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人材業界の年収は高い?平均年収ランキングと求められる3つのスキル

人材業界に転職を考えているものの、「今より年収が下がらないだろうか」と気になっている方もいるのではないでしょうか。

本記事では、人材業界の平均年収や年収の高い企業のランキングについて詳しく紹介します。さらに、事業内容や転職に必要なスキルも解説しますので、ぜひ参考にしてください。

人材業界の年収は高い?低い?


少子高齢化による人材不足や人材紹介サービスの認知度アップなどにより、人材業界の市場は拡大しています。業績が向上するとともに年収も高くなり、人材業界の平均年収は他業種と比較すると安定して高いのが特徴です。

例えば、業界全体における2021年の平均給与は443万円であるのに対し、人材業界の年収ランキングで上位10位までは600万円以上と高く、上位3社は800万円を超えています。

ただし、人材業界は成功報酬型の給与システムをとる企業も多く、ノルマの達成度合いによって年収は変わることもあります。あくまで、大手企業の平均年収としては高めと考えておけばよいでしょう。

参考:国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」

人材業界における4つの事業内容

パソコン入力のイメージ

人材業界の事業内容は、主に以下の4つに分けられます。

  • 人材派遣
  • 人材紹介
  • 人材コンサルティング
  • 求人広告ビジネス

同じ人材業界でも、業種により事業内容は大きく異なります。

ここでは、それぞれの特徴やビジネスモデル、メリット・デメリットを紹介するとともに、事業を展開している代表的な企業などを解説します。自分に合う業種を探す際の参考にしてみてください。

1.人材派遣

人材派遣とは、自社に登録しているスタッフをクライアント企業に派遣する事業です。派遣スタッフと雇用契約を結び、クライアント企業が求める人材を派遣します。

派遣スタッフへの給与支払いや社会保険手続き等は派遣会社が行い、クライアント企業は派遣スタッフに時給単位で給料を支払うという仕組みです。スタッフに支払われた給与の一部が派遣会社の売上になります。

派遣には「有期雇用派遣」と「無期雇用派遣」があり、企業が直接雇用することを前提として人材を派遣する「紹介予定派遣」もあります。

人材派遣会社の代表例は、以下のとおりです。

  • パソナ
  • マンパワーグループ
  • スタッフサービス

2.人材紹介

人材紹介は、人材を求めるクライアント企業と、就求職者を結びつける仕事です。人材紹介の担当者は、企業と求職者の双方にとって最適と思われるマッチングを行います。企業は自社が希望する条件に合った求職者とだけ面接ができるため、効率的な採用活動が可能です。

人材紹介には、一般紹介・登録型とサーチ型があります。一般紹介・登録型は、会社が保有する登録者データの中から、クライアント企業の希望条件に合う人材を紹介する形式です。

一方、サーチ型は登録者データに限らず、さまざまな手段から候補者を探すサービスが該当します。

料金システムは基本的に成果報酬型で、クライアント企業と紹介した人材のマッチングに成功すれば、紹介した人材の想定年収をもとに3割程度の売上となります。

人材紹介の代表的な企業は、以下のとおりです。

  • リクルートキャリア
  • アデコグループ
  • パーソナルキャリア

3.人材コンサルティング

人材コンサルティングは、採用活動だけでなく人事組織や人材育成の支援も行うコンサルティングサービスです。人事・採用において企業が抱えている課題について解決策を提案します。

提案後もアドバイスや効果測定を行い、理想的な人事制度の構築や人材確保をサポートする業務です。アドバイスだけではなく、現場に出向いて人事業務を行うこともあります。

代表的な人材コンサルティングの企業は、以下のとおりです。

  • リクルートマネジメントソリューションズ
  • リンクアンドモチベーション
  • マーサージャパン

4.求人広告ビジネス

求人広告は、求人を希望する企業の広告を自社のメディアに掲載し、求人の獲得を支援する仕事です。企業が求める人材を把握し、採用活動を成功させる広告を提案してアフターフォローも行います。

求人広告にはWebと紙媒体の2種類があり、求職者に企業の採用情報を提供することで、掲載する企業から広告代金を受け取る形が一般的です。近年はスマホの普及により求人サイトで仕事を探す人が増えており、特化型サイトが増えるなど求人広告の需要は高まっています。

求人広告を扱う主な企業は、以下のとおりです。

  • リクルートキャリア
  • マイナビ
  • エンジャパン
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人材業界の平均年収と生涯賃金の目安

電卓とペンのイメージ

人材業界の平均年収は、ほかの業界と比較すると高めです。国税庁が2021年に行った調査による全体の平均年収は443万円で、業種別に最も高いのは770万円の「電気・ガス・熱供給・水道業 」、最も低いのは「宿泊業、飲食 サービス業」で、平均263万円とされています。

