転職をする際には、さまざまな書類が必要です。退職時に用意する書類や応募書類、転職先に提出する書類など、用意するものが多くあります。今回は、転職をする際に必要な書類について紹介していくので、ぜひ参考にしてください。
転職の前に!退職に伴う必要書類とは
転職をするということは、現職を退職するということになります。転職の前に、まずは退職に伴う必要書類について見ていきましょう。
退職時に必要になる書類
退職時に必要になる書類といえば、「退職願」または「退職届」です。この2つの書類は似ているようで、実は以下のような違いがあります。
退職願
会社に対して、退職(労働契約の解除)を願い出るために必要な書類です。あくまで願い出のため、却下される可能性もあります。また、退職の意思を口頭で伝えることも多く、その場合は必要ありません。
退職届
一方の退職届は、退職願、または口頭で退職の意思を伝え、退職が確定したときに提出書類です。退職のための事務手続きに必要となります。
このように、「退職願」と「退職届」には明確な違いがありますので、覚えておいてください。
退職時に返却する書類
退職時には、それまで働いていた会社に以下の書類などを返却する必要があります。
健康保険被保険者証
病院に行った時や身分証としても使える水色のカードです。退職時には、この健康保険証を必ず返却しましょう。手渡しでの返却が難しい場合は、郵送でも構いません。
その他の備品など
健康保険証の他に、会社で使っていた社員証や制服、備品などがあれば忘れずに返却しましょう。最近では在宅ワークを導入している企業が多いため、自宅に仕事で使った書類やデータが残っていないかの確認もしておきましょう。もし、残っていた場合はそれらも返却する必要があります。
退職時に受け取る書類
退職時に返却する書類についてお伝えしてきましたが、会社から受け取る書類もあるので、そちらについても見ていきましょう。
雇用保険被保険者証
雇用保険に加入していることを証明する書類。失業保険の申請に必要となります。入社時に交付され、自宅保管する場合と会社が保管する場合の2とおりがあります。会社が保管していた場合には、忘れずに受け取りましょう。自宅保管をしており、紛失してしまった場合は、ハローワークで再発行できるので安心してください。
離職票
会社を退職したことを証明する書類であり、失業保険を受け取るための重要な書類でもあります。そのため、再就職まで失業保険を受け取りながら転職活動をするという場合や空白期間ができてしまう場合に必要となります。退職して、すぐに転職先へ入社する場合は必要ありませんが、企業によっては提出を求められることも。
退職証明書
こちらも離職票と同様に、会社を退職したことを証明する書類になります。転職先に入社するまでに空白期間ができる場合は、国民保険に切り替えなければいけないので、そのために必要となります。また、こちらも転職先の企業に提出を求められることもあるので覚えておいてください。
年金手帳
厚生年金に加入するために必要となります。自宅保管の場合も多いですが、会社に預けていた場合は、忘れずに返却してもらいましょう。
源泉徴収票
転職先で所得税の年末調整をする際に必要。退職後から1ヵ月以内に交付すると定められています。退職して1ヵ月経っても送られてこなければ、前の会社に問い合わせする必要があります。ただ、前の会社に問い合わせしづらいという場合もあるでしょう。そのようなときのために退職する際、事前に「源泉徴収票はいつ頃もらえるのか」を確認しておくことをおススメします。
転職に必要な3つの書類
退職時に必要な書類についてお伝えしてきました。ここからは、転職に必要な3つの書類についてお伝えしていきます。
履歴書
転職に必要な種類と聞いて最初に思い浮かぶのが「履歴書」ではないでしょうか。特に指定がない場合は、A4サイズのものを選ぶと良いでしょう。履歴書はコンビニでも購入できる他、ネットで無料作成できるサービスもあるので、ぜひ活用しましょう。また、写真も忘れずに。
職務経歴書
次に必要な書類が「職務経歴書」です。この書類が1番重要といっても過言ではありません。職務経歴書には、これまでの経歴やスキル、経験を履歴書よりも詳しく記載します。そのため、企業の採用担当の目にとまるようなアピールをする必要があります。自分の職務経歴について余すことなく記載し、転職先で役立つスキルや経験があれば、それを強調してアピールしましょう。
送付状(添え状)
送付状(添え状)には、初対面の採用担当者に対して挨拶の役割がある他、「誰がどんな書類を送ったのか」を伝える役割があります。そのため、送付状には以下のことを書くと良いでしょう。
・日付/宛名/自分の連絡先
・どの求人を見て応募したのか
・どんな書類を同封しているのか(今回は履歴書と職務経歴書)
・志望動機
・応募企業にアピールできる経歴
志望動機や自己PRを書くといっても、長く書くのはNGです。履歴書や職務経歴書で詳しく説明しているので、あくまでも簡潔にまとめるようにしましょう。
入社時に必要になる書類
それでは最後に、入社時に必要な書類について見ていきましょう。企業によっては、提出を求められる書類に違いがあります。
多くの企業で必要になる書類
雇用保険被保険者証
雇用保険に加入するために必要となります。先述したように、自宅保管をしていて紛失してしまった場合は、ハローワークで再発行の手続きをしましょう。
年金手帳
厚生年金へ加入するために必要となります。手続き自体は基礎年金番号がわかればできるため、基本的に提出することはないでしょう。ただ、提出できるように準備はしておくことをおススメします。
源泉徴収票
年末調整を行うために必要な書類です。前の会社から交付される前に入社した場合は、すぐに提出できなくても大丈夫。交付され次第、提出するようにしましょう。
マイナンバー
雇用保険や社会保険の手続きで必要になります。マイナンバーカードの写しや住民票の写しなど、個人番号が確認できる書類を提出しましょう。
給与振込先口座届出書
給与の振込先の口座情報を記入する書類です。こちらは、企業から渡されて記入する書類になります。
扶養控除等(異動)申告書
こちらも企業から渡されて記入する書類です。扶養控除・配偶者控除などの控除を受けるために必要で、扶養家族の有無に関わらず提出する決まりになっています。
健康保険被扶養者(異動)届
扶養家族がいる場合に必要になる書類で、企業から渡されて記入します。
企業よって必要になる書類
卒業証明書
第二新卒で入社した場合、提出を求める場合があります。
退職証明書
前の会社を間違いなく退職しているかを確認するために提出を求められます。
健康診断書
どこの病院の診断書でもいいというわけではなく、企業によっては指定された医療機関の健康診断書を求められる場合もあります。
住民票記載事項証明書
住所を確認するため、提出を求められることも。
身元保証書
自分の身元を保証してくれる、身元保証人を立てる場合に必要な種類です。
入社承諾書/入社誓約書
就業規則について書かれていたり、履歴書や職務経歴書の記載に虚偽がないことを承諾するための書類です。
免許/資格に関する証明書
転職先の企業で、免許や資格が必要な場合に確認のため提出を求められる場合があります。また、資格手当がある企業では、提出を求められることが多いです。
まとめ
転職には、さまざまな書類が必要になるため、事前に確認するのがおススメ。特に自宅保管しておく可能性が高い「雇用保険被保険者証」や「年金手帳」は紛失しないように注意が必要です。転職先の企業によっては、求められる書類に違いがあるということも忘れずに、必要書類のチェックをしておきましょう。