自分のキャッチコピーは、就職活動の面接で聞かれることが多い質問です。ライバルと差をつけるためにも、しっかり準備してから面接に挑みましょう。
ここでは、自分のキャッチコピーの作り方や表現力を高める方法、長所別の例文を紹介していきます。
就活で自分のキャッチコピーが必要な理由
キャッチコピーとは、読み手や聞き手の注意をひくため自己PRのことです。本来は商品を売るために使用されることが多いですが、自分を売り込む必要がある就活でもキャッチコピーは不可欠です。
ここでは、なぜ就活で自分のキャッチコピーが必要とされるのか、その理由を解説します。理由を把握しておくと、就活の準備もしやすくなるでしょう。
企業の面接で問われやすい
面接官は自社に適した人材かどうかを確認するために、就活生に自分のキャッチコピーを問うことがあります。キャッチコピーによって就活生の強みや人となり、特性や言葉のチョイスなどを把握でき、自社のビジョンや雰囲気と合っているかどうかを判断できるからです。
それと同時に、就活生が自分の分析をできているか、自分の長所を論理的に伝えられる人材かどうかを見極めています。
ただ単にキャッチコピーを伝えるだけではなく、具体的なエピソードを交えて伝えられるようにしておくことが大切です。内容に説得力をもたせれば、面接で聞かれたときにより効果的にアピールできるでしょう。
インパクトを残して次の選考に進みやすい
就活でライバルに差をつけるには、面接官に強いインパクトを残す必要があります。採用担当者は短期間で膨大な数の履歴書に目を通して集団面接を行うため、ありきたりな表現やアピールをしていては注目してもらえません。
キャッチコピーは短いフレーズでありながらも、効果的に自分をアピールできる方法なので、効果的にアピールすれば強烈なインパクトを与えられます。キャッチコピーをきっかけに興味を持ってもらえれば、次の選考に進む確率も上がるでしょう。
【就活用】自分のキャッチコピーの作り方
面接対策に自分のキャッチフレーズが必要だとわかっていても、どのようにすれば作ればいいかわからず困っている方も多いでしょう。キャッチコピーを作るのは難しいと感じるかもしれませんが、ポイントを押さえておくとスムーズに作れるようになります。
ここでは、就活で自分のキャッチコピーを作る方法を紹介します。以下2つのポイントを押さえて、実際に作ってみましょう。
過去の経験から自分の長所を探す
キャッチコピーは自分の魅力を伝える方法なので、あらかじめ自分の長所がわかっていなければなりません。自分の長所を見つけるために、学生時代に頑張ったことや打ち込んだことをすべて書き出してみましょう。
同時に、頑張れた理由や課題に直面したときの対処方法などを書き出します。そうすることで、すべての経験に共通している自分の長所を見つけやすくなります。
過去の経験を書き出すことは、面接対策に効果的です。なぜなら、自分のキャッチコピーは背景となるエピソードを複数伝えたほうが説得力は増すからです。しっかりと過去の経験を深掘りしておきましょう。
企業分析をする
自分の長所を見つけたら、次に企業分析を行いましょう。自分の長所が企業の求めるものとマッチするかを確認することが大切です。
自分の長所や強みが志望企業の求める人物像と異なっていると、面接で効果的なアピールはできません。企業の理念や求める人材と合っていないと判断されれば、選考に落ちてしまいます。
そのような事態を防ぐためにも、企業分析が不可欠です。自分が志望している企業の理念やビジョン、カルチャーなどを調査するとともに、OB訪問などを行い、その企業がどのような人材を求めているか、自分のキャッチコピーが的外れでないかを確認しましょう。
印象に残りやすい!自分のキャッチコピーを表現する3つの方法
自分のキャッチコピーを作るときは、相手の印象に残るかどうかを考えることが大切です。ありきたりな表現や長い表現だと、他の就活生と差別化することはできません。
ここでは、印象に残りやすい表現の作り方を紹介します。ここで紹介する3つのテクニックを使用すれば、より強いアピールができて、面接官から注目されやすくなるでしょう。
1.言葉を短くする
まわりくどい表現はキャッチコピーに不向きです。シンプルで簡潔に長所を述べたほうがポイントは明確になり、より相手に伝わりやすくなります。文章ではなく、ワンフレーズで伝えることが大切です。
「私はやると決めたらやり抜く人間です」「私は走りながら考える人間です」というように、少ない文字数と歯切りのいい言葉で表現することによって、概要が伝わりやすくなります。
短い言葉の中にもインパクトの強い表現や想像力を掻き立てられる表現を入れると、より強いアピールにつながります。言いたいことをコンパクトにまとめて、自分の長所を一言で伝えられるように準備しておきましょう。
2.比喩表現を取り入れる
自分の長所を別のものに例えると、イメージが湧きやすくなり、自分のことを相手に強力に印象付けることができます。
例えば、協調性やチームをまとめる力があることをアピールするときは「私は接着剤のような人間です」と比喩表現を取り入れて説明すれば、面白みが増し、相手の興味をひくことができます。
