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転職・副業

保育士から異業種への転職は難しい?おすすめの職種や転職時の4つのポイント

保育士の仕事は、とても体力を使うものです。また、保護者対応や職場内の人間関係に気を遣うなど、精神的にも厳しい労働環境で働いています。加えて休みや給与が少ないなど、課題も多い職業です。

上記のような理由から、保育士ではない職業への転職を考える方も多くいるようです。本記事では、保育士からの転職について解説します。

保育士は異業種に転職できる?

社内のミーティング

保育士から異業種へ転職することは、もちろん可能です。ただし保育士の資格を異業種で活かすのは、難しいかもしれません。とはいえ「せっかく資格をとったのだから、その資格を活かしたい」と考えるのは、当然でしょう。

ほとんどの仕事では、小さな子どもと触れ合う機会はありません。そのため子どもと直接かかわる仕事以外では、保育士資格保有者でもあまり評価されないでしょう。

異業種に転職をする際は、「保育士資格に頼れない」と考えておくことが必要です。もちろん、資格がなくても就ける職業はたくさんあります。また保育士資格が直接有利にならなくても、業務のなかで活かせることもあるかもしれません。

つまり保育士には、さまざまな仕事に転職できるチャンスがあるということです。

保育士から異業種に転職するメリット

保育士

保育士から異業種へ転職する場合には、いくつかのメリットが考えられます。

  • 収入アップを期待できる
  • 精神的・肉体的な負担が減る
  • キャリアの選択肢が広がる

本章では、保育士から異業種へ転職することのメリットを上記の3つに分けて解説します。保育士からの転職を考える方は、参考にしてください。

収入アップを期待できる

保育士から異業種への転職には、収入アップが期待できるかもしれません。

保育士は、収入が低い業種として知られている職業です。さらに「長年キャリアを積んでもなかなか給与がアップしない」といった問題もあります。5年、10年と働き続けても、新人の頃とあまり給与が上がらないようでは、やはりモチベーションを保つことは難しいでしょう。

一般企業の場合は、毎年昇給のチャンスがあります。スキルを身につけキャリアを重ねればその分役職も上がり、収入がアップするのが一般的です。しかし保育士の場合、勤務年数に沿って収入が増えるわけではありません。これは保育士と異業種の大きな違いともいえるでしょう。転職することにより、収入アップのチャンスが増えことが期待できます。

精神的・肉体的な負担が減る

保育士は、小さな子どもを預かる責任重大な仕事です。子どもに万が一の事故や怪我があれば、責任を問われます。またパワフルな子どもの相手をしなくてはいけないため、体力的な負担も大きい仕事です。

一般企業では、子どもの事故や怪我に注意する必要がなく、子どもの相手をする必要もありません。保育士特有の精神的・肉体的な負担は、異業種へ転職することで軽減できます。ただし、転職後の仕事によって大きな違いはあるでしょう。

また異業種といっても、保育士のときにどのような点が負担だったのかによって、どのような仕事を選ぶべきなのかが変わります。

例えば、子どもや保護者に気を使うことが精神的負担となっている場合は製造業、立ち仕事で肉体的に負担が大きいと感じている場合は事務職などへの転職がおすすめです。

キャリアの選択肢が広がる

保育士から異業種へ転職することのメリットには、キャリアの選択肢が広がることも挙げられます。

保育士は、基本的に職場を変えても保育施設に勤めることに変わりはありません。基本的に、決まった施設内におけるルーティンワークとなるため、新しい経験や難しいことに挑戦する機会はなかなかないでしょう。

異業種に転職することによって、自分の新たな適正が見つかる場合もあります。「自分には保育士しかできない」と思っているかもしれませんが、異業種への転職によって、自分自身の新たな可能性が見つかることもあるのです。

つまり、異業種への転職はキャリアの選択肢が広がることにも繋がります。自分自身の可能性を発見し、将来的なキャリアプランを見つめ直しましょう。

保育士から異業種に転職するデメリット

キャリアウーマン

保育士から異業種に転職することには、メリットがある反面、デメリットもあります。具体的に挙げられるのは、次のようなものです。

  • 仕事内容を一から覚えなければならない
  • 年齢によっては転職が難しいこともある
  • 保育士としてブランクが出てしまう

本章では、それぞれのデメリットを解説していきます。メリットと合わせて、異業種への転職を検討してください。

仕事内容を一から覚えなければならない

保育士から異業種への転職デメリットには、まず「新しい仕事内容を一から覚えなければならないこと」が挙げられます。

保育士からの場合でなくとも、異業種に転職する際はどのような方にとってもデメリットとなりえます。保育士の場合は業務の専門性が強いため、現在身につけている知識と共通しているものが少ないです。他の業種以上に、これまでとは全く異なる知識を身につけなければなりません。