人材業界に特化した国の統計はありませんが、人材業界の大手企業が公表している平均年収を見ると、高いところでは800万円以上となっています。

ここでは、人材業界の平均年収と生涯賃金の目安についてみてみましょう。

参考:国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」

平均年収

民間会社の調査によると、人材業界の平均年収は524万円が目安です。この数字は国税庁の調査による全体の平均年収を上回り、人材業界の年収は高めであることがわかります。

しかし、平均年収が1,000万円を超える総合商社やコンサルティングファームなどと比べると低く、高年収を狙う場合は物足りなさも感じるでしょう。

若手社員が多い会社では、どうしても平均年収は低めだといえます。平均年収はあくまで参考の数字として考え、具体的な数字は目指す企業の職種・年齢別の年収を確認するとよいでしょう。

生涯賃金

人材業界の生涯賃金は、民間会社の調査で2億2,900万円とされています。

これと比較して、厚生労働省が所管する独立行政法人の調査による生涯賃金の平均をみてみましょう。

学校卒業後フルタイムの正社員を続けた場合、 退職金を含めない60歳までの生涯賃金は、以下のとおりです。

(男性)

  • 中学卒:2億円
  • 高校卒:2億1,000万円
  • 高専・短大卒:2億2,000万円
  • 大学・大学院卒:2億7,000万円

(女性)

  • 中学卒:1億5,000万円
  • 高校卒:1億5,000万円
  • 高専・短大卒:1億8,000万円
  • 大学・大学院卒:2億2,000万円

企業規模別では、規模が大きくなるほど多くなる傾向です。例えば、男性で大学・大学院卒の場合、企業規模が1,000人以上では3億1,000万円になるのに対し、企業規模が10~99 人の場合は2億1,000万円と、1億円以上の差があります。

人材業界の生涯賃金も平均年収と同じく、企業により異なります。非正規雇用の派遣社員で構成されている企業は低くなる傾向にあり、正規社員の場合は平均よりも高くなると考えてよいでしょう。

参考:独立行政法人労働制作研究・研修機構「ユースフル労働統計 2021」

人材業界の平均年収ランキング

企業のイメージ

人材業界の平均年収は高めで、特に大手企業は700万円を超えるところも少なくありません。海外に向けたサービスや人材サービス以外の分野にも進出するなど、事業を拡大している会社は平均年収も高めになるのが特徴です。

ここでは、2021年〜2022年における人材業界の平均年収ランキングを紹介します。上位10社について、平均年収のほか企業の特徴も解説しますので、転職先の候補として視野に入れている方はぜひチェックしてください。

1位:リクルートホールディングス

株式会社リクルートホールディングスは、求人広告や人材紹介、人材派遣など幅広い人材サービスを手掛ける上場企業です。平均年収は997万円で、業界トップを誇ります。

リクルートホールディングスの特徴は、事業体制が「HRテクノロジー」「マッチング&ソリューション」「人材派遣」という、3つの戦略ビジネスユニットで構成されているという点です。

HRテクノロジーは、求人情報専門の検索エンジン「Indeed」と、現在および元従業員が匿名で企業をレビューするアメリカのWeb サイト「Glassdoor」で構成され、60ヵ国以上でサービスを展開しています。

マッチング&ソリューションは販促と人材の2つの事業領域で構成され、人材領域では、個人の求職活動とクライアント企業の採用活動を支援するマッチングプラットフォームを運営しています。

人材派遣の事業では、日本だけでなくヨーロッパやアメリカなどでグローバルに展開しているのが特徴です。

2位:平山ホールディングス

平山ホールディングスは、国内外のグループ10社を束ねるホールディングス事業を展開する会社です。平均年収は853万円と高く、2位の位置をキープしています。

製造業の現場改善コンサルティングを軸に、製造業の支援サービスや食品・流通への支援など、幅広い人材サービスを提供している会社です。

同社はこれまで製造業のクライアント企業と深く関わり、モノづくりのプロセスの効率化を実現してきました。そこで培った知見やノウハウを製造業以外の業種にも応用し、事業領域・企業規模の拡大を実現しています。

また、タイやベトナム・中国などに海外法人を展開しており、日本が抱える人材と製造業の課題解決をサポートしています。

3位:ジェイエイシーリクルートメント

株式会社ジェイエイシーリクルートメントは、ハイクラス・ミドルクラスの転職・採用を支援する人材紹介サービスです。平均年収は800万円と、高い数字を出しています。

海外進出関連業務などインターナショナル領域で活躍する管理職、役員や幹部などエグゼクティブ人材、スペシャリスト人材などの領域に特化した人材サービスを展開しているのが特徴です。

また、グループ会社が持つ海外12ヵ国のネットワークを活かし、海外進出を図る日系企業への支援も行っています。

企業と求職者の双方に対する支援を、1人のコンサルタントが行うビジネスモデルを導入していることも特徴のひとつです。双方のニーズを理解してマッチングするため、より満足度が高いサービスを提供しています。

