働き方が多様化し、選択肢も広がる現代。企業勤めや個人事業主、さまざまな方法で自己実現ができる環境になりました。
選択肢の増加とともに、何を軸に働くのか?どうやって仕事と向き合えばいいのか?さまざまな悩みを抱える人も多いかと思います。
そんな働き方に悩む皆さんに向けて、今回は、4年前に広告代理店を立ち上げた佐々木邦峰さんにインタビューを行い、これまでの経歴から現在の仕事に就いた経緯を迫ってみました。
■プロフィール
・佐々木 邦峰(ササキ クニタカ/1986年2月27日/大阪出身)
・少年時代は地元の公立学校に通い、穏やかな学生生活を過ごす。
・大学進学後、学業とバイトの両立。
・社会人になってからは大手不動産会社にて不動産投資や資産運用を行う。
・その後、未経験だった求人広告の業界へ転職。 ・2017年4月から、求人広告を扱う総合代理店『株式会社CIVO』を設立。
忍者のような学生生活を過ごす
姉と弟の3人兄弟で育ったのですが、内気で泣き虫な子どもでした。幼少期は本当に人前で話すことが苦手だったので、目立たないように忍者のようにひっそりと毎日を過ごしていました。
小学校では、器械体操やサッカー、中学ではバスケットボールを3年間続けていました。中学校に入っても、目立ちたくない精神は健在で、気のおける部活仲間や数人の友だちと一緒に遊んでいた感じでしたね。
その後、公立高校へ進学。高校に進学してからは、部活もせず、ほとんど友だちもいなくて。テレビを見るのが唯一の楽しみというくらい地味な高校生活を送っていたように思います(笑)
働く楽しさと稼ぐやりがいを知った大学時代
高校3年間を終え、大学に入学しました。もともと理系でしたが、希望していた学部に落ち、やりたいこともなく、なんとなく文系に進むことに。そんな適当な理由で入学したこともあり、大学生活の醍醐味であるサークルや友だちとの遊びとは無縁な生活を送りました。
ただ、この時期に「稼ぐことへの楽しさ」を学びました。
きっかけは、たまたま見つけた高時給求人!
仕事内容は、自動販売機やペットボトルのラベル印刷をしている工場での製造スタッフ。なんとなく応募して、なんとなく面接に行き、その日に採用を頂き、翌日から勤務。一日中立ちっぱなしでの作業の為、体力的にかなりきつかったのですが、とにかく楽しかったですね。
今まで誰かに必要とされたことがなかったので、社員の方から「佐々木くん、ちょっとこっち手伝って~」とか「佐々木くん、早くこっち来て~」と言われるとこんな僕でも誰かに必要とされるんだなって思うとついつい嬉しくなってしまって、とにかくがむしゃらに働きました。
大学の長期休暇中には、朝の6時から夜中2、3時まで仕事をして、翌朝また6時に出勤してをずっと繰り返してました。今だったら考えられないですよね(笑)
普通だったら辞めてるし、現に何人もバイトの人が辞めては入ってを繰り返してました。でも、僕は辞めたいと思ったことはない。楽しかったしその対価としてお給料も貰えてたので! この時の経験から“働く楽しさと稼ぐやりがい”が自分の軸として定着したのだと思います。大学4年生で就職活動が本格化しはじめたときも、この軸をもとに企業を選んでいたので、不動産業界を中心にメーカーや銀行などを受けていましたね。
記憶に残っているのが面接で、「稼げますか?」と正直に聞いていたこと。ピュアな気持ちで聞いていましたが、今考えると当時はタブーな質問でした(笑)
それから無事、人気総合ディベロッパーに就職が決まり、4月から働くことになりました。
HP 30。試練に立ち向かった新卒
学生時代からバリバリ働いていたので、働くことにそれほど辛さは感じないと思っていたのですが、仕事内容・環境が違うだけで「まじか」の連続でした(笑)テレアポは想像以上に厳しかったです。
入社してからあっという間に、同期たちがどんどん離脱していきました。目の前で気を失った子、鬱になって会社に来られなくなった子、連絡なしで飛んだ子、いろんな辛い辞め方を見ているうちに、最終的に50人が3人になっていました。
そんな環境でも、自分はとにかく成果を上げたくて、直向きに努力していました。身なりや持ち物に投資したり、顧客ごとにアプローチの仕方を変えたり。
もともとの引っ込み思案の性格も通用しないので、積極的にお客様とコミュニケーションをとって共通の話題を見つけていましたね。
頑張りが身を結んで、この時の年収は”そこそこ”になっていました(笑)
次第に土地活用売買に挑戦したくなり、大手建設会社に転職することにしました。資産を運用するという意味ではこれまでの業務と同じですが、持て余している土地にマンションを建てたり、駐車場をつくったり、業務の規模や層が今までとまったく異なっていました。
大量に売らなくていいので、ひとりのオーナーにしっかり時間をかけられたのです。土地活用の最初から最後まで一貫して携われるのでやりがいも大きかったです。
営業スタイルは飛び込みだったので、とても忙しかったですし、トラブルもありましたが、人にすごく恵まれた環境で充実していました。
「死ぬこと以外、かすり傷!」だから稼げた
朝から晩まで働いて、仕事終わりに先輩や同僚と飲み歩く。そんな生活がハードだったけど、すごく楽しかったです。でもある日突然、目の前が暗くなってぶっ倒れました(笑)
