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異業種転職におすすめの業界は?難易度・成功の秘訣5つを紹介!

異業種へ転職したいと考えたとき、おそらく数多くの懸念点が生じることでしょう。この記事では、異業種に転職する際、気になるさまざまな情報を提供していきます。気になる要因に焦点を当てながら、現在の転職状況を分析し、異業種への転職を成功させる秘訣を説明します。

異業種への転職とは?


そもそも、業種とは「建築業」「情報通信業」など、企業が展開している事業の分類です。業種の分類方法は、ハローワークや各転職サイトによって異なる場合があるものの、基本的には総務省が定めた「日本標準産業分類の大分類」に沿って分類しています。

異業種への転職とは、業種の分類が異なるものへ転身することを意味する言葉です。ただし「業種」と「職種」は、混合しやすいので注意しなければなりません。職種とは「営業」や「広報」などのように、会社の中で個々が担当している業務のことです。

つまり異業種への転職では、業界自体は変わるものの、職種は変わらない場合もあります。しかし、業種も職種も変わり、まったく異なる仕事へ転身する人もいます。

異業種転職における2つのケース

異業種転職をする場合、2つのケースが考えられます。1つは「職種が同じであるケース」、もう1つは「職種と業種どちらも変わるケース」です。

本章では、この2つのケースについて解説します。両者の違いを把握し、自分自身がどちらのパターンに当てはまるのかチェックしてください。

1.職種は同じであるケース

まずは、異なる業種へ転職するものの、職種はこれまでと同様であるケースです。職種が同じであるケースの場合は、これまでのスキルや経験を存分に活かせるでしょう。また転職後も、今後のスキルアップや出世が比較的容易であると思われます。

面接では、これまでのスキルや経験をアピールすることが重要です。自分自身にどのようなスキルがあって、転職先でどのように活かしていくかの見通しを具体的に説明できると良いでしょう。採用する企業側も人材が自社でどのように活躍できるのか、イメージしやすくなります。

2.職種と業種どちらも変わるケース

異業種転職には、職種と業種どちらも変わるといったパターンも存在します。たとえば、アパレル業界で販売員をしていた人が医療業界の事務職へ移るなどが挙げられます。

職種と業種のどちらも変わる場合は、これまでのスキルが活かせないケースもあるため、転職がやや難しいでしょう。

このケースの面接では、「やる気」と「人柄」が重視される傾向にあります。また直接的に活かせるスキルや経験がない場合でも、コミュニケーション能力など、さまざまな仕事に共通するスキルをアピールすることも良いと思われます。

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異業種転職におすすめな3つの業界


人手不足が続いている産業や職種では、意欲的な新しいメンバーを積極的に迎え入れています。異業種からの転職先として、おすすめの業界は次の3つです。

具体的には、「情報通信」「小売業」「医療・福祉」の業界が挙げられます。それぞれがなぜ、転職先としておすすめなのか、本章で確認しましょう。

1.情報通信業

多くの産業が求人不足に悩む中、情報通信業は前年同期と比較して約1.5万人の増加を記録しました。求人の増加幅が著しく大きかった業界は情報通信業です。この増加は、情報通信業の分野でますます多くの人材が必要とされていることを示しており、成長産業といえます。

なお情報通信業界に分類される業種は、以下のような業種です。

● 情報サービス業
● 通信業
● 放送業
● 映像・音声・文字情報制作業
● インターネット付随サービス業

とくに、情報サービス業やインターネット付随サービス業が注目されています。なかでも、ソフトウェア開発・管理、Webサイトの運営・管理、Webコンテンツの制作・提供などをおこなう分野がおすすめです。

経済産業省の「IT 人材需給に関する調査」によれば、2030年までにIT系の人材が少なくとも16万人不足すると予測されています。

エンジニアやプログラマーなどの専門スキルが必要な職種も多いですが、経験がなくてもスキルを証明できれば応募できる求人も存在します。将来的に需要が高まると予想される業界への転職を検討することも、1つの選択肢として考えてみる価値があるでしょう。

