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インタビュー

大学も仕事もプライベートも、うまくバランスを取りながら前進していきたい/セルビア人大学生インタビュー

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南東ヨーロッパのバルカン半島にあるセルビア。サッカーでも有名な国です。「働く」ということについて海外の人々はどんな視点を持っているのでしょうか?セルビア人の大学生・アレクサさんにインタビューを行いました。

現在セルビアの大学で経済学を学ぶ19歳のアレクサさん。まずはこれまでのお仕事についてご紹介します。

14歳からのキャリアのスタート

アレクサによると、セルビアは小学校が8年間、中学校がなくて高校が4年間、大学が4年間ということ。14歳からビジネスのキャリアをスタートさせたので19歳ですでに5年の経験があります。

アレクサの最初のアルバイトは14歳の夏休み。カメラを買いたいという思いから1ヶ月農場で働きました。野菜の収穫やりんご農家の手伝いなど、8時間働いて約1,500円の賃金。セルビアの物価に換算すると、まあまあの稼ぎでした。14歳から16歳の夏休みに1ヶ月ずつ農場でアルバイトをして、給料でカメラを手に入れました。

身近なところから、創意工夫で仕事を創り出す

17歳になると、カメラを使いフォトグラファーの仕事を始めました。顧客は高校のクラスメイト。誰かが自宅で誕生会をすると聞けば「僕はとても良い写真を撮れますよ」とアピールして、バースデイパーティの写真や友人のイベントの写真を撮るサービスを開始しました。

写真を気に入ってもらえると、口コミで声が掛かりました。友達やその紹介で出会った方々、モデル撮影、結婚式のビデオカメラのアシスタントなど、クリエイティブな仕事を沢山しました。この時の彼の夢は、フォトグラファーとビデオグラファーだったそう。

その後、18歳まで撮影の仕事を続けました。この時は、車が欲しいと思いそれをモチベーションに働いていたそうです。クリエイティブなことが大好きなので、とても楽しく働いていました。

当時の給料は2時間で約3,200円。農場のアルバイトの倍の金額を貰えるようになっていました。結局、車はおじいちゃんから貰えたため、彼はビデオの編集ができる大型パソコンを購入しました。

高校卒業後大学生活とあらたな挑戦へ


高校では英語学習にも力を入れ、英語で仕事をするための検定試験を受けました。18歳になり高校を卒業すると、オンライン英会話の講師の仕事を開始。また、派遣会社からの紹介で、セルビア語の映画を英語に翻訳する仕事もしました。

そして、18歳の秋、大学生になった彼は実家から離れて生活をスタートさせました。セルビアではアパートをシェアする学生が多く、彼もそうしているとのこと。現在、大学の授業料やアパートの家賃、食費、テキスト代や試験料など、全てを自分でまかなっています。

大学に通いながら空き時間にオンライン英会話の講師とデイトレーダーとして働きながら、グラフィックデザイナーやブロガーなどクリエイティブな仕事も行っているそうです。オンライン英会話の講師は、沢山の出会いがあり楽しいと彼は言います。

今後の目標は?

今後は学業と投資家を両立させていきたいとのこと。デイトレードについては昨年より1年間、毎日勉強をしてデモトレードなどで投資の練習に励んできました。

「今の仕事のモチベーションはなに?」と聞くと彼は「アパートかな」と。「アパートの家賃を払うことね」というと彼は「いやいや、そうじゃなくて、アパートを買って投資に使いたいんだ」と答えました。現在セルビアでは不動産産業が拡大してきており、アパートを投資として持つことが増えてきているんだとか。大学で経済学を専攻中の彼は、投資・経営・マネージメントなどあらゆることに興味があると話してくれました。

14歳から少しずつ経験を重ね、着実にステップアップしているアレクサ。「今後も、学業に仕事、プライベートとバランス良く過ごしていければいいな」と話を締めくくりました。

セルビアのお仕事事情について

主な産業は製造業(鋼鉄、繊維、ゴム産業など)、農業(果実、小麦など)、不動産業などで、国民の平均年収は約7,400USドル。「大体1か月、7万円くらいあれば家賃も入れて最低限の生活ができるんじゃないかな」とアレクサが教えてくれました。

アレクサへの質問

Q.あと10年ほどで30歳になりますが、その時どのような仕事をして、どのようなライフスタイルを送っていたいですか?

