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インタビュー

【男性起業家が語る】パラレルワークの選択肢としての「社長」とは

#副業 #パラレルワーク #社長 #男性起業家

2018年、厚労省は副業や兼業の方向性を示す「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を策定・公表しました。

企業が就業規則を作るための指針となる「モデル就業規則」も改正され、「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」となっていた規定が「勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる」に変更されたことを受け、実質的に副業・兼業が解禁。

ですが副業できるかどうかは会社判断に委ねられており、株式会社リクルートキャリアの「兼業・副業に対する企業の意識調査(2019)」によれば、社員への兼業・副業認める企業は3割と、まだまだ普及には至っていない現状があります。

そこで今回は、大手企業で働きながら兼業で会社経営をされている「松村さん」と「ハレダス」編集長・田村直之が対談を実施。

社長を兼業している松村さん目線から、「社長」を副業にする上での工夫や、パラレルワーカーのメリットについて語り合った様子をお届けします。

●対談者プロフィール

松村さん/株式会社メディアリーチ 代表取締役
学生時代からWebメディアに関わり、大手人材サービス業に新卒入社。3年ほど法人営業を担当した後は、外資系のデジタルマーケティング会社に転職。

現在は大手企業のWebマーケティング部門で働きながらデジタルメディア企業を経営し、「社長」を兼業している。2児の父であり、平日は仕事、休日は子どもと関わる充実した日々を送っている。

田村 直之/Hit Role株式会社 代表取締役
大学卒業後「ディップ株式会社」に入社。大阪・兵庫・京都などの関西圏を中心に、求人広告の営業を担当。2011年にはマネージャに昇格し、30名ほどのチームを統括しながら新卒採用にも従事。500名以上の面接を担当し、企業の成長・発展に貢献。

10年間の会社員生活ののちに、個人事業主として活動を開始。2019年には「Hit Role株式会社」を設立。

2021年には働く人のためのWebマガジン「ハレダス」と、カフェと自習室を融合させた新しい空間「ハレダスカフェ」をオープン。仕事と人生に一生懸命向き合う人たちのサポートを行っている。

副業「社長」のきっかけは世界との出会い


田村:

現在大手企業に勤めながら、別事業の代表取締役も勤めている松村さんですが、この働き方はいつ頃から構想があったんでしょうか?

松村:

大きなきっかけは、外資系のデジタルマーケティング会社に転職した時ですね。その当時にしては珍しく副業OKの会社だったし、周囲も皆副業をしていました。

僕は学生時代ずっとWebサイトの作成や運営をしていましたから、Webメディア運営やWebコンサルティングを副業に選択しました。

田村:

大分早い段階から副業をされていたんですね。今でこそ副業もメジャーになってきましたが、その当時はまだ副業を許可している会社は少なかったと思います。

松村:

転職先が外資系であったことが大きかったですね。本社がサンフランシスコにあって、社長もアメリカ人という会社で。

僕も何度か研修に行かせてもらったんですが、とにかく衝撃でした。正規雇用の人が「家が遠いから」なんて理由で仕事を簡単に辞めるし、とにかく自由で素晴らしいなと思いました。

もちろん厳しい面もあるでしょうが、日本ではまず考えられない働き方で、働き方に関する考え方が本当に変わりましたね。

田村:

日本ではまだまだ副業は小遣い稼ぎ程度ですけど、世界では副業って、自分の生き方の選択に関わってくるレベルですもんね。松村さんは本当に最先端を走られているなと思います。

創意工夫が成功へのカギ


田村:

お話を聞けば聞くほど、本業はもちろん、副業も片手間に行っているわけではないんだと痛感します。

しかしそうなると、経営される会社のスタッフさんとの円滑なコミュニケーションは可能なんでしょうか。

松村:

そこはやはり工夫は必要ですね。僕の場合、副業の会社は基本的に夜に作業するようにしているので、他の社員・・・フリーランスや副業で関わってくれている方々にも、同じ時間に働いてもらえるよう伝えています。基本的に、夜にコミュニケーションを取る感じですね。

本業では「自分の仕事だし自分でやろう」と思うことも、副業だと「ここは人にお願いしよう」という必要性が出てくるので、そのあたりのタスク管理も副業する上では非常に大事だと感じます。

またマニュアルも細かく作成して、とにかく自分の言いたいことが的確に伝わるように努力しています。

田村:

なるほど。しかし働く時間はどのようになっているんでしょうか?本業中に副業の仕事はできませんよね?