また業界が異なれば暗黙のルールも異なります。新人に戻ったつもりで「一から謙虚に学ぶ姿勢」がなければ、保育士から異業種への転職は難しいでしょう。業務に必要なスキルだけでなく、業界のルールや特徴なども学ぶことが必要です。

年齢が高くなると転職が難しくなる可能性はある

業界や企業によっては。求職者の年齢を重視するケースもあります。専門資格がなく未経験の場合は、とくにこの傾向が高まる可能性は高いでしょう。転職者を受け入れる企業が「一から業務を教えるならば、少しでも若いうちからがよい」と考える傾向があるためです。

人手不足の企業や業界の場合は、ある程度の年齢でも受けていれてもらえる可能性があります。しかし、40代以上になると「未経験で正社員」は厳しいかもしれません。

40〜50代の方が転職する際は、雇用形態に拘らず、パートやアルバイトといった働き方も視野に入れることが必要です。パート・アルバイト・契約社員などから始めて、正社員を目指すこともできます。「すぐに正社員」と焦らず、着実なステップアップを目指していきましょう。

保育士としてのブランクができてしまう

保育士から異業種へ転職した場合は、当然ながら「保育士としてのキャリア」にはブランクが生じます。異業種を経験してから再び保育士として働こうと考えている場合は、ブランクがあることで不利になってしまうかもしれません。

もちろん保育士の資格がなくなるわけではないため、保育士に戻ることは可能です。しかしブランクの期間が長くなるといくら資格を保有しても、再就職が難しくなる可能性もあります。

保育士から異業種へ転職する場合は、将来的に再び保育士へ戻るのか否かも視野に入れたうえで検討しましょう。

保育士から転職する際のおすすめの職種5選

働く女性

保育士から異業種へ転職するには、具体的にどのような職種があるのでしょうか。すでに目指したい職業がある場合は、問題ありません。そうでない場合は、保育士のときに抱えていた負担や不満を解消できる職種を選ぶのがおすすめです。

本章では、保育士からの転職におすすめの職種を5つ解説していきます。

1.事務職

保育士の仕事は、子どもたちと遊んだり、抱っこしたりと、肉体的にきつい側面があります。しかし、このような肉体的負担が辛いと感じている方には、デスクワークの仕事がおすすめです。

例えば、受付や事務などが挙げられます。デスクワークは一見、一人で黙々と仕事をするイメージがありますが、実際には来訪者の案内や電話対応、他の社員から預かった資料の整理など、コミュニケーションが必要な業務も多いです。

保育士から事務職への転職は、肉体的負担がなくなるだけでなく、コミュニケーション能力が活かせる点も魅力といえるでしょう。保育士として培った、保護者や同僚とのコミュニケーション能力は、事務職でも活用できます。

受付であれば、来訪者への対応や伝言のやりとりなど、スキルを活かせる業務もあります。事務であれば、他の社員とのコミュニケーションを密に取りながら、資料の整理や電話応対などの担当もできるでしょう。

保育士としての経験がある方は、事務職で新たなキャリアを築くことも可能です。デスクワークで働きながら、保育士として培ったコミュニケーション能力を存分に発揮し、やりがいを感じることができるでしょう。

2.営業職

保育士から転職する職業には、営業職もおすすめです。保育業界は以前よりも、待遇が改善されているとはいえ、給与水準の低さが問題視されています。給与が低いことでモチベーションアップに繋がらない方や、待遇面の不満から転職を考えている方には、営業職がおすすめです。

営業職は基本給とは別に、自分の売上に応じた手当(インセンティブ)がもらえる企業も多くあります。頑張った分だけ収入がアップするため、努力の成果を実感しやすい職種です。さらに、モチベーション維持にも繋がるでしょう。

また営業職には、クライアントや取引先との信頼関係が重要です。小さな子どもの保育をしていた経験から培われた「責任感」は、大きな武器になります。

3.接客業

「保育士の仕事は肉体的にも厳しいけれど、人と接することは苦にならない」という方には、「接客業」への転職がおすすめです。接客は、さまざまな業種で必要とされる仕事です。アパレル関係・ホテル・飲食店・アミューズメント施設など、さまざまな分野で活躍できます。

いずれの現場でも、お客様との会話が欠かせません。そのため人と関わることが好きな方には、接客業がおすすめです。

また勤務先によっては室内で業務ができるケースも多く、肉体的負担の軽減が期待できます。保育士のときに培ったコミュニケーション能力や体力は、接客の場面でも役立つでしょう。

