または信条思想を調べるため健康診断や身元調査を行うことは就職差別につながるためすべきでない、としており、家族に関することを聞くのは不適切である、と厚生労働省は明言しています。

「不適切な質問」の半数が「家族」

しかし令和2年度において、「適性・能力以外のことを把握された」との指摘は、ハローワークが把握しているだけでも797件に及びます。

そしてそのうちの46.9%、実に半数が「家族のこと」を占めるため、企業側の認識がまだまだアップデートできていない実態もあるようです。

「不適切な質問」いろいろ

厚生労働省のHP(※3)によれば、「本人に責任のない事項」や「本来自由であるべき事項(思想・信条にかかわること)」は、そもそも本人の適性・能力とは関係のないことなので、聞くべきではないとしています。

そのため、本人に責任のない家族やうまれのこと、(家族の仕事や貧富など)あるいは思想・信条にかかわること(選挙、購読新聞や愛読書など)を聞く質問はすべて不適切としています。

よって、このような質問の対策は、そもそもしなくていいと言えるのです。

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面接で家族構成を聞いてくるのはナゼ?


しかし、場合によっては聞いてくる企業もあるかもしれません。その場合、考えられるパターンは3つあります。

社風

悪意や選別意識があるわけではなく、「従業員は家族だ」として、深く知ろうとしてくる会社もあります。そのような社風の会社に入社したいという方は別ですが、仕事とプライベートを分けたい方は、この質問を入社するかどうかの判断材料のひとつにしてもいいかもしれません。

アイスブレイク

面接の中でイマイチな空気になってしまい、空気を切り替えるため敢えて聞きやすい話題を提供してくれた場合もあります。しかしそのような質問は不適切であるので、そのような話題を選んでくる会社の体質が伺えるとも言えるでしょう。

長く働いてくれるか確かめるため

結婚や介護といったライフステージの変化に応じて、転職や退職はつきものです。会社からすれば雇用した以上できるだけ長く働いてもらいたいため、家族について聞くケースも散見されるようです。

確かに会社が欲しい情報ではありますが、前述したようにそれらは不適切な質問であり、すべきではありません。それでも敢えて質問するということは、会社の体質が伺えるとも言えます。

【例文アリ】どう答える?ケース別にご紹介


では実際、そのような質問にどのように答えるべきか、ケース別に紹介していきます。

距離感の近い面接であった場合

不適切ではあったものの、雰囲気も良く、話の流れも自然だったな、と納得できる場合はできる範囲で答えても差し支えないかもしれません。

ただその場合でも、深く説明する必要はありません。そもそも不適切な質問なので、あくまで履歴書に書くくらいの程度で留めておきましょう。

それでも根掘り葉掘り聞いてくるような会社の場合は、従業員のプライベートにまで深入りしてくる可能性が高いので、入社を考えた方が良いかもしれません。

【例文】
・3人家族で、一人っ子です。
・○人家族で、兄と妹がいます。

調査のような面接の場合

面接官の質問も威圧的で、家族構成などを唐突に聞かれた場合は、その情報を元に採用選考が行われる可能性が高いと考えられます。

それは厚生労働省が言うところの「身元調査」にあたり、「本人に責任のない事項」や「本来自由であるべき事項(思想・信条にかかわること)」でその人のことを判断しているということになるため、まず入社をオススメできません。

きっぱりと「不適切な質問ではありませんか」と言うのは中々勇気がいると思いますので、「今聞かれたことは選考に関わってきますか?」と質問してみて、そこからの反応を確かめるのが良いでしょう。

もしそこまで入社したいと思っていない企業であれば、内定を辞退することもオススメします。

【例文】
・今聞かれたことは選考に関わってきますか?
・今の質問は選考に関わる内容では無いと思うので、答えは控えさせていただきます。

理由を説明された場合

最初に「不適切なんだけど、こういう事情で」と説明があった上で質問された場合は、あなたがその理由に納得できるかどうかを判断した上で答えてもらって差し支えないでしょう。

納得できない場合は、素直に「できれば適性と能力で判断していただきたいです」と答えて結構です。

【例文】
・できれば適性と能力で判断していただきたいです。
・家族や家柄によって御社での業務が滞ることはございません。

まとめ

今回は、「聞かれたらちょっと困る」質問に焦点をあて、「家族構成」を聞かれた時の対処法についてお伝えしてきました。大前提として、採用において重視されるのは、「適性と能力」です。ぜひこのことをきちんと押さえた上で、転職活動を行っていきましょう。

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Written by

ハレダス編集部

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