転職活動のメインともいえる面接では、過去のことやこれからのこと、ちょっとひねりのある内容まで、さまざまな質問をされます。
そこで今回は、面接でよくある質問と回答のポイントをまとめてみました!転職活動中の方の参考に、少しでもなれば幸いです。
よくある!転職時の面接質問集
早速、転職時の面接でよくみられる質問を見ていきましょう。厳選した30の項目について、それぞれ回答例やポイントなどをまとめています。
面接では当たり障りない回答をしたり、回答に詰まってしまったりすることは望ましくありません。自身の言葉で1つひとつの質問にしっかりと答え、内定をもらえるよう、面接前にはしっかりと対策を行いましょう。
1.自己紹介
多くの企業でまず求められるのが、自己紹介です。自己紹介では氏名や年齢、現職(もしくは前職)での役職、実績や仕事内容、志望企業に入社したらどうなりたいかなどを簡潔に答えます。
あまり長くなりすぎると内容がぼやけてしまうので、不要な情報は詰め込まないほうがよいです。自己紹介の時間は40秒から1分くらいにまとめ、スムーズに自身について説明できるようにしておきましょう。
2.職務経歴
職務経歴はこれまで経験した職種や所属していた企業などについてまとめ、こちらも自己紹介と同様1分程度にまとめると伝わりやすいです。なかでも自身の強みとなる部分は、具体的な数字や経歴を詳しく話すと、アピールポイントになります。
どれだけ素晴らしい経験でも、応募した企業で生かせるようなスキルでなければあまり採用に関わるポイントにはならないので、企業研究をしっかりと行うことも重要です。
3.前職の退職理由
前職をなぜ退職したのか、その理由を聞くことで採用担当者はストレス耐性やキャリアプランなどを判断します。よって、ネガティブな内容だと評価がさがってしまう可能性が高いので注意しましょう。
「~がいやで辞めた」「~が合わないから辞めた」というのが事実でも、言い方を変え「~を実現したいから」「~な企業に魅力を感じ、挑戦したいと思った」などポジティブな印象になる工夫をするとよいです。
4.志望理由
志望理由は採用担当者が最も注目する項目の1つです。これまでのスキルや経験をどのように生かせるかは、企業研究をしっかりとしてなければ明確に話すことはできません。
応募する企業の特徴をよく理解し、「〇〇な経験を生かし、~な企業である御社で□□な活躍をしていきたいです」といったように具体的に話せるよう、回答を用意しておきましょう。
5.自身の長所
長所を質問することで、採用担当者は「この人はどれだけ自分を客観視できるか」を見ています。長所を発表するとともに、その長所が前職でどのように生かされたのかというエピソードも話すと伝わりやすいでしょう。
6.長所をどのように仕事に活かせるか
長所を聞かれるだけでなく、それをどのように応募企業で生かすことができるのかを質問される場合もあります。前職でのエピソードとともに、自身の長所が応募企業に対しどういった影響を与えることができるかなどを考え、こちらの回答も用意しておきましょう。
7.自身の短所
短所も自身をどのように客観視できているかを測る質問内容の1つです。同時に、その端緒が業務に支障を来さないかも判断されるので、長所以上に慎重に回答する必要があります。素直に短所を答えるのではなく、業務に影響のないものをチョイスするとよいでしょう。
8.これまでの仕事でどのようにそれを克服してきたか
短所を知りながらそれを改善しないというのは、社会人として印象がよくありません。このような質問がない場合にも、「短所は〇〇ですので、~に注意しながら行動しています」といったように、短所を改善するために具体的にどういったアクションをしているかもセットで答えるとよいでしょう。
9.前職で最も頑張ったこと
前職(もしくは現職)に関する質問には、客観的かつ具体的な内容をチョイスするとよいです。組織の一員として何をしたか、経営にどのように貢献したかというエピソードを交えながら、自身が努力した内容を伝えることを意識するようにしてください。
10.前職における自身の評価
こちらも頑張ったこと同様、客観的な評価をまとめます。採用担当者がもし前職の企業にいた場合、どのように評価をしただろうかとイメージしながら業績を振り返ると、第三者目線の評価ができるのではないでしょうか。
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11.前職最大の成果
前職における具体的な成果がある場合には、数字やエピソードを交えながらまとめるとよいです。これといって大きな功績がない、成果といえるような具体的なものがない場合には、前職で努力を続けていたことなどのなかから、応募企業で生かせそうなものをピックアップすることをおすすめします。