参考:厚生労働省「令和2年上半期雇用動向調査結果の概要」

参考:経済産業省「IT 人材需給に関する調査」

2.小売業

2020年(令和2年)6月末の未充足求人数を見ると、未充足求人数がとくに多い業種は卸売業と小売業で、その数は約19万人でした。

とくに小売業は、これまで主に店舗での販売を中心に展開してきました。しかし、近年では非対面販売(ネット通販など)が普及し、EC(電子商取引)に対応する企業が業績を伸ばしています。

小売業界内でもECに力を入れている企業が注目されています。店舗を構えないECサイトであっても人手は必要です。そのため今後ますます人手不足が叫ばれる可能性があるため、異業種からの転職先として狙い目といえます。

参考:厚生労働省「令和2年上半期雇用動向調査結果の概要」

3.医療・福祉業

医療・福祉業は、高度な技術や専門知識を必要とする仕事が多い分野です。一方で、医療事務やセールス、生活支援など、経験がなくても始められる職種も多く存在します。

厚生労働省の「雇用動向調査(令和2年上半期)」によれば、医療・福祉業界は新たに約76万人が仕事を見つけた業界です。

「卸売業・小売業」と並んで、「医療・福祉」の分野は未経験者向けの求人が多い業界の第2位であり、異なる業種や職種からの転職者を歓迎する姿勢が示されています。また転職後に資格を取得するなどしてキャリアアップすることが比較的容易な点も、医療・福祉業界の魅力の1つです。

参考:厚生労働省「令和2年上半期雇用動向調査結果の概要」

異業種転職が多い職種5つ


転職において必要なスキルや経験は企業ごとに異なるため、各業界での転職の難易度も変動します。自分自身と各業界・職種の要求を比較検討することによって、ぴったりな転職先を見つけられるでしょう。

以下では、異業種からの転職をしやすい5つの職種を紹介します。それぞれの特徴や求められるポイントもあわせて紹介していくため参考にしてください。

1.ITエンジニア

どの業界でも、DX(デジタルトランスフォーメーション)が進行中です。そのため、ITエンジニアの能力は幅広い業界で歓迎されています。システム開発やソフトウェアの保守・運用を専門とするIT関連企業だけでなく、食品業・建築業・教育分野・メディア業界・金融業界など、あらゆる分野でエンジニアが常駐しています。

このため求人の機会は多く、スキルがあれば希望の分野への転職も現実のものとなるでしょう。

IoTやICT、AIなどのデジタル技術が積極的に導入されています。成長市場にもかかわらず、業界全体が長期的な人材不足に直面しており、プログラマーやITエンジニアの需要が増加しています。

必要な技術スキルは日々進化しており、将来性を追求し、ITスキルを向上させる意欲のある若い才能は重宝される傾向です。また30代以降でも、ECサイトの開発や運営、オウンドメディアの管理などに関する経験や高度なスキルを持っている場合、採用の可能性が高いでしょう。

2.マーケティング

マーケティングの仕事は、データ分析のスキルやデータに基づく企画策定のスキルを養うのに適した職種です。

マーケティングで獲得できるスキルは、ビジネスの幅広い領域で応用できます。データに基づいて製品の魅力を説明するセールス職や、企画の立案や改善提案にデータを活用するコンサルタント職など、さまざまな仕事で役立つでしょう。

また、メディア関連の分野では新卒採用の競争が激しく、中途採用のチャンスが業界未経験者にも広がっています。この分野では、ライティング・マーケティング・編集・外国語など、さまざまな専門知識を持つプロフェッショナルが必要とされています。

3.接客・販売

接客や販売の分野は、従業員の入れ替わりが比較的多い職種の1つです。

たとえば、以前は立ち仕事が主体だった販売職から、オフィス内での事務職に転身するケースや、接客スキルを活かして営業職に転職するケースなどがあります。労働環境の向上やスキルの向上を目指して業種を変更する方が増加傾向です。

コミュニケーション能力が必要となる職種ではあるものの、異業種からの転職を積極的に受け入れています。

4.事務

事務職には、パソコンスキルが求められます。契約関連や請求関連など、ビジネスにおいてさまざまな文書作成業務に不可欠です。

これらのパソコンスキルを習得することは、他の業界でも役立つ可能性が高く、異業種への転職が比較的容易に実現できます。財務・経理のスキルも幅広い分野で活用できる汎用性のある専門スキルであり、異業種への転職における障害はそれほど高くないでしょう。

