履歴書に貼る証明写真は、企業から見たあなたの第一印象を大きく左右するものです。ときには、証明写真が内定の合否を左右する可能性もあるでしょう。
本記事では、証明写真の値段をテーマに、撮影方法別の相場価格やメリット、デメリットなどを解説します。ぜひ参考にして、就活に役立ててください。
【撮影方法別】証明写真の値段、メリット・デメリット
証明写真を撮影する方法としては、次のものがあります。
● スピード写真
● フリーフォトグラファー
● 写真館
● セルフ撮影(自撮り)
いずれの方法も一長一短があり、どれがベストかは重視するポイントによって変わります。値段で決めたい方は、次の表を参考にしてください。
スピード写真 | 6枚~8枚:約700円~1,000円 |
フリーフォトグラファー | 1カット:約5,000円~15,000円 |
写真館 | 1カット:約1,500円~2,500円 メイク・ヘア込み:約5,000円~15,000円 |
セルフ撮影(自撮り) | 1シート:約200円 |
1.スピード写真
ボックス型の撮影機の中で、写真を撮る「スピード写真」は、最も一般的な方法だといえるでしょう。コンビニ前や大型電気店、駅構内、ショッピングモール内など、あらゆる場所に設置されており、気軽に証明写真を準備できます。
写真は、6枚〜8枚で1シートとなっており、相場は700円〜1,000円程度です。ただし、機種や設定したモードによって、金額は変わります。最近では、美肌モードなども選択でき、写真のクオリティも上がっている状況です。
スピード写真のメリット
スピード写真のメリットは、次のとおりです。
● 数分で撮影した写真を受け取れる
● 値段が安い
● 駅やコンビニなどに写真機があるため、すぐに撮影できる
便利さや値段にこだわるなら、スピード写真が適しています。
スピード写真のデメリット
メリットの多いスピード写真ですが、いくつかデメリットもあります。
● フリーフォトグラファーや写真館と比べると仕上がりが劣る
● スピード写真とわかることが多いため、無計画なイメージを与えることがある
スピード写真のクオリティは上がっていますが、証明写真を見慣れた面接官なら、すぐに専門家に撮影してもらったのではないことに気づきます。
もちろんスピード写真が悪いわけではありませんが、駅などで手軽に撮影できることから、計画的に写真を準備していなかったイメージを与えてしまうかもしれません。
2.フリーフォトグラファー
証明写真のクオリティを重視したい場合は、フォトグラファーに依頼する方法もあります。写真館や特定の事務所に所属していないフリーランスのフォトグラファーなら、依頼側の要望にも柔軟に答えてくれるでしょう。
ハイクオリティな写真に仕上がるだけでなく、自然な表情を引き出してもらえます。また、撮影場所を自由に選びやすい点も魅力でしょう。なかには、メイクやヘアセットをしてもらえるケースもあるようです。
フリーフォトグラファーのメリット
フリーフォトグラファーに依頼するメリットとしては、次のものが挙げられます。
● 自然な表情を引き出してもらえる
● 高品質に仕上がる
● 自宅や指定した場所に来てもらえることがある
写真館やスタジオに行かなくても、撮影できることがあります。忙しいときも検討してみましょう。
フリーフォトグラファーのデメリット
以下の点は、フリーフォトグラファーのデメリットといえます。
● フォトグラファーによってクオリティに差がある
● 料金が高い
フォトグラファーによって腕に差があるため、過去の実績や写真なども参考に選びましょう。また、料金が高いのもデメリットです。撮影料金に加え、出張料金がかかることもあります。
3.写真館
ここ一番というときに安心して依頼できるのは、やはり写真館でしょう。値段の相場は1,500円〜2,500円ほどで、レタッチ代やデータ代なども含まれます。メイクやヘアセットなども依頼する場合は、5,000円〜20,000円ほど用意しておきましょう。
写真館のメリット
写真館でプロに撮影してもらうことには、次のメリットがあります。
● 一定以上のクオリティで撮影してもらえる
