
冬のインターンシップは12月~2月に実施されることが一般的です。応募時期や参加対象者、就活における意義について説明します。また、冬季インターンシップの探し方も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
冬のインターンシップとは?
夏・秋・冬と、さまざまな企業で就活生を対象としたインターンシップが開催されています。その中でも重要度が高いといわれているのが、12月~2月に開催される冬のインターンシップです。
冬のインターンシップは、本選考前の期間と重なるため、採用に影響を及ぼすとされています。開催目的や対象者、スケジュールについて見ていきましょう。
開催目的
冬のインターンシップは、企業の業務内容をより深く知らせることを目的として開催されます。夏や秋とは異なり、学生側は応募企業をほぼ絞り込んでいる状態のため、企業の業務内容を正確に把握したいというニーズが高まっています。そのニーズに応えるべく企業側はインターンシップを開催し、業務理解や体験の機会を提供していると考えられるでしょう。
なお、インターンシップの案内には、「インターンシップの参加は選考に影響を及ぼしません」と記載されていることも少なくありません。しかし、インターンシップに参加することで、企業研究を深められるだけでなく、採用担当者になんらかの印象を残せるのも事実です。就職を希望する企業が冬のインターンシップを開催しているときは、応募するようにしてください。
対象者
冬のインターンシップの対象者は、基本的には大学3年生です。しかし、企業によっては大学3年生以外の参加者も受け付けています。
就職を志望する企業がインターンシップを開催しているときは、対象者の条件に合えば大学1年生・2年生であっても応募してみてはいかがでしょうか。業界研究・企業研究を丁寧に行ってから参加すると、より多くのものを得られるでしょう。
応募時期とスケジュール
冬のインターンシップの開催時期は12月~2月です。後期テストとも重なるため、1日~1週間程度の短期のものが多い傾向にあります。学校のテストスケジュールを確認した上で、無理なく参加できるインターンシップに応募してみましょう。
なお、冬のインターンシップの応募時期は9月~12月です。企業によって募集期間や選考期間が異なるため、ホームページなどの公式発表資料で正確に確認しておきましょう。
夏のインターンシップとの違い
夏のインターンシップとは異なり、冬のインターンシップは採用直前の時期に開催されるため、採用につながりやすいと考えられています。採用担当者に好印象を与える機会にもなるため、重要度も高いといえるでしょう。
また、夏のインターンシップは業界体験の意味合いが強いですが、冬は企業体験の機会といえます。すでに業界を絞り込み、企業分析もある程度行った上で参加しましょう。
冬のインターンシップに参加するメリット
冬のインターンシップに参加することには、次のメリットがあります。
● 業界と企業への理解が深まる
● 本選考・内定につながりやすく就活に有利
● スケジュールを調整しやすい
● 入社後のネットワークを形成できる
それぞれのメリットについて見ていきましょう。
業界と企業への理解が深まる
冬のインターンシップは、最後のインターンシップになる可能性があります。そのため、実践的な業界研究や企業研究の最後の機会ともいえるでしょう。より深く業界と企業を理解し、本選考に臨むためにも、冬のインターンシップへの参加は重要といえます。
インターンシップでは、実際に企業で働いている人と話す機会が設けられることもあります。先輩たちの話から、どのようなキャリアを形成していきたいのか、自分の能力をどのように活かせるのかを具体的に深掘りしておきましょう。
本選考・内定につながりやすく就活に有利
冬のインターンシップは、学生にとって最後のインターンシップになるだけでなく、企業にとっても本選考前の最後のインターンシップです。そのため、学生に企業情報を伝えるだけでなく、「採用したい学生の目星をつけておきたい」という気持ちが働く可能性があります。
採用したいと思った学生に対しては、早期選考を案内し、本選考や内定につなげていくかもしれません。学生側も「早期選考に案内されるかもしれない」という点を意識し、十分に準備して臨むことが大切です。
スケジュールを調整しやすい
夏や秋のインターンシップは、まだ3年生が部活動やサークルを引退していない時期に開催されるため、参加しにくいかもしれません。また、参加はできるものの、学業に少なからぬ影響を及ぼすことがあります。
しかし冬のインターンシップは、すでに部活動やサークルを引退し、学校によっては後期試験も終わっている時期に開催されるため、スケジュールを調整して参加しやすいというメリットがあります。最初から冬のインターンシップを見越して、秋までに勉強などの活動を終わらせておくと、より集中できるでしょう。
また、冬のインターンシップは短期のものが多い点も、参加しやすい理由の一つです。実験や研修などで忙しい方も、数日程度のインターンシップなら、無理なく参加できるかもしれません。
入社後のネットワークを形成できる
