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コラム

ノマドワーカーとはどんな職種に合った働き方?「やめとけ」「うざい」といわれる理由も解説

こんにちは、フリーライターの永野です!

「正社員」「アルバイト」「パート」という大きなカテゴライズが主流だった時代から一変、昨今はフリーランス、在宅ワーカーなどさまざまな働き方が増えています。なかでも耳にする機会が増えたのが 「ノマドワーカー」ですが、検索すると「やめとけ」「うざい」など、ネガティブなワードも多い印象です。

ノマドワーカーはどういった働き方で、なぜ「やめとけ」「うざい」などといわれるのでしょうか。

今回は、ノマドワーカーに関するさまざまな情報をまとめました!ノマドワーカーのメリットやデメリットをはじめ、どういった職種がノマドワーカーに向いているか、ノマドワーカーとして成功するためのポイントにも触れていますので、今後の働き方に迷っている方の参考になれば幸いです。

ノマドワーカーとは?フリーランスとは違うの?


「ノマドワーカー」とは、時間や場所、所属組織などにとらわれない自由な働き方をしている人を指します。「ノマド(nomad)」はフランス語で、「放浪者」「遊牧民」という意味の言葉です。

ノマドワーカーというと、「フリーランスと同じでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし、フリーランスとノマドワーカーの定義は異なります。

フリーランスは、特定の企業・団体に所属せず個人で働く人、つまり「個人事業主」です。一方、ノマドワーカーには前述の通り「時間や場所を選ばない働き方をする人」という働き方を意味しており、フリーランスでノマドワーカーをしていることもあれば、正社員のなかにもノマドワーカーは存在します。

フリーランスは雇用形態、ノマドワーカーは働き方に関する言葉という違いがあることを覚えておきましょう。

ノマドワーカーのメリット・デメリット


ノマドワーカーの働き方を知り、「自由でいいな」と思った方もいるのではないでしょうか。増加傾向にあるノマドワーカー最大のメリットは、やはり時間や場所に縛られない自由な働き方だといえます。

自宅はもちろん、カフェやワーキングスペース、移動中の新幹線、出先のホテルなど、仕事に必要な道具や環境がそろっていればさまざまな場所で作業ができるので、「平日は会社に出勤しなければならないから、旅行は週末しかできない」ということがありません。

また、就業時間も決まっておらず、一般的に納期に間に合えば作業時間は日中だけでなく深夜や早朝でもよいので、ライフスタイルに合わせた働き方ができるのも、ノマドワーカーのメリットだといえます。こうしたメリットを生かし、育児や介護、家事などと両立しながらスキマ時間に働く「フリーランスのノマドワーカー主婦」も、少なくありません。

さらに、作業中は基本的に1人なので、職場での人間関係に悩まされないのも、ノマドワーカーの魅力です。クライアントや所属企業などとの最低限のやりとりはあるものの、上下関係に気を遣った付き合い、行きたくないランチや飲み会への参加はほとんどないので、人付き合いが苦手、1人で静かに作業するのが好きという方は、ストレスを軽減できるでしょう。

メリットの多いノマドワーカーですが、時間のやりくりやスケジュールを立てた行動が苦手な場合は、この働き方が逆にデメリットになることもあります。好きな時間に1人で作業ができるという環境に甘えてしまうと、やるべきことがどんどん後回しになり、納期ギリギリになってしまったり間に合わなかったりというトラブルも起こりかねません。

また、好きな時間に作業できることから生活リズムが崩れたり、仕事とプライベートの境界がなくなり、メリハリのない生活を送ったりする可能性があるのも、ノマドワーカーのデメリットの1つです。

正社員のノマドワークの場合は月々安定した収入があり、保険・税金関係の手続きも会社が進めてくれますが、フリーランスのノマドワーカーは、収入面の不安や事務関係の手続きの面倒さもネックになります。1人で業務をこなしながら、新規顧客獲得のための営業活動や確定申告や保険・年金などの手続きをするのは、決して楽なことではありません。