12.希望年収
企業によっては希望の年収について質問される場合があります。希望条件については無理のない範囲で明確に伝えることで、採用後のミスマッチを防ぐことが可能です。妥当な希望年収を割り出すには、やはり細かな企業研究が必要だといえます。
13.残業に関する意識
特に中小企業、ベンチャー企業などでは残業に対する意識について問われることが多くあります。急な残業、休日出勤などへの意識を問われるということは、採用・入社後にそういったシチュエーションがあるということだと認識しましょう。
残業や休日出勤に対応できるのであれば、しっかりと「可能です」と伝えればよいですが、難しいのに曖昧に回答をすると入社後に対応できなかった場合、大きな問題になることがあるので注意が必要です。無理なものは無理だとはっきりと伝えることも、入社後のミスマッチによる転職失敗を防ぐ1つの方法だといえます。
14.同業のなかでなぜこの会社を選んだのか
同じ業種でもさまざまな企業が存在するため、企業は「なぜよそではなくここなのか」を知りたがります。
ここでの回答では「同業他社との比較がしっかりとできるくらい業界研究をしているのか」「入社意欲はどれくらいあるのか」など重要な部分を評価されるため、回答をしっかりと用意しておきたいところです。
他社の批判はよい印象を与えないので、他社より優れている部分などをまとめるとよいでしょう。
15.会社に関する質問
応募企業の印象や製品・サービスを利用したことがあるかといった企業に関する質問をされる場合もあります。
企業研究の一環として、利用できるものがあれば一度は触れていてほしい、というのが企業側の考えですので、製品や店舗、サービスなど、一般的に利用できるものをリリースしている企業を受ける場合にはこういった部分も押さえておくようにしてください。
同時に、企業の代表者などの基本情報についても必ずチェックしておきましょう。
16.志望企業の魅力
企業のどこに魅力を感じるのかは人それぞれです。製品に魅力を感じた、社風や理念に共感したなど、自身がどういった部分に惹かれたのかを明確にし、志望企業への思いがどれだけ強いのかをアピールしましょう。また、その魅力を働くうえでどのように生かしていきたいかも話せると尚よいです。
17.志望順位
「当社を何番目に希望しているか」という少しいじわるにも聞こえる質問をされることもありますが、ここは素直に「3番目です」「5番目です」などと答えてもよいことはありません。どの企業でも「1番です!」と回答し、その理由を説明できるように回答を用意しておきましょう。
18.理念に関する考え
企業理念についてどう考えているのか、という質問は「どこまで企業に興味を持っているか」を判断するためのものです。企業研究をしっかりと行っているかどうかが分かる内容でもあるので、企業理念を読み解き、それに対し自分はどう共感するかなどをはっきりとさせておく必要があります。
19.入社後にやりたいこと
これはもし採用された場合、企業でどのような活躍をしていきたいのか、どういった働き方をしたいのかを判断される質問です。当面の意識、そして中・長期的なビジョンをどれくらい描いているかという2点を見られるので、「現在の経験やスキルをどう生かしたいか」、そして「どのようにキャリアアップしていきたいか」といった2点から回答を考えるとよいです。
20.会社にどのように貢献していけるか
上記の質問への回答と同時に、入社後の自身の活動が企業にどういったよい影響を与えられるのかも考えておきましょう。
採用担当者は転職希望者に対し、新卒の方以上にスキルや経験を生かして企業の成長に貢献してくれる人材を求める傾向があります。「~を生かし、〇〇部門において~の実現に尽力します」といったように、具体的な回答ができるとベストです。
21.働くなかでどんな自分になりたいか
応募企業にもし採用された場合、業務を通してどのようにスキルアップしていきたいか、またポジションのステップアップについてどういったビジョンを描いているかを判断される項目です。長期的なスパンで考え、具体的なビジョンを明らかにして言葉にまとめましょう。
22.働くうえで大切にしていることは
この質問は、仕事をするうえで重視している部分を知るためのものです。前職でのエピソードなどを交えながら、周囲との調和や丁寧な仕事、効率的な進め方など自身が大切にしていることをまとめましょう。
最もよくないのは「特にないです」という回答です。与えられた仕事をこなすだけで積極性のない人物だと思われるので避けるようにしてください。
23.最近のニュースで関心のあることは
