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コラム

元日本語教員コラムvol.1|Uターンでわかった田舎子育てのメリット・デメリット

こんにちは、フリーライターの永野です!
大学進学から10年間を東京で過ごし、就職、結婚、1度目の出産を東京で経験した私ですが、ちょうど4年前の秋に地元、岐阜県にUターン。現在は田舎で在宅ライターをしながら子育てに奮闘中です。

今回はそんな私のUターンの経緯、田舎で子育てをしてみて感じたメリット、デメリットをご紹介したいと思います!

私がUターンをした理由

そもそも私が地元へUターンをした理由は2つ。1つは義両親の転居です。

義両親は電車で2駅ほどの場所に住んでいましたが「老後をのんびり暮らしたい」と、東京から新幹線で1時間ほどの別荘地へ移住。私の実家は岐阜県なので、近くに頼れる親戚がいなくなったのが、Uターンを決めた大きな理由です。

そしてもう1つは2人目の出産を控えていたこと。

正直、子どもが1人で妊娠もしていなければ東京に住み続け、共働きでやっていく、という選択肢もありました。夫が出張の多い仕事ということもあり、2人目が生まれてからの世話、日々の家事や育児、職場に復帰してからの生活を考えると不安も大きく、夫の「実家の近くに行かないか」という一言で、Uターンを決めました。

Uターンの際に抱えていた不安

勝手知ったる地元へ戻る、といっても不安が全くないというわけではありませんでした。東京の友達とお別れするのももちろん悲しかったですし、実家から徒歩10分の場所に購入したマイホームは、私が通った学校と同じ学区内ではあるもののご近所も知らない方ばかりだったので、うまくやっていけるかどうかという不安ももちろんありました。

何より、一番不安だったのは「仕事を辞めること」でした。私は東京で4年ほど日本語学校の非常勤講師をしていたのですが、仕事を辞め「無職」となり地元へ戻るというのは、2人目出産後に働く場所を探さなければならないことを意味していました。

そして地元へ帰る安心感半分、今後の生活の不安半分、という気持ちで引っ越しをしました。

田舎子育てのメリット


地元へ戻り田舎子育てをして4年のあいだに私が感じたメリットは以下の3点です。

①自然のなかで子育てを楽しめる

田舎は自然豊かで、のびのびと子育てができると思います。私が住んでいる場所は田舎といっても住宅街で、国道沿いにはお店もそこそこ充実していますが、大きな公園も多く、少し車を走らせれば木の実拾いや川遊びが楽しめる場所も多くあります。

東京では親しいママ友と子供を遊ばせる際、バスに乗り、電車に乗り、カラオケのキッズルームやママカフェなどで過ごしていましたが、田舎はあまりお金をかけず、いろいろな遊びを体験させてあげられるのもよいところだなぁと感じています。

②地域が一丸となり子育てをしてくれる

東京では「隣の家の人の顔も知らない」というのが当たり前でしたが、田舎は町内会に入る方も多く、地域の方の顔をお互いよく知っています。田舎はさまざまな噂が広まるのもあっという間で、良くも悪くもコミュニティが狭いのですが…このコミュニティの狭さが、子育てにはありがたい部分も大きいです。

近所を散歩していればお年寄りが必ず声をかけてくれますし、公園で知り合った親子と話が弾むことも多々あります。私が小さい頃も、ご近所さんが面倒を見てくださったり、声をかけてくださったりすることは日常の風景でした。

③習い事などの情報が入手しやすい

田舎は習い事の数がそんなに多いわけではないので、口コミで情報を入手しやすいのもメリットだといえます。乳児期にはあまり気にしたことがありませんが、小学校入学を目前にしたいまは、さまざまな情報が人づてで入ってくるのはとても助かるなぁと感じています。

