働き方改革が進み、ワークライフバランスが重視されてきた今だからこそ「仕事をするならホワイト業界の会社に入社したい」と思う方も少なくないでしょう。
本記事では、ホワイト企業の探し方やホワイトといわれている業界の特徴を紹介します。
ホワイト企業とは?
そもそもホワイト企業とは、どのような企業を指すのでしょうか。ホワイト企業の特徴をまとめました。
就活生が入りたい企業の特徴
一般的にホワイト企業と呼ばれる企業の特徴と、就活生が入りたいと考えている企業の特徴は一致しています。
もちろん「大好きな仕事のためならどんな厳しい業務もこなす」という気骨のある就活生もいるでしょうが、それでもやはり重視したいと思うのは、まず働く環境でしょう。
就活生の多くは、入りたい企業を選ぶ基準として「福利厚生がしっかりしている」「残業が少ない」といった特徴をあげています。福利厚生や残業の有無といった情報は就活サイトの企業情報で知れることも多いので、就活生にとっては入手しやすく企業のイメージにも直結しやすいのでしょう。
他にも「給与や賞与の支給額が高い」「有給休暇をとりやすい」「離職率が低い」といった点に着目する就活生は少なくありません。
安全衛生優良企業公表制度
公的にホワイト企業であるかどうかを確認できる指標が「安全衛生優良企業公表制度」です。
安全衛生優良企業とは、労働者の安全や健康を守る対策に積極的に取り組み、厚生労働省から優良企業であると認定された企業のことです。
認定を受けるためには約80もの認定基準を満たす必要がありますが、認定されると自社の商品やホームページ、求人広告に「ホワイトマーク」をつけることができます。
ホワイト企業を探すときには、白と緑で彩られたアイコンの「ホワイトマーク」が記載されているかどうかをチェックしてみてください。
ホワイト業界の見極め方
業界全体がホワイトであるかどうかを見極めるには、そのための情報が必要になります。
離職率・年収等のデータから読み取る
多くの業界、企業では離職率や年収のデータを見ることができるので、調べてみましょう。離職率が高い企業は、働く環境に問題がある可能性があります。
またホワイト企業の年収は、労働内容や労働時間に比例する傾向にあるため、年収のデータからも情報を読み取ることができるでしょう。
業界がホワイトであるかどうかは、同じ業界で複数の企業データを比較してみるのがベストです。近年はネットで調べることが一般的になり、企業もイメージアップのために情報を公開しているので情報がとりやすくなっています。
体験談を参考にする
企業が出している情報だけでなく、実際に働いている人の体験談が聞けるとよりいいでしょう。ネットにも社員の体験談が載っていたり、会社ホームページに先輩社員の声を載せていたりすることもあります。
合同説明会に来ている先輩社員や、OB・OG訪問で直接生の声を聞くのもいいでしょう。「有給休暇をとりやすい雰囲気なのか」「女性も働きやすい環境なのか」といった点は、ネットの情報だけでは読み取れません。
実際に働いている人の体感から、ホワイトな業界であるかどうかを見極めましょう。
文系におすすめのホワイト業界4選
文系が就職しやすい業界の中で、ホワイトだといわれている業界を4つピックアップしました。
インフラ業界
電気や水道、ガスなどのインフラ業界は、生活に欠かせない仕事です。景気に左右されることが少なく業績が安定しているため、社員への給料も安定し過酷なノルマが課されることも少ない傾向にあるようです。
企業の歴史も古く長く働く社員が多いため、年功序列の風習は残っていますが、長く働けばそれだけ高い給料が見込める業界といえるでしょう。
化学メーカー
化学と聞くと文系より理系のイメージが強いかもしれません。
化学メーカーは電化製品や洋服などの製造途中で使われる金属以外の素材を製造しています。これらの素材やそこにつかわれる化学技術は一度商品に採用されると長く使われるため、業績が安定する傾向にあります。
営業も固定客をまわることがほとんどで「飛び込み営業などの厳しい営業はしたくない」という方にもおすすめでしょう。
地方公務員
安定している職業の代表ともいえる公務員の中でも、特にホワイトだといわれるのが地方公務員です。
地方公務員は労働時間がしっかりと管理されているため、土日はカレンダー通りに休めることが多いといわれています。
給料が税金から出ていることもあり、今後少なくなると危惧されてはいますが、安定した収入が得られることは間違いないでしょう。
大学職員
就活生が身近で気がつきにくいホワイト業界が大学です。大学は教育機関であるため、福利厚生と収入はしっかりしています。
特に私立大学は休みがきちんととれる上に給料も高い傾向にあり、事務作業がメインでかなり働きやすい環境といえるようです。
理系におすすめのホワイト業界4選
次は理系の方におすすめのホワイト業界を4つ紹介します。
種苗メーカー
意外と盲点になりがちな業界が、種苗メーカーです。主に植物の種の生産や研究、販売をしている業界ですが、実生活で関わることはあまりないかもしれません。
しかし、食料のほとんどは種から育つため、食品業界が生活に欠かせないのと同様、種苗業界も生活に欠かせない業界です。知名度は低いかもしれませんが業績も安定していて、比較的高い給料で残業もほとんどないといわれています。
さらに、マイナーな業界ので就活生同士の競争もありません。「食品業界になかなか受からない」と悩んでいる就活生は検討してみてもいいでしょう。
IT業界
いまやインターネットなどのIT技術は、電気や水道と同様に生活に欠かせないインフラのひとつです。
特に2020年になってからはテレワークも盛んになり、IT技術の需要がさらに増加しています。
IT企業は星の数ほどあるので、すべてがホワイトとはいいきれませんが、少なくとも長く続いている大手企業はホワイト企業である傾向が強いようです。
医薬品業界
医療品業界と聞くとハードルが高そうなイメージもあるかもしれません。しかし、医薬品業界はホワイト業界といわれています。
医薬品は開発するための莫大なコストや、国の許可が必要になるため、新規参入する企業が少ないそうです。
また、利益率が高いことに加え、インフラや化学技術と同様に一度使われると長く使われる傾向にあるため、業績も安定しています。
自動車業界
近年は若者の車離れなどが危惧されてはいるものの、自動車業界もまだまだ需要の高い業界です。
土日休みが確保できて、残業が少ない企業が大半でしょう。実際に働いている方の声でも、ほとんどがホワイトだと認識しているようです。
自分に合ったホワイト業界を見極めよう
ホワイト業界の見極め方と、タイプ別のおすすめ業界を紹介しました。
ホワイト業界であるかどうかを見極めるには「安全衛生優良企業と認定されたホワイトマークがついていること」「福利厚生などの職場環境が整っていること」「長く続く安定した売り上げがあること」が主なチェックポイントといえるでしょう。
ポイントを押さえて、自分にぴったりのホワイト業界を見つけてみてください。