正社員の場合も会社に所属しているはずなのに、日頃出社しないことでどこか疎外感を覚えたり、周囲の人との連携が取れなかったりする可能性はゼロではないでしょう。

ノマドワーカーになる前には、「働き方の自由度」の裏にデメリットが隠れていることも理解しておく必要があります。

ノマドワーカーに適した職種


時間や場所を選ばない働き方で生計を立てるノマドワーカーは、どのような業種・職種でも実現できるわけではありません。ノマドワーカーに適しているのは、「パソコンとインターネット回線があればできる仕事」で、具体的には次のような職種が挙げられます。

・プログラマー
・エンジニア
・Webデザイナー
・ライター
・ブロガー
・アフィリエイター
・編集者、ディレクター
・翻訳家
・SNS運用
・カスタマーサポート
・事務職
・動画編集
・Webマーケター
・オンライン講師、アシスタント
・コンサルタント
・投資家 など

ウェブサイトなどの運営に関わる職種が多い傾向ですが、コロナ禍以降急速に拡大した「オンライン」を生かしたコンテンツに関連する仕事や投資など、ノマドワーカーに適した職種は幅広くあります。また、企業に欠かせない事務職も、書類作成や経理関係などはパソコンがあればできることから、出社が必須ではなくなっている、在宅ワーカーなどに委託するケースも増えているようです。

ノマドワーカーの現実!「やめとけ」といわれるのはなぜ?


カレンダーやシフトに従って、決まった時間に決まった場所に出社して働くという従来のスタイルから見ると、時間も場所も自由に選んで働けるノマドワーカーは魅力たっぷりに思えます。しかし、ノマドワーカーは「やめとけ」といわれることもあるため、安易に転身しようと考えないほうがよいでしょう。

ノマドワーカーが「やめとけ」といわれるのは、実際に働いている人が、「理想」と「現実」の違いの厳しさを痛感していることが多いからです。前述の通り、フリーランスのノマドワーカーは自分で仕事を獲得しなければならず、なかなか仕事が見つからなければ収入も安定しません。

また、時間や場所を選ばない働き方は「自由」という部分に焦点を当てられやすいですが、休もうと思っていた日に連絡がくれば対応しなければならない、深夜や早朝など時間を問わずクライアントから連絡がくるといった可能性もあります。

余談ですが、筆者は基本的に在宅で仕事をしていますが、パソコンさえあればどこでも仕事ができる「ノマドワーカー」の1人です。基本的には夫の実家に帰省する際は休むことにしていますが、どうしても外せない打ち合わせが入り、パソコンを持って帰省したことがあります…。

また、基本的に月の休みは6日。1日の労働時間は6~8時間程度なので週休2日で働いている方と変わらない、もしくは短いかもしれませんが、頭の片隅に常に「仕事」の2文字がある状態で家事や育児もこなすのは、「死ぬほど大変」ということはないものの、決して「めちゃくちゃ自由で楽」というわけではありません。

「週休3日」「おしゃれな海辺やカフェで作業」「パソコンはmac」など、悠々自適でラグジュアリーな生活を想像する方もいるかもしれませんが、現実は厳しいもの…。少しでも収入をアップさせるため、日々休みなく働いているノマドワーカーは多いでしょう。

ノマドワーカーが「うざい」?その理由は…


「ノマドワーカー」に続く「やめとけ」というワードは経験者の声でしょうが、「うざい」は恐らく、ノマドワーカーの働きぶりを見ている第三者の声だと予想されます。なぜノマドワーカーは「うざい」といわれるのか、その理由も調べてみました。

ノマドワーカーが「うざい」といわれる理由は大きく3つで、1つ目はカフェなどで長時間席を占領して仕事をしているからです。場所や時間を選ばない働き方を生かし、気分転換にカフェで作業したり、打ち合わせの合間に入ったカフェでパソコンを広げたりする人もいるでしょう。しかし、混雑時などに長時間居座って仕事をしているのは、確かに周囲の方にとっては迷惑かもしれません。

