OB訪問・OG訪問でどのような質問をすることができるのか、具体的な10の例を紹介します。また、訪問前・中・後に注意したいマナーやタイミングについても見ていきましょう。尋ねることが好ましくないNG質問も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
OB訪問する前に知っておきたい5つのマナー
OB訪問・OG訪問を行う際には、マナーを守ることが大切です。OGやOGは同じ学校という共通点があるだけで、わざわざ時間を取ってくれるのですから、訪問する側も礼儀をわきまえる必要があります。
次の5つのマナーを守り、失礼がないようにしておきましょう。
- 事前に企業研究を念入りに行う
- 事前に質問内容をメールで送る
- 調べて分かることは質問しない
- プライベートなことはあまり尋ねない
- できれば当日にお礼のメールを送る
1.事前に企業研究を念入りに行う
OBに尋ねるのは、企業研究をして疑問に感じた点や企業研究をしても分からない点だけです。つまり、企業研究を念入りにした状態で質問することが前提になっているため、事前にできる限りの情報を集めて、調べておきましょう。
企業研究をあまりしていないことが露呈してしまうと、OBが「時間を取って就活を手伝いたい」と思えなくなってしまうかもしれません。就活に対する熱意を示すためにも、丁寧に研究してからOB訪問を実施してください。
2.事前に質問内容をメールで送る
事前に質問したい内容をOBにメールで送っておくと、スムーズに答えてもらえるため時間を短縮できます。特に答えるのに時間がかかる質問、例えば数字や詳細な資料が必要な質問を含んでいる場合には、事前に内容を知らせておくことで、正確なデータに基づく回答を得られるようになるでしょう。
訪問日が決まったら、できるだけ早く質問内容を送るようにしてください。
質問内容のメール例文
質問内容を簡潔にまとめて、メールで送りましょう。何を知りたいのか、何に答えて欲しいのか、明確に記載してください。
【件名】
OB訪問での質問について(◯◯大学 氏名)
【本文】
◯◯株式会社 ◯◯部
〇〇様
お世話になっております。◯◯大学◯学部◯学科の〇〇です。
この度は、ご多用の中、OB訪問をお引き受けいただきまして本当にありがとうございます。当日お尋ねしたい質問をお知らせいたします。お忙しいところ恐縮ですが、ご確認いただけますと幸いです。
・(質問)
・(質問)
・(質問)
以上でございます。何卒よろしくお願いいたします。
◯◯大学◯学部◯学科3年 〇〇
TEL:(携帯電話が望ましい)
Mail:(日常使っているアドレスが望ましい)
3.調べて分かることは質問しない
企業研究を少しすれば分かる内容、例えば企業理念や業務内容などについては質問してはいけません。せっかくのOB・OG訪問の機会を無駄にしないためにも、企業研究では分からない内容を尋ねるようにしましょう。
また、一般的な常識や新聞などを調べれば分かるとされることについても、OB訪問での質問にふさわしいとはいえません。例えば、5日本経済の動向や業界のおおまかなトレンドなどは、自分で調べておきましょう。
4.プライベートなことはあまり尋ねない
給料や残業手当など、プライベートな事柄についてもあまり尋ねないほうがよいでしょう。給料が知りたい場合には、企業の公式サイトや就活用サイトで、初任給は調べられます。
また、離職率についても尋ねないほうがよいでしょう。OB・OG自身も具体的な数値を把握することが困難なので、答えられない可能性があるからです。
5.できれば当日にお礼のメールを送る
OB訪問をした当日中にお礼のメールを送るようにしましょう。ただし、夜遅くに合った場合は、翌日の午前中でも問題はありません。できるだけ早くメールを送ることで、本当に感謝していることを伝えておきましょう。
お礼メールの例文
お礼メールの例文を紹介します。印象に残る話を聞けた場合には、感想について含めることでより気持ちのこもったお礼メールになるでしょう。
【件名】
OB訪問の御礼(◯◯大学 〇〇)
【本文】
◯◯株式会社 ◯◯部
〇〇様
お世話になっております。◯◯大学◯学部◯学科の〇〇です。
本日はお忙しい中、貴重なお時間を割いていただき、本当にありがとうございました。
〇〇様のお話からより一層貴社に対する理解が深まり、貴社で働きたい気持ちがさらに強まりました。
特に〇〇についてのお話は、大変印象的で、勉強になりました。〇〇様の貴重なお話を参考に、さらなる企業研究を進めて参る所存です。
またご相談させていただく折があるかもしれません。その際は大変ご迷惑をおかけしますが、ご指導よろしくお願いいたします。
本当に今日はありがとうございました。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
◯◯大学◯学部◯学科3年 〇〇
TEL:(携帯電話が望ましい)
Mail:(日常使っているアドレスが望ましい)
OB訪問でぜひ聞いておきたい質問10選
OB訪問でぜひ聞いておきたい質問を次の3つの分野に分けて紹介します。オリジナルの質問を作成する際に、ぜひ参考にしてください。
- 就活に役立つ質問
- 会社の内情を知るための質問
- 仕事内容を知るための質問
就活に役立つ3つの質問
就活に成功した先輩として、次の3つについて尋ねられます。
【志望動機・自己PRについて】
- (エントリーシートを見せて)この志望動機と自己PRで問題はないと思われますか?