● データを受け取れるため、焼き増ししやすい
● すぐに撮影してもらえる
写真館では証明写真を多く撮影しているため、一定以上のクオリティで撮影してもらえます。データを受け取るなら焼き増しも簡単にできるため、必要な写真の枚数が増えたときでもスムーズに対応可能です。
また、予約が必要なフリーフォトグラファーとは異なり、大抵の写真館では、営業時間内に行けばその場で撮影してもらえます。
写真館のデメリット
写真館の撮影には、次のデメリットがあります。
● 写真館に行かなくてはいけない
● スピード写真と比べると高め
近くに写真館がない場合は、出かけるだけでも大変です。また、スピード写真と比べると料金が高く、必要枚数が少ないときは割高になってしまいます。
4.セルフ撮影(自撮り)
セルフで証明写真を撮ることもできます。自宅にいながら、スマホで簡単に証明写真の撮影ができます。撮った写真のデータを、コンビニへ持ち込みプリントするだけと非常に手軽です。また、1シート200円で済むためコストもほとんどかかりません。
自撮りのメリット
セルフ撮影には次のメリットがあります。
● 自宅で簡単に撮影できる
● 料金が抑えられる
● 何度でも撮り直しができる
自宅でプリントアウトできる場合は、さらに料金を抑えられます。また、納得できる写真が完成するまで、何度でも撮り直せるのもメリットです。
自撮りのデメリット
セルフ撮影にはデメリットもあります。
● 写真の腕に左右される
● 時間がかかることがある
撮り直しを自由にできるのはセルフ撮影のメリットですが、思うような写真が撮れない場合、延々と撮影し続けることにもなりかねません。写真館に行くよりも、時間がかかってしまうこともあるでしょう。
証明写真の撮影料金を節約する方法
証明写真の枚数が多い場合には、次の順で料金を抑えられます。
1. パソコンで履歴書作成:無料
2. 証明写真アプリ:プリント代が必要
3. データ:データ代とプリント代が必要
それぞれの方法を解説します。クオリティではなく料金節約を重視したいときは、ぜひ参考にしてください。
パソコンで履歴書を作成する
まずパソコンで履歴書を作成します。次にセルフ撮影(自撮り)で写真を撮り、プリントアウトせずに、写真をデータとして履歴書に貼り付けましょう。
プリント代がかからないため、無料で証明写真が完成します。また、何枚でも作成できるため、履歴書の提出先が多いときにもおすすめの方法です。
証明写真アプリを使って自撮りする
料金節約に注目するなら、自撮りがベストの選択肢です。スマートフォンのカメラ機能でも撮影できますが、証明写真アプリを使うと、サイズや背景なども簡単に調整でき、クオリティの高い写真が完成します。
データを受け取りコンビニプリントを実施する
証明写真アプリを使っても上手に撮影できないときは、写真館でプロに撮影してもらいましょう。必要な写真の枚数が多いと予想される場合は、データそのものを買い取るようにしてください。
写真が必要になるたびに焼き増しするのでは割高になってしまいますが、データを買い取れば、コンビニプリントでいつでもプロの写真を印刷できます。
撮影方法を決める値段以外のポイント
履歴書に使う証明写真を撮影する際は、値段だけを基準に方法を選んではいけません。本章では、証明写真を撮影する場合に、値段の他にも重視するべき点を紹介します。
焼き増しができるか
スピード写真などの写真機は、一度に最大8枚までしか撮影できません。つまり、8枚以上の証明写真が必要な場合には、焼き増し料金が発生します。
受ける会社の数だけ証明写真が必要となるため、場合によっては「結果的に他の方法で撮影したほうが安かった」という事態にもなりかねないでしょう。
データを残せるか
写真館などで撮影した写真は、データを残せます。データを残しておくことで、急に証明写真の追加が必要になった場合でも、すぐに印刷ができます。
写真機などは安価ですが、撮りに行くための時間が捻出できないこともあるでしょう。データを残すためには追加料金が発生しますが、非常時に備えてぜひ持っておきたいところです。
クオリティは十分か