事務職は業種が変わっても業務内容に大きな違いがないため、異なる業界への転職が容易です。ただし、他の職種に比べて求人数は限られています。

総務・人事・経理など各部門の事務スペシャリストは多くの職場で必要とされており、経験者は高く評価されやすい職種といえるでしょう。

5.営業

コミュニケーションスキルや交渉能力、顧客管理の能力、社内調整力など、営業職で磨かれるスキルは幅広い業界で重要視されています。そのため転職時にも、異なる業界の営業職に転身するケースが頻繁に見られます。

たとえば、「物理的な商品からサービスの販売へ」「大企業からベンチャー企業へ」などです。営業の経験やスキルは多様な環境で活かせるため、異業種への転職が多い職種といえます。

比較的求人が多い営業職は、転職しやすい職種の1つです。

入社時に特別なスキルや資格が必要ないこと、取り扱う製品やサービスについては入社後に学べることも、未経験者にとってハードルが低い要因といえます。以前の職場で習得した特定の業界に関する知識は、高く評価されるでしょう。

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異業種へ転職するメリット・デメリット


異業種へ転職する際は、メリットとデメリットの双方を把握していることが重要です。

まずは、メリットを紹介していきます。

● 仕事へのモチベーションが高まる
● 新しいスキルが身につく
● 異業種で働くことで自分の隠れた適性が見つかる可能性もある

心機一転、新しい仕事を始めることでモチベーションを高められます。これまでの職場では得られなかったスキルが身につき、隠れた適正が発見できるでしょう。

一方で、デメリットは以下の通りです。

● キャリアや知識が通用せず、一から学ばなければならない
● 一時的にでも、給与が下がることもある

異業種への転職は、文字通り「ゼロからのスタート」になります。業務を一から学ぶ必要があり、一時的な給与ダウンが想定されます。

年代別に見る、異業種転職の難易度は?

異業種転職における難易度は、求職者の年代によって異なります。業界特有の知識や経験の不足から、新たな職場での業務に不安を感じる方が多いでしょう。もちろん年齢によっては異業種への転職が難しいというケースもあります。

本章では、年代別に異業種転職の難易度を解説します。自分の年齢とあわせて、異業種への転職がどの程度の難易度なのか把握しておきましょう。

1.20代

20代は、社会経験が浅いものの、ポテンシャルを評価されて採用される可能性が高いでしょう。まだ特定の企業文化に馴染んでいないため、ポジティブに受け入れられることもあります。

学習能力や新しい仕事を迅速に習得する能力が期待され、異業種への転職のチャンスが広がるでしょう。単純に若くて体力があることも、転職成功の可能性が高い傾向にあります。

2.30代

10年前後の社会経験を積んだ30代は、実績も着実に積み重ねている年齢です。この年代では、これまでの経験と強みを軸に、異業種への転職の意義や理由を論理的に説明することが重要です。面接時の回答に説得力を持たせることで、成功への道が開けます。

ただし、20代の頃よりも企業の求めるスキルが高いといった懸念点があるでしょう。ある程度の水準を満たしたスキルが求められるため、自分自身にどのような経験があるのか、しっかりと分析しましょう。

3.40〜50代

40代~50代は、経験と実績が豊富でリーダーシップや管理職の経験も増えることでしょう。異業種転職の場合、「なぜ転職を望むのか」「自身の経験やスキルをどのように活かせるのかすつもりなのか」に焦点が当てられます。

マネジメント経験や専門的な知識の提供が、転職成功への鍵です。

異業種へ転職する場合は「なぜ異業種でなければならないのか」「現在のスキルや経験をどのように活かすのか」といった点を、しっかりと自分の中で整理して臨みましょう。

4.60代以降

60代以降の異業種転職は、他の世代に比べて難易度が高いといえます。定年制度や再雇用制度の存在が影響を与えるため確認が必要です。

雇用形態が希望する働き方と異なる場合があり、柔軟な姿勢が不可欠でしょう。過去の実績や地位にとらわれず、新たな挑戦の意欲が大切です。

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異業種転職を成功させる5つの秘訣とは?