社会人たるもの、社会の情勢に多少は関心を持ってすごすことが大切です。気になるニュース、注目しているニュースがないということは、ニュースを日頃見ておらず世の中で起こっていることに興味がないと認識され、「仕事に対しても受け身で取り組む可能性がある」と判断される可能性があります。
理想は、ネットニュースでもよいので日々チェックすることです。大きなニュースはもちろん、関心のある分野や転職する業界ついてはより詳しく知ったり考えたりして、面接でアピールするとよいでしょう。
24.マネジメント経験の有無
30代以降の転職は、マネジメント能力を求められることも多いです。社会人として10年以上が経過しているのにマネジメント経験がまったくないというのは、リーダーシップに欠けると判断されてしまう可能性があります。
管理職など重要なポジションでのマネジメント経験がない場合にも、新入社員や後輩の指導・育成、プロジェクトのリーダーなど前職での経験を実績として話せるようにしておきましょう。
25.希望していない部署への異動には対応できるか
この質問をされた場合には、異なる部署に配属される可能性がゼロではないことを念頭に置きましょう。最もよい回答は「どんな場所でも経験になるので、精一杯頑張ります」ということですが、言葉だけではなく表情や話し方で、それが本心であるかどうかが判断されることを忘れてはいけません。
26.転職回数が多い、ブランクがある理由
転職回数が多い、前職からのブランクが長い人に対しては、自社にも定着しないのではないか、何か問題があるのではないかと考えこういった質問をすることがあります。
「転職回数は多いですが、私は~という思いで転職をしてきました。今後については〇〇のように考えています」「休職期間中には資格取得のために勉強をしており…」など、採用担当者が納得するような理由を説明できるように準備をしておくこと、また回答する際には表情を変えず、面接担当者が採用を迷うような態度を取らないよう注意しましょう。
27.入社可能時期はいつか
人間性や職務能力をある程度認められると、採用に向けた質問をされることも少なくありません。その1つが具体的な入社可能時期についてです。この質問により、企業が希望する入社時期とマッチしているかを見極めるとともに、入社意志についても判断されます。
入社可能時期が未定と答えてしまうと意欲があまりないと思われてしまいますので、具体的な時期を提示することが大切です。
28.あなたにとって「仕事」とは
「仕事とは何か」という抽象的な質問は、「機転を利かせてどのように切り口を見つけられるか」を判断するものです。こうした質問ではうまい言葉でまとめようと思わず、直感で思いついた言葉をスマートにまとめる力が求められます。
これはある程度センスが必要なものなので、日頃から新聞や本を読む、ニュースをチェックするなどして言葉選びの力を養うことも大切です。
29.生きがいを感じる瞬間は
「仕事とは?」と同じく漠然とした質問で、こちらも回答に迷うことがあるかもしれません。こうした答えがあるようでない質問は、自分が話しやすいテーマにすり替えてしまってもOKです。
たとえば「生きがいを感じるのはごはんを食べているときです。私は子どものころから~」「仕事も遊びも全力で取り組んだ週末のベッドに入る瞬間に、幸福感や充実感とともに生きがいを感じられます」など、仕事に関係のない話でも、心から思っていることを素直に伝えることで、人間性を評価してもらうことができるでしょう。
30.いじわるな質問にも注意!
面接では「面接担当者に評価をつけるなら何点ですか?」「正直この会社に向いていないと思いませんか?」など、少しいじわるな質問をされることもあります。こういった質問はストレス耐性をチェックする、いやな相手と接しているときに平静さを保てるか判断するといった意味を含んでいます。
俗にいう「圧迫面接」で、最近はこうした質問は減少傾向にはありますが、もしこうした質問をされても平常心で回答できるような心づもりをし、サラっと受け流せるような言葉を用意しておきましょう。
不安を解消し、万全の状態で面接に挑もう!
転職の面接では今回ご紹介した内容以外にも、さまざまな角度から切り込んだ質問をされる場合があります。どのような質問にもスムーズに回答できるのが理想ですが、ただ模範的な回答を暗記するだけでは、面接担当者の方に思いは伝わりません。
企業研究や自己分析など、面接に向けての準備をしっかりと行い、自身の言葉で思いを伝えられるよう準備を進めましょう。転職活動の際は不安も多くあるかと思います。自分1人で進めるのも悪いことではありませんが、転職サイト、転職エージェントなどを活用しながら効率的に、理想の転職先に出会えるとよいですね。