写真のクオリティも重視すべきポイントです。写真機の高品質モードで撮影した写真とプロが撮影した写真との間には、クオリティに大きな差があります。
その人らしい魅力を引き出すことは、機械にはできないからです。また自然な表情などは、自分では判断しにくいため、プロからアドバイスをもらいたいところでしょう。
証明写真を撮るときの注意点
証明写真はとりあえず撮っておけばよいというものではありません。スピード写真を利用する場合でも、就活においては1シートでは足りないため、複数枚撮っておく必要があります。
そうなると、金額もそれなりかかってくるため、1枚1枚を無駄にはできません。本章では、写真を撮る前に確認しておくべき注意点を解説します。
期限と枚数をチェックする
まず、証明写真が必要になる期限と枚数を確認しましょう。撮影方法によっては、写真が完成するまでに時間がかかり、履歴書の提出に間に合わない可能性があります。
また、せっかく写真館などで証明写真を用意したにもかかわらず、枚数が足りなくなってしまうこともあるでしょう。そのため、何枚必要なのか、事前に確認しておくことが必須です。
写真機は焼き増しの有無で値段が変わる
スピード写真などの写真機を使って、証明写真を撮影する場合には、値段にも注意してください。1シートは700円〜1,000円ほどですが、就活の際に6枚〜8枚では不安でしょう。
追加で焼き増しをする際は、当然その分だけ追加料金が発生します。場合によっては、写真館を利用したほうが安い可能性もあるため、事前に確認しておきましょう。
証明写真機でキレイに撮るコツ
急に写真の追加が必要になる場合や、締切が近く写真館やフリーフォトグラファーにお願いする余裕がないときは、写真機に頼らざるを得ないでしょう。
写真機を使う際、危惧すべきポイントは、やはり「写り」です。もちろん自分で撮影する場合やプロにお願いする場合でも、本人がある程度コツを押さえておくことは重要です。
とくにスピード写真などの証明写真機を使う場合には、この点が写真のクオリティを大きく左右します。
身だしなみを整える
まずはしっかりと身だしなみを整えましょう。面接に挑むときと同じように、しっかりと髪をセットし、シャツやスーツのシワもチェックしてください。
また女性は、メイクにも注意しましょう。ラメが多いものや派手な色合いのものは不適切です。しかし、メイクが薄すぎる場合も逆に要注意でしょう。写真機内では、しっかりと光が当たるため、薄すぎるとぼんやりとした印象になってしまう恐れがあるからです。
どのような服装にするか迷ったときは、次の記事を参考にしてください。好印象に仕上がるコツを紹介しています。
関連記事:履歴書写真の服装は?マナーを守って企業からの印象をアップ!
光の当たり方に注意する
証明写真機だけでも、しっかりと光を当てることはできますが、ライトを移動させることはできません。まずライトの位置をしっかりと確認し、荷物などで遮ってしまわないように注意してください。
裏技として、膝の上に白いハンカチを広げておくとよいでしょう。ハンカチがレフ板代わりとなるため、顔の下からしっかりと光が当たります。
普段からメガネをかけている方は、レンズが光に反射するのか気になるかもしれません。次の記事では証明写真のメガネの有無について、詳しく説明しています。ぜひチェックしてみてください。
関連記事:【履歴書の証明写真】メガネの有無は合否を左右する?好印象を与える撮影テクニック
撮影時の姿勢に気を付ける
姿勢にも注意してください。猫背になっていたり、左右の肩の位置がずれていたりすれば、美しい写真は撮れません。写真機の椅子は高さが変更できるため、背筋を伸ばした状態で調節しましょう。
また、顔がしっかりと正面を向いていなければ、せっかくライトがあっても、光を均等に当てることはできません。顔の角度などにも、注意してください。
セルフ撮影(自撮り)でキレイに撮るコツ
証明写真の枚数にかかわらず、値段を抑えて撮影したいときはセルフ撮影(自撮り)がベストの選択肢といえます。次のポイントを押さえておくと、キレイに自撮りできます。
● 証明写真用のアプリを使う
● 前方に窓がある場所で撮影する