人間って、知らない間に限界って来るものだと感じましたね。でも、「死ぬこと以外、かすり傷」をモットーに生きているので、翌朝いつも通り出勤しました(笑)
それだけ仕事が好きで、本当にやりがいがあったからですけど。ただひたすらお客様に真摯に向き合って、結果がついてくるって最高じゃないですか。
この頃には年収も前職以上になっていたので、何でも来い!の無双モードでしたね。
人生は想定外ばかりだから面白い
無双モードがしばらく続いてから、会社と方向性のズレを生じ、転職を考えるようにもなっていました。もともと家系に公務員が多く、安定した働き方を望む環境で育っていました。
父と祖父が警察官だったので、そろそろ安定しようと思い、採用試験を受験し合格。中途だったので、2月から警察学校に入れることになっていたのですが、その年免許停止になってしまい、内定が取り消しになりました。
まさかの展開で振り出しに戻り、悩みながらも、人生何が起こるかわからないし、人間らしいなって(笑)付き合っていた彼女との結婚も考えていたので、土日休みの仕事を探すことにしました。
土日休みと梅田勤務を条件に会社を探し、結果的にリクルートのトップ代理店に就職しました。営業経験もそれなりにあるので、大丈夫だろうと思っていましたが、まったく売れませんでした(笑)。
とにかく場数を踏んで、色々なことを試していった3ヶ月後、やっと1件成約できたのです。
「こうやって売っていくのだ」とそこから少しコツを掴んだ気がします。不動産の営業とは違って、お客様の課題に耳を傾けながら、複数の選択肢を用意し、かけられる予算を考慮しながら最大限のパフォーマンスを提供する。そんな気づきから仕事での成果が徐々に表れ、リクルートから表彰されるまでになりました。
年収は資産運用や不動産業界で働いているときよりもかなり減りましたが、もともと物欲もなかったので、規則正しい生活が送れるようになったことで心も身体も安定したのでよかったですね。
彼女とも結婚し、いろんな業種の代表や役員と会えたりして、人脈が広がっていったのもこの頃でした。
そこから数年間経験を重ねていましたが、働き方が窮屈になってきて。「それなら自分でやってみよう!」と思い切って起業することにしました。
起業は予定調和が不可能
起業にあたって、ひとりでやってもよかったのですが、準備をしていくうちに、営業・制作・事務などを全部こなすのは限界があると感じました。
そこで、ふたりのスタッフと一緒に広告代理店を立ち上げることにしました。
会社を立ち上げて、今年の4月で5年目を迎えます。起業してから感じているのは、会社は何が起こるかわからないということ。社員も3人での立ち上げから何人か採用しましたが、残念ながら、スタートアップ時のメンバーしか残っていません。
社員がなかなか定着しないのは、私が厳しいのも関係しているのかなとも感じていますが(笑)しかし、「お客様に真剣であるかどうか」、この軸だけは決して譲れません。
この考え方にギャップを感じて、ともに歩めなかったメンバーもいますが、素直に向上心を持って頑張ってくださる方であれば、全力でバックアップはしていきます。
私の大切なお客様も引き継いでいきますし、挑戦したいことがあれば自由にできる環境も用意します。知識や経験が増えてくると、自然にやりたいことも増えていくはずですしね。
責任を持って取り組める方なら、のびのびと活躍できる環境ではないでしょうか。
経験を糧に人や社会に貢献したい
これまでの自分のキャリアを振り返ったときに感じるのが、「ひとりでは何もできない」ということ。どれだけ稼いでも、成績をあげても、自分だけの力では叶えられることに限界があるのです。
今も社内のメンバーにはもちろん、お客様にも助けてもらっています。まだまだこれから一緒になって会社をつくり上げたいと感じています。
今の仕事でやりがいを感じる瞬間は、自分が就職の縁をつないだ方が、企業先で活躍されているのを見たときです。自分の仕事が、企業や人、社会の役に立っているのだと実感できて、とても嬉しく思いますね。
将来の展望としては、グループ会社を作ってホールディングス化したり、スタッフの独立を積極的に促したりしていきたいです。そのためには組織をもっと強化して、ずっと存続していけるよう私自身も尽力しなければいけません。
まずは、”入社してくれた人が幸せになる会社づくり”から。足並みを揃えて、仕事、プライベートともに充実して過ごせる環境を整えていきます。
集え!ともに戦う勇者たち
私が感じているのは、人材サービス業はまさに”R P G“の世界。不景気や人材不足などの大きなモンスターと戦いながら成長していく世界だと考えています。
どんな物語をはじめるときも、最初って上手くいかないじゃないですか。装備も冴えないし。だけど、そんな状態だからこそ、試行錯誤しながら進んでいく楽しさがありますよね。
人材業界の資源は“人”です。どんな商品を扱うより責任が重たい分、クリアしたときのやりがいは、心が震えるものです。もちろん、頑張りに応じたレベルアップや報酬も任せてください!(笑)
当社が進んでいるのは、おそらく簡単にクリアできない茨のステージ。だからこそ、仲間同士の結束は強いし、レベルアップした仲間がいたら旅立ち(独立)も応援します。こんな泥臭い戦いをおもしろがって突き進んでいける方をお待ちしています。
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