就職活動において、重要な役割を果たすものが業界研究です。徹底した業界研究をおこなうことで、満足のいく就職活動になるかどうかが決まるでしょう。
本記事では就職活動における業界研究のやり方と、重要なポイントをまとめました。
業界研究とは?意味や目的をおさらい
業界研究とは対象となる業界を調査して、理解を深める作業です。そもそもなぜ業界研究が必要なのか、その理由や目的を知ることで調べるべきポイントがわかり、就職活動をより有利に進められるでしょう。
業界研究の目的
業界研究を実施する目的は、対象となる業界への知見を深め、自分が志望する業界・企業を絞り込むためです。その業界でどのような仕事がおこなわれているのか知ることで、求められる人物像が把握できるため、就活の書類や面接対策に役立つでしょう。
日本にはたくさんの企業があり、業界の内情が分からなければ、絞りこむことが困難です。しかし、業界研究で志望する企業を絞り込むことで、効率よく就職活動が進められます。
また、自己PRにおいても、自分が持っている素質が業界の仕事に活かせるかどうかが確認できれば、説得力のあるアピールがしやすくなるでしょう。ただし、志望する業界・企業を絞りこむためには、大前提として自分自身がどのような仕事をしたいのか、明確な将来像を持っておく必要があります。
「職種」との違い
業界とは主に産業や商業の種類のことで、職種は仕事の性質や範囲のことです。業界の事例としては「製造」や「サービス」などが挙げられるでしょう。
一方、職種は営業や人事のことをさします。「製造業界の営業」「小売業の人事」など、業界と職種を組み合わせることで、さらに詳しい仕事内容が表現できるようになるわけです。
これだけは押さえたい!業界研究のポイント
業界研究を進めていくうえで押さえておきたいポイントは「業界の全体像を知ること」「今後の可能性を知ること」の2点です。志望企業を絞り込むために、なぜこの2点が重要なのか確認してみましょう。
業界の全体像を把握する
どのような企業があるのか、市場規模をはじめとした業界の全体像を把握しましょう。業界の全体像を最初に把握しておくことで、ビジネスモデルや企業同士の関係性、社会の構成などを知ることができます。
コツは広く浅く、包括的に情報を集めることです。社会の中で自分自身がどのような働き方をしたいかイメージしながら、業界全体を俯瞰してみましょう。
業界を深掘りして今後の可能性を探る
業界の全体像がつかめたら、業界を深掘りして自分の志望する企業を絞り込みます。
BtoBかBtoCなど顧客の形態や、企業同士の提携状態、資本状況といった企業の現状はもちろん、過去における業績の推移や今後の市場の見込みなど、業界を特徴づける要素を掘り下げていきましょう。
知れば知るほど、自分がその業界や企業で働くイメージが湧いてくるはずです。
よりよく知るための業界研究のやり方4選
業界研究をより深めるために、主な業界研究のやり方を4つ紹介します。
新聞やニュースを読む
新聞やニュースは、業界の動向や最新情報を知ることができます。時事ニュースや社会情勢などについては、面接で聞かれるケースもあるため、日頃から新聞やニュースに触れておくとよいでしょう。
最近は新聞よりもネットニュースのほうが早く情報が手に入りますが、スピードを重視するあまり誤情報だったり内容が曖昧だったりすることもあります。そのため、文責がどこにあるかをきちんと把握して、情報を入手するようにしましょう。
書籍や雑誌を読む
業界紙や就職情報誌といった書籍類は、その業界についてより詳しく書かれているため、深掘りするときに役立ちます。新聞社や出版社が毎年発行している「業界地図」では、業界の全体像や市場のシェアを知ることが可能です。
また、東洋経済新報社が出版している「就活四季報」では、5,000社以上の企業情報を網羅しています。客観的な企業情報が業界ごとに掲載されているため、企業研究にも活用できるでしょう。
ただし、書籍や雑誌は時間が経過すると情報が古くなるため、発行時期の確認を忘れないことが肝心です。
Webサイトを活用する
就活情報サイトや就活生向けの転職エージェントのサイトでは、企業の求人状況や業界知識を学ぶことができます。常に最新の情報がアップデートされており、内容も就活生向けになっているためわかりやすいでしょう。
また、企業のホームページを確認することも、最新情報を入手しやすくなるのでおすすめです。志望する業界の企業が加盟している任意団体がホームページを展開していれば、業界の企業情報を網羅できる場合もあります。
実際に足を運ぶ
就活生向けの合同企業説明会や、業界研究セミナーにも足を運んでみましょう。業界で働いている人からリアルな声を聞くことができるチャンスです。
事前に書籍やネットである程度の情報収集をしてから、内容の照らし合わせやより詳しい情報を得るために活用するのがおすすめです。
また、気になる企業があればOB・OG訪問で直接企業に話を聞きにいくのもよいでしょう。書籍やネット、新聞だけでは知ることのできない、現場の声を聞くことができます。
業界研究ノートを作ろう
徹底的な業界研究を形にするために、業界研究ノートを作りましょう。業界研究ノートとは、業界について調べたことをまとめておくノートのことです。
業界研究ノートをつくるメリット
業界研究ノートを作っておけば、実際にエントリーシートや面接で自分のアピールをするときに必要な情報を引き出しやすくなります。業界研究で調べた内容をノートにまとめ、いつでもアウトプットできるようにしておきましょう。
なお、作成時に気をつけたいのが、内容を自分の言葉でまとめておくことです。自分の言葉でまとめておけば、エントリーシートや面接でもそのまま活用できるため、念入りに業界研究をしてきたことが企業側にも伝わりやすくなります。
業界研究ノート作成のポイント
業界研究ノートを作成するときは、業界の特徴や課題を常に最新情報へアップデートして、まとめておくことがポイントです。
業界研究の結果、企業の求める人物像と自分の強みがマッチしていることを伝えられれば、説得力のある自己PRが実施できます。同時に他企業との比較も十分におこなっておけば、自分でも志望動機が明確になり、企業にアピールしやすくなるでしょう。
その根拠となる情報は、常に最新のものである必要があります。一度調べたら終わりではなく、情報は常にアップデートしておきましょう。
業界研究にこだわって就活を成功させよう
業界研究のやり方は、常に幅広く情報を得ること、最新の情報にアップデートしてノートにまとめておくことです。
業界研究を念入りにおこなえば自分の志望する企業を探しやすくなり、面接対策もしやすくなるため、就活を成功させやすくなるでしょう。また、業界への愛着もわき、自分の将来像も明確になるため、志望企業で仕事をするのが楽しみになるかもしれません。
就活を成功させるためにも、業界研究のやり方にこだわってみてください。また、業界研究のやり方でわからないことがあれば、ハレダスのお仕事相談会で気軽に相談してみましょう。