● 自然な笑顔で胸を軽く張る
それぞれのポイントについて見ていきましょう。
証明写真用のアプリを使う
スマートフォンのカメラ機能でそのまま撮影すると、背景やサイズの設定が難しく、思うような証明写真に仕上がりません。証明写真を撮影するなら、証明写真専用のアプリを使ってみてはいかがでしょうか。
基本機能を無料(一部、有料機能が含まれていることがあります)で利用できるアプリをいくつか紹介します。
履歴書カメラ | iPhone | ● アプリから直接コンビニのマルチコピー機にデータを送信できる ● 履歴書作成機能あり |
AI証明写真作成 | iPhone | ● アプリから直接コンビニのマルチコピー機にデータを送信できる ● ワンクリックでスーツを着用した状態に加工できる |
証明写真アプリ | Android | ● 印刷用写真だけでなく、Webエントリー向けのデータも作成できる ● しみやそばかすを消す美肌加工機能あり |
Bizi ID – コンビニ証明写真 | Android | ● アプリから直接コンビニのマルチコピー機にデータを送信できる ● アプリから対応コンビニを検索できる |
前方に窓がある場所で撮影する
顔に陰影ができると、暗い印象になってしまいます。柔らかい日光が顔に当たるように、前方に窓がある場所で撮影しましょう。日光が強すぎるときは、レースのカーテンを引いて、光量を調整してください。
また、夜間や雨天時に撮影するときは、前方に照明器具を配置すると顔全体が明るくなります。
自然な笑顔で胸を軽く張る
自然な笑顔で撮影しましょう。軽く口角を上げるように意識すると、朗らかな印象に仕上がります。ただし、歯が見えるほど笑う必要はありません。
また、姿勢も大切です。胸を軽く張り、堂々とした印象を与えるようにしてください。正面から見たときに肩の線が水平でないと、不自然な写真になります。胸を張ったときに、肩が水平になっているかもチェックしてみてください。
履歴書の写真はどのくらい重要?
第一印象が決まるタイミングは、一次面接のときではありません。実は履歴書を送付した段階で、すでにある程度の印象が決まっています。第一印象を決定付けるものは、履歴書の顔写真です。
写りが悪かったり、暗い印象を与えてしまったりすると、それがそのまま企業から見たあなたのイメージにつながる可能性が高いでしょう。本章では、履歴書の写真の重要性について詳しく解説します。
写真の出来栄えが合否に影響する!
履歴書に書かれた内容と同じくらい、重要なものが顔写真です。もちろん、会社説明会などへ参加をすれば、履歴書を送付する前に、企業の採用担当者と顔を合わせる機会があるでしょう。しかし、会社説明会の場において、あなたは大勢いる参加者の中の一人です。そのため、採用担当者にまったく覚えてもらえていないというケースも珍しくはありません。
その場合、個人としてのあなたを認識してもらう最初のタイミングは、やはり履歴書の顔写真でしょう。つまり、履歴書の写真があなたの第一印象になり、合否にも影響するのです。
証明写真を撮影する前に、ぜひ次の記事をご一読ください。写真で好印象を獲得することも、合格への大切な一歩です。
関連記事:【就活の証明写真で気をつけるポイントは?】 履歴書の印象は写真で変わる!
証明写真のサイズは?
履歴書の写真サイズは、40×30mmが一般的です。証明写真はさまざまな場面で必要となります。たとえば、パスポートや運転免許証です。用途によって、必要なサイズが変わるので注意しましょう。
また、使用する履歴書が市販のものではなく企業独自の書類である場合には、証明写真のサイズも異なる可能性があります。事前に確認しておきましょう。
クオリティの高い写真で内定獲得につなげよう
証明写真を撮る方法ごとに、特徴や値段について解説しました。証明写真はどこで撮っても同じというわけではありません。値段に差があるということは、クオリティにも差があるということです。
また『ハレダス』では証明写真だけでなく、就職・転職活動に関するさまざまな情報を提供しております。本記事を含めて、ぜひ就職活動に役立ててください。