どんな状況にも対応できる「カメレオン」、周囲をサポートする「黒子」など、自身の長所から連想できるものや道具、動物などを考えてみましょう。
比喩表現はライバルと差別化するうえでも効果的です。ありきたりな表現ではライバルに勝つことはできません。ひと味違うキャッチコピーを作りたい人は、比喩表現を積極的に取り入れてみましょう。ただし、わかりにくい表現にならないように注意が必要です。
3.反対の言葉を組み合わせる
反対の言葉を組み合わせたキャッチコピーは、ライバルと差別化するのに効果的です。例えば、裏方で行動するチームワーク力をアピールしたいときに「舞台裏が私の舞台です」と反対表現を使用してアピールすれば、 自分の長所をより強調できます。
「頑張らない努力家」「話さないリーダー」「アグレッシブな怠け者」など、自身の長所と反対表現をうまく組み合わせて、面白いキャッチコピーを考えてみましょう。
少し難しいかもしれませんが、反対の意味を持つ言葉をかけあわせることを意識すれば、面白いキャッチコピーに仕上がります。面白い表現だけで終わらせるのではなく、説得力のあるエピソードを伝えることが大切です。
【長所別】自分のキャッチコピー例文を紹介
自分の長所を見つけて、企業分析もできたら、実際にキャッチコピーを作ってみましょう。初めて作るときは時間がかかるかもしれませんが、要領をつかめれば、自分の長所を引き出すキャッチコピーが作れるようになります。
ここからは、さまざまな長所を踏まえたキャッチコピーの例文を紹介していきます。自分の長所と照らし合わせてみて、参考になるものがないか確認してみましょう。
【真面目】自分のキャッチコピー例文
自己PRで「自分は真面目です」と伝えても、意味が曖昧になってしまうため、効果的なアピールにはなりません。言葉が抽象的なので、面接官によって意味の受け取り方に違いが出てしまいます。真面目に働くことは当たり前のことなので、アピール材料としても弱いです。
そのため、真面目という言葉にもう少し具体性を持たせましょう。例えば、真面目は「責任感」や「努力家」と言い換えることもできます。責任感や努力をアピールできるキャッチコピーなら、より強く印象付けられます。
- 石の上にも〇〇年(目標達成のためにひたむきに努力・継続する)
- モットーはトライアンドトライ(どんなことでも挑戦して努力する)
- 頑張らない努力家(面倒を減らして効率的な作業を提案できる)
- 一度決めたことは最後までやり抜く(自分の役割に対する責任感)
努力や継続性をアピールするときは、具体的な数字を取り入れると効果的です。また、ことわざを引用したり、実際に努力したエピソードなどを添えたりすると、信憑性が増してライバルと差別化できるでしょう。
【協調性】自分のキャッチコピー例文
協調性は組織で働く人間にとって必要不可欠です。組織のメンバーと協調するために、具体的に自分がどのような役割を持つのかまでアピールできると、強く印象付けられます。
- みんなの武器発見機(一人ひとりの適性を判断できる)
- 三本の矢を束ねるヒモ(グループをまとめる力)
- 万能歯車(場面に応じた役割をしてチームワークを発揮)
- 接着剤のような人間(チームワークや人間関係をまとめる力)
- 組織の潤滑油(みんなで協力してものごとを円滑に動かす力)
協調性をアピールするときは「接着剤」「潤滑油」がよく使われます。すでに使い古されたキャッチコピーなので、アピールとしては弱いです。過去のエピソードを深堀りして、もっと適切な言葉がないか探してみましょう。
「三本の矢」など日本史で有名なフレーズを用いると、チームのまとめ役であることを魅力的にアピールできるとともに、面接官の興味を惹きつけられます。
【負けず嫌い】自分のキャッチコピー例文
- 負ければ負けるほど強くなる(負けず嫌い)
- 1000回負けても心が折れない(部活でレギュラーを勝ち取った経験)
- 負けたらリスタート(負けや失敗をしても諦めずに挑戦する)
- 負けは次の勝ちへの原動力(負けたときの教訓を活かせる)
単なる負けず嫌いではなく、失敗したときや負けたときに、どう乗り越えていくかをアピールしましょう。
自分から積極的に行動できる人材や向上心の強い人材は、「指示されなくても自分から動ける」人材として、多くの企業から好まれます。そのため、行動力や積極性なども関連づけてアピールすると効果的です。
【笑顔】自分のキャッチコピー例文
- どこでも太陽(太陽のようにチームを明るくムードメーカー)
- どこでもカウンセラー(相手の意見を聞きだして提案できる)
笑顔や聞き上手といった長所は、仕事でどのように役立つのかわかりにくい面があります。そのため、具体的な表現を交えて表現することが大切です。
「どこでも太陽」というように、チームを明るくできる笑顔をアピールすると、ビジネスでも役立つことがわかります。 また、聞き上手だけではなく提案できる力があることをアピールすれば、相手目線に立てる人だと判断されます。