異業種転職を成功させるためには、5つの秘訣があります。

1. 自己PRを工夫する
2. 志望する業界を研究する
3. 志望動機をしっかりと練る
4. 前職のスキルをどのように活かすか考える
5. コミュニケーション能力をアピールする

それぞれのポイントについて本章で紹介していくので、転職活動を成功させるための参考にしてください。

1.自己PRを工夫する

異業種への転職を成功させるためには、自己PRを工夫することが大切です。

自己PRを作成する場合に重要なポイントは、すべての経験を網羅するのではなく、応募先の企業で活かせそうな実績や経験に焦点を当てることです。面接官にとって、履歴書や職務経歴書は、これまでの職務経験が自社にとってどれだけ有益かを判断するための材料となります。

異なる業界でも通用するスキルを持っている可能性があるため、過去の経験や強みがどのように役立つかに焦点を当ててアピールしましょう。

2.志望する業界を研究する

漠然としたイメージで転職を考えると、新しい環境に適応できなかったり、イメージと違ったりといったミスマッチが起こります。自分が挑戦したい業界については、入念にリサーチをおこないましょう。

業界研究をおこなう際に考慮すべきポイントは以下の通りです。

● 業界内でトップの企業はどこか
● 主なサービス内容
● 業界の将来性
● 業界の主要ターゲット
● 今後のキャリアプラン

さらに、業界に関連する書籍やニュースを読むことで、業界の最新動向や現在の課題を把握できます。業界の専門家が発信するSNSをフォローして、リアルタイムで情報収集をおこなうことも有効です。

3.志望動機をしっかりと練る

履歴書の審査や面接で注目されることは自身の志望動機です。異なる業種への転職を考えている場合は「前職を離れて新しい業界に進む理由」を説明し、面接官を納得させる必要があります。

新しい業種を選んだ理由を説明する際に、過去の経験や個人の強みを結びつけると効果的です。志望動機に含めるべき要点は、以下の4点です。

● 業種を選んだ理由
● 入社後にどのように活躍したいか(活躍できるか)
● これまでのスキルや経験から、活かせるものは何か
● 転職先で何をしたいか

面接では、業種転職の決断理由だけでなく、なぜその企業を選んだのかも伝えるべきです。ただし報酬などの待遇に焦点を当てすぎると、面接官から「同等の待遇を提供する他の企業も視野にあるのでは?」と思われてしまいます。

その企業でしかできない仕事や企業の理念に共感した理由など、具体的な要素を挙げて説明しましょう。

4.前職のスキルをどのように活かすか考える

前職で培われたスキルや知識は、新しい職場でも期待されています。業種や職種に関係なく、社会人として必要な能力や経験、たとえば文書作成やプレゼンテーション資料の作成スキルなどは、誰にでも求められるでしょう。

自分のスキルや能力に関して、より具体的に示すことが大切です。

5.コミュニケーション能力をアピールする

未経験の職種での採用であっても、通常は社会人としての最低限の経験が求められます。とくにコミュニケーション能力は、スキルとして十分にアピールできる要素です。

どのような企業であっても、他の従業員と円滑にコミュニケーションが取れる人材は重宝されるでしょう。

異業種へ転職するときの注意点


異業種に転職しようと考えている方は、以下3つのポイントに注意しましょう。

● 難易度が高い
● 給与が下がる可能性もある
● 入社後にミスマッチが生じる

そもそも異業種への転職は、同じ業種間で転職するよりも難易度が高くなります。また経験やスキルが乏しい場合、一時的に現在の給料より金額が下がってしまうこともあるでしょう。

事前のリサーチが不足していると、入社後に「思っていたのと違う」といったミスマッチが生じる可能性もあるため注意が必要です。

異業種への転職を成功させよう!

異業種への転職について解説しました。異業種への転職において、若い人の方が有利な傾向にあることは否めません。

しかし自分が持っているスキルや経験を、しっかりとアピールできることで、30代以降でも転職成功の可能性が十分にあります。諦めずにキャリアチェンジに挑戦してみましょう。

なおハレダスでは、転職に関連した多くの情報を発信しています。その他の情報も知りたいという方は、以下をチェックしてください。

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ハレダス編集部

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