4位:ヒト・コミュニケーションズ・HD

株式会社ヒト・コミュニケーションズ・HDは、販売・営業・サービス分野を中核として営業を支援する会社です。年収は749万で4位につけています。

販売・営業・サービス分野に特化して培ってきた企画・運営・採用・教育のノウハウや、全国規模に渡る拠点網を活かし、クライアント企業を支援しています。

取引するクライアント企業の約9割が日本を代表する大手企業で、通信や観光、家電メーカーなど多岐にわたります。コロナ禍においても新規事業の立ち上げなどで事業を拡大し続け、グループ全体で業績を高めているのが特徴です。

5位:パーソルホールディングス

パーソナルホールディングスは、人材派遣や人材紹介、求人広告など、国内やアジアパシフィックエリアで総合人材サービスを提供する会社です。平均年収は730万円と高い数字を出しています。

人材派遣サービスの「テンプスタッフ」や転職サービス「doda」をはじめ、ITアウトソーシングや設計開発など、多様な事業を展開している会社です。

パーソナルホールディングスでは、人材サービスのグローバル展開も積極的に行っています。アジア・パシフィックにおいて13ヵ国に展開し、各国でのニーズに対応したサービスを提供しています。2020年10月には、イギリスに本社を置く従業員エンゲージメントプラットフォームPerkboxへの出資を決定しました。

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人材業界で求められる5つのスキル

ビジネスマンのイメージ

人材業界での仕事は主に営業です。転職に際して特別な資格や専門知識は必要ありませんが、コミュニケーション能力や情報収集能力など、営業として求められるスキルや特性がいくつかあります。

これらのスキル・特性を持ち合わせていれば、入社後も活躍が期待できるでしょう。

ここでは、人材業界で求められる5つのスキルを紹介します。

1.コミュニケーション能力

人材業界は企業と求職者をつなぐ仕事であり、コミュニケーションが欠かせません。クライアントと信頼関係を築くためには、高い対人スキルが要求されます。

新規開拓の商談や、企業・求職者からのヒアリング、解決策の提案など、コミュニケーション能力の求められるシーンは多々あります。クライアント企業からはさまざまな要望や反論、苦情などがあり、求職者の悩みや要望にも対応しなければなりません。すべてを円満に解決していくためには、コミュニケーション能力が不可欠といえるでしょう。

人と接することが好きで、積極的に交流できる人に向いている業界です。

2.情報収集能力

人材業界では幅広い業界・業種の企業を担当します。営業をスムーズに進めるにはその業界・業種の理解が不可欠で、最新情報の収集も必要です。そのため、積極的に情報を収集する姿勢や能力が求められます。

情報収集能力は、単純に多くの情報を集めるだけの能力ではありません。インターネットを検索すればたくさんの情報に溢れていますが、それらがすべて役立つ情報とは限りません。本当に必要な情報を収集するため、正確で有益な情報を見極めることが大切です。

3.営業力

人材業界では、クライアント企業を獲得するための営業力が求められます。そのため、営業の仕事を経験していれば有利に働くでしょう。

また、クライアント企業と求職者を結びつけるには、双方の要望が満たされるよう交渉する能力も必要です。

交渉力があれば、お互いが納得できる点を引き出し、双方にとって納得できる結果を導きだせます。また、課題解決の提案をする際は、説得力のあるプレゼンテーション能力も必要になるでしょう。

4.顧客目線

人材業界だけでなく営業の仕事全般にいえることですが、顧客目線に立つことが重要です。スキルというよりは仕事をする際のスタンスであり、顧客の目線に立つという心構えを持てば誰でも実行できることだといえるでしょう。

契約をとることやm売り上げを上げることだけを考えるのではなく、クライアント企業や求職者が何を求めているかを考え、顧客側の立場に寄り添うことで、より良い提案が行えるようになります。

「顧客目線に立つ」とは、単純にクライアントの要望を聞くことだけではありません。その先まで目を向け、クライアントも気づかないニーズを深堀りできるようになるのが理想といえるでしょう。

5.忍耐力

人材業界の営業は仕事量が多く、マルチタスクが当たり前という状況です。ハードワークに耐える忍耐力が求められるといえるでしょう。企業や求職者とのやり取りでは、人間関係のトラブルに悩むことがあるかもしれません。

ストレスになることも多く、それに耐えられるだけの忍耐力も必要になると考えておきましょう。

人材業界の営業はノルマも厳しく、プレッシャーがかかります。しかし、目標をクリアしたときの達成感は大きく、やりがいも大きい仕事です。

人材業界に求められるスキルを理解して転職を成功させよう


人材業界の平均年収は高めで、特にグループ企業など大手の会社は高い傾向にあります。また、成功報酬型の給与システムを採用する企業も多く、実力があれば高い年収も期待できるでしょう。求められるスキルがあれば、ぜひチャレンジしてみてください。

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HAKU

HAKU

大手人材会社にて、法人営業を経験後、制作部門に異動し製造、IT、飲食、エンタメとあらゆる業界の上場企業からスタートアップのベンチャーなど、10年超のキャリアにおいて約3000社以上の企業の取材・制作・ライティングを実施。関西の制作責任者を務めた後、フリーランスにて活動を開始。

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