今、大学で経済学を専攻していますが、実践を積みながらプロの投資家として仕事をしていたいです。エンジェル投資家(個人投資家として小規模なベンチャー企業や起業家に経済的支援をする富裕層)として活動したいと思います。

投資については、なるべく早い時期に始め経験を積んでいくことが重要と考えているので、20年・30年・40年とキャリアを積んで資産を増やしていきたいです。

現在、大学でスペイン語を学び始めました。ぜひマスターしたいと思っています。プライベートではスペインかキプロスに家を買い、家族とともにゆったりとした時間を過ごしていたいなと思っています。まずは一歩ずつ進んでいきたいですね。

Q.あなたにとって「働くこと」とは?

私にとってビジネスは、友人や家族とともに快適で幸せな生活を送ることができるように、資源とシステムを創り出すもの。

マーケテイングから投資まで、ビジネスに関する全てが好きなので、老後もリタイアせずに、勉強や努力を楽しんでいけたらいいなと思っています。

Q.日本の企業と仕事をされていると伺いました。日本人の働き方についてどう思いますか?また、セルビアと日本の違いは?

まず、日本人は時間の管理が徹底していることに驚きました。また礼儀正しく、他社に対しての配慮、思いやりがあると思いました。

例えば、遅刻など時間に厳しいのも「相手をお待たせしない。「時間通りに円滑に仕事を進める第一歩」という気持ちがあることを学びました。私は、子供のころ合気道を習っていましたが、礼儀を重んじる姿勢はそれに通じているなと。

セルビア人の方が時間なども含め緩いような気がします。また、私たちは組織よりも個人を尊重する文化なので、日本とは対照的な気がします。

セルビアでは女性が首相ということもあり女性の社会進出も盛んです。意見もはっきり言う人が多いです。友人の日本女性から、職場では男女で昇給や賃金の格差などがあるという話を聞きました。また、上司に自分の意見をはっきり言えない場合も多いと聞き、少し彼女を気の毒に思いました。

Q.日本人の印象は?

日本人はプロフェッショナルな意識を持った人が多いと思います。それは、専門分野を持つということだけでなく、仕事に対する姿勢や公平性を感じます。

ただ、とてもシャイな方が多く、コンタクトを取るのに少し苦労します。またYES・NOがはっきりしていない場合も多く「これはどっちの意味なんだろう?」と戸惑うことも多いです。

全体的には穏やかで優しい人が多い印象です。驚いたのは、家族や友人と挨拶のハグやキスをする習慣がないことです。

Q.週末の過ごし方や仕事のオン・オフの切り替えについて教えてください。

平日は大学と仕事に集中し、週末は友達と飲みに出かける(セルビアは18歳からお酒が買える)のが好きです。実家にも時々帰って、家族と夕飯を食べたり、犬と過ごしたりするのも好きです。

私の祖母は以前コックをしていたので、料理がとても美味しいのです。いつも私の好物のSarmaを作ってくれます。ロールキャベツのような冬のセルビア料理で、本当に美味しいんですよ。Burekという三角形のパイも好きです。中には肉やチーズを入れたりして、すごく美味しい。リラックスしたとても良い時間を過ごすと翌週からも頑張れます。

Q.日本の皆さんに向けて、セルビアのおすすめスポットを教えてください。

私は今、大学のあるNovi Sadという街で暮らしています。ここは沢山の大学があるんですよ。とても落ち着いていて、エレガントな街です。2022のヨーロッパの文化の都にも選ばれました。私はこの街で暮らせてとても幸せに思っています。セルビア旅行の際にはぜひ訪れてみてください。

東欧の美しい国セルビアについて


セルビア共和国は、南東ヨーロッパのバルカン半島に位置する。近隣の国はハンガリーやルーマニア、クロアチア、ブルガリア、モンテネグロなどがある。首都はベオグラード。ベオグラードには歴史を物語る建築物やドナウ川が流れ美しい風景が広がります。面積は77.474平方メートル(北海道とほぼ同じ)。国民の人口は約693万人(2020年セルビア統計局)。ベオグラードには約160万人が住んでいます。セルビアはヨーロッパやアジアの中間に位置しているため、世界中の多くの国からの輸出入のジャンクションの役割もしています。

●外務省ホームページより引用

インタビューを終えて

今回、初めて海外の方にお仕事インタビューさせていただきました。基本的な信念のようなものは国や年齢は関係ないのかなと思いながら、それぞれの国により働き方も随分違うのだなと興味深くお話を伺いました。英語でインタビューするのも新たな試みで、とても楽しい時間となりました。今後もいろいろな国の方を取材してみたいなと思っています。

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Kayo☆

Kayo☆

フォトグラファー(協同組合 日本写真家ユニオン会員・浄土宗芸術家協会会員)写真撮影、取材、ライターをしています。現在は、大阪芸術大学の通信教育部で、映像制作も学んでいます。趣味は、英会話学習と猫の世話など。