就活時の逆質問は「すべき!」
面接の最後に「質問はありませんか?」と聞かれますよね。あれに「ありません」と答えた方が面接官の心象が良くなるんじゃないか、と思ったり、あるいは面接自体が負担で早く終わらせたい、と思う人は結構多いのではないでしょうか。
しかし、逆質問というのはある意味「御社で働くイメージを持ちたい」という意欲のアピールになります。
就職活動をとりまとめている厚生労働省が発表した「平成30年若年者雇用実態調査」によると、新卒者の採用選考にあたり企業が重視した点の1位は「職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神」となっており、ついで「コミュニケーション能力」「マナー・社会常識」となっています。
つまり、新卒採用において企業が最も注目しているのは応募者側の「意欲」なのであり、逆質問はその意欲をアピールする絶好のチャンスと言えます。
面接におけるケース別オススメ質問集
しかし、逆質問はしたいと思いつつ、ただでさえ緊張する面接でこちらから質問するなんて難しい、と思う人も多いと思います。そこで今回は、ケース別の質問集をご用意しましたので、ぜひ参考にしてみてください。
ケース1:やる気アピール質問集
前述したように、質問をするということは「それだけこの会社で働くことに意欲的である」とアピールすることになります。
ここで気をつけておきたいのは、質問する内容。質問は「休み」や「給料」といった自分の福利厚生に関わることであれば、意欲は伝わりにくいです。
「業務内容」や「会社の方向性」などを踏まえた質問が重要といえるでしょう。
・御社で働くうえで、意識すべきことはありますか?
・御社で働くうえで、身につけるべきスキルはありますか?
このように、「会社で働くことを前提」にした質問は、意欲的だと見られやすいでしょう。
また、
・御社ではどのような方が活躍していますか?
・御社の新人に対する評価基準はどのようなものがありますか?
など、「働く以上は活躍したい、頑張りたい」という気持ちが伺える質問も、意欲的と捉えられやすいでしょう。これに加え、
・御社の○○部署で働きたいと思っているのですが、それは可能でしょうか?
・御社の○○という取り組みに共感して応募したのですが、そこに参加することはできるでしょうか?
など、会社のことをよく調べている、というアピールになる質問も効果的と言えるでしょう。
ケース2:長所アピール質問集
また、逆質問は今まで面接官に聞かれなかった自分の長所をアピールできる時間でもあります。
良くあるパターンだと「自分の長所は○○だと思っており、△△という仕事で活かせると思っているのですが、△△ではどのような方が活躍されていますか?」など、自分の長所アピールができる時間でもあるのです。
しかしここで気をつけておきたいのは、あくまで謙虚にアピールする、ということ。
まだ働いたこともない学生が「自分は御社でこれだけのことができる」と断言しても、あまり説得力が無いのは明白です。
「自分の長所を活かせると思う」「発揮したいと思う」という言い方を使って、さりげなく長所アピールをする程度に留めておくことが成功のカギと言えるでしょう。
また長所と活かせるポイントがミスマッチしていては相手の不信感を煽りかねませんので、そこも注意しましょう。そこで今回は、長所別に質問を提示していきます。
・自分の長所はコミュニケーション力ですが、御社での「コミュニケーション能力」に長けている人とはどのような人ですか?
・自分の長所はチャレンジ精神なのですが、新人でもチャンスはありますか?
前述したように、新卒採用にあたり企業が重視する点は「意欲・チャレンジ精神」「コミュニケーション能力」です。
もしこのあたりを長所とする場合は、ぜひアピールしましょう。
・自分は体力に自信があるのですが、体力が必要とされる場面はありますか?
・自分は粘り強く仕事を続けていくことが得意なのですが、御社の○○で活かせる場面はあるでしょうか?
またこのように、長所をアピールできなかった場合、長所を言った後に「活かせる場面はあるか?」と聞くのもひとつの手段と言えるでしょう。
ケース3:評価を聞く質問集
自分のアピールとなる逆質問をあげてきましたが、もちろんそれ以外の逆質問のパターンもあります。
この評価とは自分の評価であり、面接やこれまでの自分の評価を面接官に聞くというパターンです。
これに関してはアピールになると断言はできませんが、仕事に真摯に、誠実に向き合うという姿勢を見せることはできます。
また、就職活動をまだまだ続ける気でいる場合、会社の人事に質問できるという機会は中々ありませんから、この機会を活かし質問してみるのも、実りある就職活動への一歩と言えるのではないでしょうか。
・今回の面接の総括をいただけますか?
・私が入社した際、課題となる点を教えていただけることは可能でしょうか?
このように、自分の評価を敢えて聞くことで、面接官があなたをどのように見たのか、見ているのか、という視点を得ることはあなたの就職活動にとっても有用と言えるでしょう。
・私の短所は○○なのですが、御社で働く際、気をつけておくべきポイントなどあるでしょうか?
またあえて短所を言及し、入社後を想定した話をすることで、より「入社後を考えている」という姿勢をアピールすることもできます。
もし意欲をアピールしたい場合は、短所も話のタネとして使えることは覚えておきましょう。
ケース4:労働条件の質問集
もちろん、純粋に気になることを聞くのも構いません。ですがここで注意すべきなのは、採用が決まっていない段階で色々聞いてしまうと、「仕事に消極的なのでは?」と心象イメージがマイナスになりかねないということ。
そのためストレートに聞くのではなく、自分の聞きたいことを把握できる質問内容を工夫して聞いてみましょう。
・繁忙期などはありますか?
・年末年始やお盆の勤務をお聞きしてもいいですか?
残業や休暇に関しては、「残業が発生しやすい時期(繁忙期)」や「休暇を取りたい時期(長期休暇)の勤務」の有無を聞くことで把握しやすいです。
もし気になるのであれば、このような言い方で聞いてみましょう。
・異動があるとお聞きしたのですが、希望はできますか?
・異動や転勤のサイクルをお伺いしてもよろしいでしょうか?
異動や転勤は皆さん気になるところですよね。これに関しては異動や転勤に関して消極的だと捉えられないよう、「参考程度にお聞きしたいのですが」と断りを入れる工夫をしてみるのもアリでしょう。
これはNG!マイナスイメージの質問
今まで逆質問の例をあげてきましたが、もちろん質問の仕方次第では心象イメージをマイナスにしかねません。
何度も言いますが、新卒採用にあたり企業が重視する点は「意欲・チャレンジ精神」「コミュニケーション能力」です。
逆に言えば、これらを感じさせない、またはそれらが無いと面接官に判断される内容の質問はNGということ。
ここから詳しくご紹介していきます。
・長期休暇/有給休暇はちゃんと取れますか?
・福利厚生の○○は適用されますか?
これらが気になるのは分かりますが、面接というのは自分が聞きたいことを聞く場所では無く、企業と自分がどれだけマッチングしているか示す場です。
休暇や福利厚生をストレートに聞いてしまっては「働くことに消極的」と捉えられかねないので注意しましょう。
・職場の人間関係はどうですか?
・飲み会とかありますか?
これらも気になる内容だとは思いますが、あまりにストレートすぎて、採用される側なのに「会社を選んでいます」という姿勢が明け透けに見えてしまいます。
また新卒採用においてはコミュニケーション能力も重視されるところ。せめて「職場の雰囲気」を聞く程度に留めておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は逆質問についてお伝えしてきました。
前述したように、面接とは履歴書では分からないあなたの人となりを見て、より企業とのマッチング度を測る場所であり、逆質問もその中の一つです。ぜひ今回伝えたことを活かして、実りある就職活動にしてもらえたらと思います。