松村:

本業が18時までで、それからコワーキングスペースに移って21時くらいまで作業をして、家に帰ってまた1時間程度作業すれば、もう12時(24時)には寝ていますね。

そして朝本業へ出社前に1時間程度作業するような、本業を副業でサンドする感じです。これを1~2年続けています。

平日ガッツリ仕事する分、休日はガッツリ休む、という感じでしょうか。

さまざまな経験を糧に


田村:

前回対談した西村さんも松村さんも、起業=人生の一大勝負では無く、結果的になったという印象を受けます。

松村さんは起業のきっかけはどのようなものがあったんでしょうか?

松村:

もちろん社長になりたいな、という漠然とした夢はありましたが、あくまで副業ビジネスで留めて、法人にする予定はなかったんですよね。

税金対策で法人にした結果、代表取締役になったという感じで、起業したい!と思って起業したわけではないのが実情ですね。

本業自体も計画的に転職を行えているので、どちらに偏ることもなく、同時進行で行えている実感があります。

田村:

副業も本業もバランス良く行われている印象がありますが、特に転職を計画的に行えているのは印象的ですね。

松村:

自分がやりたいこと、経験したいことを明確に持っておくと、目標も決めやすいですよね。僕の場合、とにかく色んなことを経験したかったので。

長年一つの会社に勤める人もすごいですが、「これをやりたい」と明確なビジョンを持っていれば、転職はさほど怖くないし、逆に「こういうことを経験してきました」とアピールできる人材がほしいという企業もたくさんあると思います。

田村:

松村さんは学生のときから好きだったことを仕事にできているように思うのですが、秘訣なんてあるんでしょうか?

松村:

中々難しいですね(笑)ただ「好き」だけではなくて、自分のことを客観的に見ることは必要だと思います。

それにただ「好き」ではなくて、それをいかに仕事に活かせる「スキル」にできるかも重要ではないでしょうか。

もちろんスキルにするためには色々必要だと思います。僕の場合さまざまな経験が、好きと仕事を結びつけてくれたなという実感があります。

田村:

なるほど。それに加えて松村さんの「専門性」の高さも一役買っている気がしますね。

勉強されていることに加えて、外資系の企業に勤められたり、他人が経験できないことをしているからこそ差をつけることができているというか。

松村:

ありがとうございます。確かに、他の人なら足踏みしそうだな、というところを敢えて踏み出してきた人生だなと思います。

でも、それで後悔したことはないですね。「良い経験できそうだな」と思ったら、とりあえずやってみるというか。そうやってきて、今がある、という感じですね。

パラレルワーカーだからこそ得られるもの


松村:

実際、起業してその事業一本でやっていくよりは安定する働き方だとは思います。それに、副業と本業のどちらもあるからこそ得られるものも大きいと感じますね。

田村:

パラレルワーカーならではの強みがあるということですね。詳しくお伺いしてもいいでしょうか。

松村:

副業で社長として会社経営していることもあり、本業でもより高い視点で業務に向き合うことができます。

それに本業と副業の時間配分がきっちりできるので、無為に時間を過ごすことなく、業務効率も上がった実感があります。

田村:

なるほど。今後も本業と副業、二足のわらじでいかれるのでしょうか?

松村:

迷ってますね。家族のこともあるので、自分だけでは決められない部分もありますから。

ですが、とりあえず今は副業を大きくしていこうかなと思っています。20代の間は色々考えていたんですが、30代は目の前のことを一生懸命やりつつ、あれこれ起きることを楽しんでいこうかなと。

田村:

なんでしょう、すごく楽しむ余裕があるというか、話ながら思っていたんですが、本当に生き生きとされていますね。

松村:

確かに精神衛生は良好ですね。副業も本業もバランス良くやれてるので、本業でできないことを副業でやったりもできてますし。

一つの会社勤めだと諦めなくちゃいけないことが、パラレルワークしてると「こっち無理やったら、こっちでやればいいや」みたいなとこがあります。

あんまり無い働き方なんで、受け入れがたい人は多いと思うんですが・・・・・・。自分らしく働くという意味ではすごくやりやすい働き方だと思いますね。

●株式会社メディアリーチ
https://mediareach.co.jp

●MARKETIMES(マーケタイムズ)
https://marketimes.jp

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Written by

山本 恵美

山本 恵美

大学卒業後、生活情報誌やファッション雑誌の記者・編集を経て、株式会社マイナビに入社。 15年間、人材サービス(就職・転職・障がい者採用)の分野において5000社以上の企業広告を担当。 2020年に起業し「合同会社綴」を設立。現在は企業取材・広報のほか、採用コンサルティングやキャリアアドバイザー業務等も行っている。