【OB自身の志望動機】
- なぜこの会社を志望されたのですか?
【入社するコツ】
- どうしてもこの会社に入社したいと考えています。何かアドバイスをいただけますでしょうか。
会社の内情を知る3つの質問
次の3つに関する質問をすることで、社内についての理解が深められるでしょう。
【配属制度】
- ジョブローテーション制度を導入されていますか?
- 希望する部署に配属される可能性はどの程度ですか?
【企業カルチャー】
- 企業特有の風習やカルチャー、雰囲気を教えてください。
【社内での先輩・後輩の関係】
- 上司や先輩とはどのような関係だと思われますか?
仕事内容を知る4つの質問
次の4つを尋ねることで、仕事内容についての理解が深められるでしょう。
【1日の流れ】
- おおまかな1日の流れを教えてください。
【やりがいを感じること】
- 仕事の中で、どんなことに、あるいはどんなときにやりがいを実感されますか?
【つらいと感じること】
- どんなときにつらいと感じられますか?
【残業の頻度】
- 残業はどの程度の頻度でありますか。
- どんなときに残業が増えますか。
OB・OGの探し方
サークルや体育会、研究室などで、志望している企業に入社している先輩を探してみましょう。見つからないときは、大学の就職課に相談してみることもできます。
ただし、個人情報であるため、すぐには教えてもらえないので、大学がOB・OGに問い合わせ、OB・OGから連絡が届くという形になることが多いでしょう。
また、志望する会社に直接尋ねることもできます。この場合も直接は個人情報を教えてもらうことはできないので、OB・OGから連絡が届くことが一般的です。
OB訪問・OG訪問のよくある質問
OB訪問・OG訪問について、就活生が抱きがちな質問とその答えをまとめました。ぜひ参考にしてください。
質問は何個が適切?
OB・OGがどの程度の時間を取ってくれるのかによって、質問数を変えるようにしましょう。例えば、30分程度のときは5~10個程度が適切です。
1時間ほど取ってくれるときは、10~15個ほど用意しておきましょう。また、答えがスムーズに進むときは、時間が余って、OB・OGから「ほかに何かある?」と尋ねられる可能性があります。予備の質問を1、2個用意しておくと、間を持たせられるでしょう。
商社のOBへの質問は何に注意すべき?
商社は他の企業と比べて業務範囲が広いため、部署によってまったく異なる仕事を担当します。OB・OGの配属先の仕事内容について詳しく尋ねるのもよいのですが、全体的な話を聞いておくほうが就職後に役立つかもしれません。
内定時期や入社後感じたギャップ、商社の中でなぜその商社を選んだのかなどについて尋ねてみましょう。
内定者に質問するのはあり?
すでに就職しているOB・OGだけでなく、4年生や修士2年生などの就職内定者にも質問ができます。大学内で会うことができるため、OB訪問・OG訪問よりは気楽に話せるでしょう。
社風や働き方について尋ねることはできませんが、内定をもらうコツや志望動機、自己PRの内容について尋ねてみてはいかがでしょうか。
OB訪問の服装は?
平日に会うのであれば、OBやOGに合わせて就活用のスーツが好ましいでしょう。学校で会う場合も、スーツを着ることで真剣さを相手に伝えられます。
休日に会う場合はカジュアルすぎないカジュアルスタイルも可能です。ただし、どうしようか迷ったときは、スーツを着れば無難でしょう。
OB訪問は内定前・内定後のどちらに行う?
就活に対するアドバイスをもたいらいときは、内定前にOB訪問を行います。しかし、入社後の生活について不安を感じたときは、内定後にOB訪問を行いましょう。いずれの場合も、OB・OGの迷惑にならないように、日時はこちらから指定しないほうが望ましいです。
OBの貴重な時間を無駄にしない質問をしよう
OB訪問・OG訪問をすることで、就活に必要な情報や入社までに知っておきたい情報など、さまざまな情報を入手することができます。OB・OGの貴重な時間を無駄にしないためにも、事前に質問を練り、礼儀正しくお願いするようにしましょう。
どんな質問がよいか迷ったときは、ハレダスの就職相談CHOICE!からご相談ください。経験豊富なキャリアアドバイザーが丁寧にサポートいたします。