4.介護職

「人と接することが好き」「誰かの役に立つ仕事がしたい」という方には、介護職もおすすめです。人の役に立つことがやりがいやモチベーションになる方には、ぴったりでしょう。

当然ながら、対象は子どもではなく高齢者となります。しかし「誰かのお世話をする」という業務の基本は同じです。保育士と介護士の仕事は非常に近いため、保育士としての経験が存分に発揮されるでしょう。

また介護士の場合は、資格取得によって給料アップが期待できます。勤務時間帯に応じた時間外手当が付く点は、保育士との大きな違いです。

また、子どもと高齢者という異なるコミュニケーションを楽しめます。利用者との会話を楽しみながら仕事ができる点も、介護職の魅力です。

5.IT職

「人間関係に疲れてしまった」という方の転職先には、IT職がおすすめです。保育士は職場に女性が多いため、人間関係が複雑なことが多いかもしれません。IT職は一人で黙々と仕事をすることも多く、自宅で仕事をするテレワークも進んでいます。また、肉体的疲労は少ないため、年齢に左右されずに働けることも多いです。

IT系と聞くと、少し敷居が高いように感じてしまうかもしれませんが、実は資格がない未経験者でも採用されるケースはあります。ITやWebに関連した知識は必要になるため、常に学びは必要です。「人と関わるのが疲れた」と感じてしまう方は、IT系の勉強を始めてみてはいかがでしょうか。

保育士の転職を成功させるための4つのポイント


保育士から異業種への転職を成功させるためには、4つのポイントがあります。業種によっては保育士資格を活かせないことも多く、また業界の特徴も保育業界とは全く異なるため、しっかりとした対策が必要となります。

本章では、保育士から異業種への転職を成功させるポイントについて、解説していきます。転職活動を何から始めれば良いのかわからないという方は、本章を参考にしてください。

1.自己分析を徹底的に行う

まずは、自己分析をおこないましょう。これは、転職をする上で必要な準備です。具体的には、以下の3つが挙げられます。

  • 今後のキャリアプランや目標を明確化する
  • 現在の職場をなぜ辞めたいのかを明確化する
  • 自分の強みや弱みを知っておく

自分自身のことは、理解しているようで実は分かっていなことも多いです。また、主観的に見る場合と、企業の採用担当者の立場から客観的に見る場合でも、分析結果は変わってきます。大切なのは、自分自身を客観視してセールスポイントのアピールにつなげることです。

2.転職先に求められているスキルや人物像を理解する

転職先がどんな人物を求めているのか、分析することも欠かせません。目的の企業に転職するためには、企業ごとに対策を練る必要があります。同じ業界や規模の企業であっても、求める人材は会社ごとに異なります。

「どこも同じだろう」と考えず、その企業がどんな人材を欲しているのか分析しましょう。

企業が求める人物像がわかることで、アプローチの仕方も変わってきます。その企業が求める人物像に近いことを適切にアピールすれば、内定を取れる可能性は一気に上がるでしょう。

3.応募書類や面接時の自己PRに力を入れる

応募書類や自己PRの書き方にも工夫が必要です。転職活動では、「応募書類」や「自己PR」が大きな役割を果たします。第一印象は、重要です。転職における第一印象は、面接前の「書類」になります。

保育士のキャリアからアピールできるポイントの例は、以下の通りです。

  • 一人一人に合わせた細やかな配慮ができる
  • 瞬時の対応能力に長けている
  • スムーズな伝達業務に慣れている(コミュニケーションが円滑)
  • 通常の保育業務やカリキュラムの作成、行事の準備などを並行しておこなっていたことから、マルチタスクに対応できる
  • 体力に自信がある

これらはどの業種にとっても必要なスキルであるため、大きなアピールポイントとなるでしょう。

4.転職エージェントを活用する

転職エージェントを活用することも、成功のコツです。転職エージェントを活用するメリットは以下のとおりです。

  • 好条件な求人を探してくれるため、自分で探し回らずに済む
  • 過去のデータに基づいた情報が提供されるため、職場の離職率や内部事情を細かく教えてくれる(ミスマッチが避けられる)
  • 非公開求人を見ることもできる
  • 履歴書の書き方や面接対策をしてくれる

転職エージェントを使うことには上記のようなメリットがあり、転職者に寄り添ってくれるため、些細な不安でも気軽に相談できるでしょう。

保育士からの転職は転職エージェントを活用しよう

保育士から異業種への転職をする際のメリットやデメリット、おすすめの職種などを解説しました。保育士資格の保有は、直接的に転職活動を有利にするわけではありません。しかしマルチタスクがこなせる、体力があるといった保育士のスキルは、他の職業にも必要なものです。そのため、転職活動でのアピールに役立てることができるでしょう。

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