2つ目の理由は、「タイピング音がうるさい」です。ノマドワーカーはパソコンを使って作業をすることも多く、タイピング音が大きいと周囲は不快に感じることも…席を占領して大きなタイピング音を出しながら作業している人を見たら、「うざい」と感じられても仕方がない気がしますね。恐らく私も「うざい」と思うでしょうし、自分自身もタイピング音が決して小さい部類ではない自覚があるので、基本的に外では作業をしません(笑)。

「うざい」といわれる理由の3つ目は、「怪しい勧誘をしてくること」です。ノマドワーカーのなかには、投資関係の勧誘、働き方や思想に関するセミナーの勧誘、怪しい仕事の勧誘などをSNSのDMを使って送りまくる人もいます。もちろん、勧誘をするのはノマドワーカーに限りませんが、勧誘が成功すると何かしら自分の利益になる可能性もあり、より勧誘に熱心になるのではと予想されます。興味のないことをしつこく勧誘をされたら「うざい」と思うのは当然のことですし、それが相手の利益につながると思われたらなおさらです。

ほかにも、「カフェで仕事している感を出して電話をしていてうざい」「自由な働き方で高額を稼げるというアピールがうざい」「自己啓発的な発信ばかりしていてうざい」など、さまざまな声がありました。すべてのノマドワーカーに当てはまるわけではない、というよりもむしろ、一部の人の言動が「うざい」と思わせているのでしょうが、世間から見たノマドワーカーのイメージは必ずしもポジティブではないのも事実です。

ノマドワーカーで失敗しないための準備や注意点


メリットやデメリットなどを踏まえ、それでもノマドワーカーという働き方を実現したい場合は、事前準備を怠らないようにしましょう。最も重要なのは、職種を明確にすることです。たとえばノマドワーカーでライターとして活動していく場合は、必要な作業環境や道具、スキル、仕事の獲得方法、報酬などは最低限調べる必要があります。パソコンを持っていない、ネット環境が整っていないという場合は、仕事ができる環境作りをすることも欠かせません。ノマドワーカーは場所を選ばない働き方なので、自宅以外でも作業をしたいという人は、ポケット型Wi-Fiやテザリングも準備する必要があります。

失敗しないためには副業からスタートし、徐々に本業にするのも1つの方法です。本業と両立しながら経験を積んでスキルアップし、安定した収入が見込める状態になってから本格的にノマドワーカーに転身すれば、収入面や仕事がないといった不安を解消できます。新しい分野に挑戦するのもよいでしょうが、現在の仕事内容や持っているスキルを生かしてできる仕事ならゼロから勉強しなくてよく、スキルや経験のある人ができる単価の高い仕事を、早い段階で獲得することもできるでしょう。

おわりに


ノマドワーカーは、時間や場所にとらわれない自由な働き方を指します。自宅やカフェなど、好きな場所で好きなタイミングで働けるのが最大の魅力ですが、一般的に想像されるような「悠々自適」を絵に描いたような生活ができる人は、決して多くはありません。仕事や収入が思うように増えず、生活への不安から夢半ばで断念してしまう人もいます。

とはいえ副業推進、ボーナスや退職金なしなど、正社員でも労働環境が「非常によい」というわけではないこともある昨今、ノマドワーカーは自分らしく働く、いまより稼ぐといった夢を実現できる可能性のある働き方なのも事実です。ノマドワーカーとして成功している人も一定数存在するので、興味のある方は詳しくリサーチしたうえで少しずつ準備をすすめていくとよいのではないでしょうか。

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Written by

永野 栄里子

永野 栄里子

大学・大学院にて日本語学を専攻。日本語学校での非常勤講師を経て、2018年よりライター業を開始。さまざまなメディアで記事を手がけながら「田舎の在宅ママライター」として新たな働き方を確立すべく、日々育児に仕事に奮闘中。

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