併せてこちらもチェック 【例文アリ】自己PRに使える「強み」一覧!長所との違いもご紹介自分のキャッチコピーを作るときの注意点
自分のキャッチフレーズは、自分の魅力をアピールできる強力な武器になります。しかし、誤った方法で作ってしまうと、かえって逆効果になることもあるので注意が必要です。
ここでは、自分のキャッチコピーを作るときに気をつけるべきポイントを紹介します。どのような作り方がNGなのかを事前に把握して、面接対策に活かしましょう。
仕事に役立たないことはアピールしない
面接では自分の魅力を売り込むと同時に、その企業にとって自分がどのように役に立つのか、自分を採用すると企業にどのようなメリットがあるのかをアピールする必要があります。
しかし、自分を売り込むことばかり考えて、企業へのアピールが欠けている就活生もいます。仕事に役に立たないことをアピールしても、面接官の心には響きません。
例えば、「学生時代に自転車で日本一周をしました」「私は風邪に嫌われる人間です」など、体力があることや健康であることをアピールしても、それが仕事にどう役に立つのかわかりません。
自分のキャッチコピーを作るときは、仕事に活かせることをアピールしましょう。自分の売り込みたい長所から、仕事に役に立つ長所を引き出すことで、企業の仕事へ貢献できることをアピールできます。
難しい表現を使わない
自分のキャッチコピーは、相手にわかりやすい内容を伝えることが大事です。ライバルと差別化するために、凝った表現や難しい言葉を使ってしまうと、何を言いたいのかが相手に伝わりにくくなります。
特に面接は時間が限られているので、その場ですぐに理解できるような表現を使用することが大切です。意味を理解してもらえなければ、キャッチコピーの役割を果たしません。周りくどい表現は避けて、誰にでも理解できる簡潔でわかりやすい表現を使いましょう。
誇張しすぎない
インパクトのあるキャッチコピーを作りたいからといって、嘘を言うことや誇張した表現を使うのは良くありません。例えば「私は不可能を可能にする人間です」というと、大げさだと判断されて、かえってマイナス評価を受ける可能性もあります。
面接官に強い印象を残すことは大切ですが、盛りすぎてしまうのはNGです。大げさな言葉を使用せず、誇張しすぎない表現を使用しましょう。
等身大の自分を表現するキャッチコピーのほうが、就活では好印象を持たれます。学生時代のエピソードに合わせて、ありのままの自分を表現できるキャッチコピーを考えましょう。
自分のキャッチコピーが思いつかないときの対処法
就活にキャッチコピーが必要だとわかっていても、すぐに思いつかないこともあるでしょう。頑張って考えても思いつかないときは、別の方法を取り入れてみましょう。
ここでは、自分のキャッチコピーが思いつかないときに役立つ2つの対処法を紹介します。自分の長所がわからない、良い言葉が見つからないときの参考にしてみてください。
自分の短所から長所を考える
自分の長所が思いつかない場合は、自分の短所に目を向けてみましょう。短所は長所になる場合もあります。例えば、「飽きっぽい」という短所を持つ人は、「好奇心旺盛」ということもできます。短所の反対から考えてみれば、自分の長所を見つけやすくなるでしょう。
一つの角度だけではなく、さまざまな角度からアピールできる長所を探して、就活のキャッチコピーに利用できないかどうかを考えてみましょう。
CMや映画のフレーズを参考にする
CMや映画には、プロが作ったキャッチコピーで溢れています。そのようなプロのキャッチコピーをお手本にして作るのも一つの方法です。
特に自分が希望する業界や職種に関係するCMや映画のフレーズは、参考になる点が多々あります。プロがどのポイントのアピールに力を入れているのかが理解できれば、企業が求める魅力的なキャッチコピーを作りやすくなります。
ただし、ライバル企業のキャッチコピーを使用するのは良くありません。同じ業界で複数の企業の面接を受ける場合は、失礼になる表現がないかを事前にしっかりチェックしておきましょう。
自分のキャッチコピーを準備して面接に挑もう
就活の選考過程では、業界や業種を問わず、自分のキャッチコピーを聞かれることがあります。しっかり準備をしていないと、急に質問されたたときに焦ってしまうものです。ライバルと差をつけるためにも、自分のキャッチコピーをしっかり準備してから面接に挑みましょう。
自分のキャッチコピーを作るには、自己分析と企業分析が欠かせません。自分の長所や短所を把握するとともに、志望企業理念やビジョンを確認して、自分の長所や強みとマッチするかどうかを確認しておきましょう。
比喩表現や反対の表現を使うことによって、自分のキャッチコピーがより魅力的なものに仕上がります。ただし、誇張表現や難しい言葉はかえってマイナス評価を受けるので注意が必要です。シンプルかつ意味のわかりやすいキャッチコピーを作っておきましょう。
困ったときは、CMや映画で使用されているキャッチコピーや今回紹介した例文を参考にしてみてください。
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