どんな習い事があるのかはもちろん、評判のよい教室はどこか、月謝はいくらか、曜日や時間はいつかなど、誰かしらが何らかの情報を持っているというのは田舎ならではです。

多少遠い場所の習い事も、車社会である田舎なら「頑張れば通わせてあげられるかな」と思えるのもよいところかなと思います。

田舎子育てのデメリット


一方で、子育てをしながら「これは田舎ならではのデメリットだな」と感じる部分もありました。

①保育園・幼稚園へ入るまでの子育ては孤独

田舎は都会よりも子供が少ないので、孤独を感じることも多くありました。東京ではSNSを通じて知り合った、月齢の近い赤ちゃんのママたちと毎週のようにオフ会をして交流をしていました。児童館に行けば遊んでいる子どもも多かったです。

しかし田舎は児童館へ行っても遊んでいる子がわが子たちだけ、ということも多々ありましたし、SNSで繋がれる友だちもいませんでした。次男を出産してから長男が保育園へ入園するまでの1年間は、親子3人で日中を過ごすことがほとんどで、「東京へ戻りたい」「毎日がつまらない」とよく思っていました。

しかし、子どもが保育園や幼稚園に通うようになってからは親しいママ友もでき、孤独だと思うことはなくなりました。同じくUターンをしたママ友、ずっと地元に残っているママ友も少なくなく、地元トークに花を咲かせられるのも、Uターンしたからこそのメリットだなと今は感じています。

②より質の良い教育をしたいなら都会へ行く必要がある

前述の通り、田舎は習い事の数も種類も限られているため、より質の良い教育をしたい、特殊な習い事をさせたいと思ったら都会へ通わせる必要があります。

たとえばお受験をさせたいと思ったら、幼稚園から名古屋のプリスクールへ通わせる必要がありますし、バイオリンを習わせたいと思ったら車で1時間以上かかるところまでいかないと習うことはできません。

そういった保護者への金銭的、時間的な負担が大きいことから、習い事をあきらめる、地元に長くとどまる方が多いのも事実です。新型コロナウイルス感染症の影響で、教育や仕事、さまざまな場面で「リモート」が導入されている昨今ですが、まだまだ都会の方が子どもの可能性を引き出せるチャンスが多いというのは否めません。

おわりに

田舎での子育ては、都会にはない魅力があります。特に、自分が生まれ育った田舎での子育ては、さまざまなことが分かっていて楽な部分が多いのも良いところです。

と、いうわけで私個人としては、Uターンをするかどうか悩んでいる方がいたらぜひUターンをおすすめしたいです。子育てに関する魅力はもちろん、老いていく両親のそばにいられる、親しい友人が近くに多くいるのも、メリットの1つだといえます。

これから子供が小学校、中学校、高校と年を重ねるうえで、より多くのメリット・デメリットを感じる場面があると思いますが、私はこれからも地元での子育てを存分に楽しんでいきたいなと思っています。

【おまけ】Uターンで出会えた新たな仕事

Uターン時に危惧していた仕事ですが、幸いなことに次男出産後半年で始めた在宅ライターの仕事を軌道に乗せることができました。

日本語学校での再就職は、名古屋まで通わなければいけない、授業時間が決まっている関係から時短勤務が難しいといった不安もありましたが、「とりあえず在宅でお小遣いを稼いで、3年で芽が出なければ再就職を考えよう」と子供が寝静まってから毎日コツコツと記事を書き続けました。

そして、現在は在宅ライター1本で日本語学校勤務時以上の収入を得られるようになりました。フリーランスは大変な部分も多いですが、時間の融通が利く、在宅でずっと家にいられるというのは子どもが小さい今、非常に働きやすい環境だと感じています。

Uターンはもちろん、働き方に悩んでいるママ、フリーランスを考えている方にとってより有益な情報も、これから発信していけたらと思います。

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Written by

永野 栄里子

永野 栄里子

大学・大学院にて日本語学を専攻。日本語学校での非常勤講師を経て、2018年よりライター業を開始。さまざまなメディアで記事を手がけながら「田舎の在宅ママライター」として新たな働き方を確立すべく、日々育児に仕事に奮闘中。

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