冬のインターンシップは、ほぼ業界や企業を絞り込んだ学生が参加します。そのため、インターンシップで知り合った人々と、採用面接や内定研修などで出会うかもしれません。入社後のネットワークを形成するためにも、冬のインターンシップに参加することは重要です。
また、参加者だけでなく、インターンシップの担当者とも知り合う機会です。採用面接や入社後に関わる可能性も想定されます。
冬季インターンシップの7つの注意点
冬季インターンシップに参加するときは、次のポイントに注意が必要です。
1. 早めにエントリーする
2. 無理のないスケジュールか確認する
3. エントリーシートを丁寧に作成する
4. 自己分析・業界分析を済ませておく
5. 面接対策を実施しておく
6. インターンシップで得たいものを明確にする
7. 適切な服装を選ぶ
それぞれのポイントについて説明します。
1.早めにエントリーする
冬季インターンシップは、夏と比べて枠が少ないものもあります。企業によっては選考がなく、先着順となることもあるため、早めにエントリーするとよいです。
また、夏と比べて就活生も熱意も高まっているため、エントリー数が増える可能性があります。そのため、倍率も高まり、参加が難しくなるかもしれません。早めにエントリーしているほうが参加しやすくなるケースもあるため、時間的に余裕を持って応募するようにしましょう。
2.無理のないスケジュールか確認する
冬季インターンシップは短期のものが多いため、つい多くエントリーしがちです。しかし、あまりにも多くエントリーしてしまうと、スケジュール管理が難しくなるだけでなく、学業との両立が難しくなる可能性があります。
すべてのインターンシップにおいて、最大限の力を注ぐためにも、無理なく参加できる程度の数に絞り込みましょう。1週間を越える長期インターンシップなら1~2社、1週間未満の短期インターンシップなら2~5社程度に絞っておくと、スケジュールの管理がしやすくなります。
3.エントリーシートを丁寧に作成する
インターンシップに応募する際、エントリーシートを提出することがあります。企業にとっては就活生の第一印象を決定する重要資料となるため、丁寧に作成することが大切です。採用選考に申し込むのと同じ程度に、細部まで丁寧に仕上げてください。
とりわけ志望動機は、掘り下げて記載する必要があります。なぜその企業のインターンシップに参加したいのか、納得できる理由を記載しましょう。志望動機を掘り下げる際には、丁寧な自己分析が必要です。
4.自己分析・業界分析を済ませておく
エントリーシートの志望動機を記載するためにも、自己分析が必要です。また、自己分析を丁寧にしておくことは、面接にも活かされます。時間をかけて、自分の性格や希望、キャリアに対する考え方などを深掘りしておきましょう。
業界分析も重要です。業界についての理解がないと、エントリーシートの志望動機が単に自己アピールになってしまい、なぜインターンシップに参加したいのかが不明瞭になってしまいます。
インターネットや新聞、書籍なども活用し、業界について深く理解しておきましょう。また、現状に加え、課題や将来性なども分析しておくと、面接対策にも役立ちます。
5.面接対策を実施しておく
インターンシップに参加することは大切ですが、参加が目的ではありません。インターンシップに参加して企業についての理解を深め、採用担当者に好印象を与えるためにも、面接対策を実施しておくことが必要です。
インターンシップで面接が実施されるとは限りませんが、採用担当者や社員と話す機会があるでしょう。緊張してうまく話せないのでは、好印象どころかネガティブな印象を与えることになってしまいます。次のポイントに留意して、面接の練習をしておきましょう。
● 相手が何を尋ねているか瞬時に判断する
● 相手の質問に対して簡潔に答える
● 自分の言葉で話す
6.インターンシップで得たいものを明確にする
インターンシップの機会を十分に活かすためにも、何を得たいのか明確にしてから参加することが大切です。たとえば、次のような目的を設定できるかもしれません。
● 企業の雰囲気を知りたい
● 企業の働き方を知りたい
● 業界における企業の立ち位置を正確に理解したい
● 内定につなげたい
目的を設定すると、インターンシップでの行動指針が定まります。実りあるインターンシップにするためにも、インターンシップごとに目的を定めるとよいです。
7.適切な服装を選ぶ
インターンシップによっては、服装が指定されていることがあります。たとえば、工場や屋外などで開催されるときは、「動きやすい服装」「スニーカーなどのゴム底の靴」のように指定されるかもしれません。
しかし、服装について指定のないインターンシップもあります。指定されていないときは、いわゆるリクルートスーツと呼ばれる無地のスーツか、ビジネスカジュアルが基本です。また、髪型も服装に合わせて清潔な印象に仕上げることが大切です。長い髪はまとめる、ボリュームが出すぎるときは整髪料などで抑えるようにしておくとよいでしょう。
冬のインターンシップの探し方
冬のインターンシップは、次の方法で探しましょう。
● 企業ホームページ
● 就活サイト
● インターンシップ合同説明会
応募時期は9月~12月のため、早ければ8月頃から情報が提供されることがあります。エントリー順に決まることもあるため、こまめにチェックして応募時期を逃さないようにしてください。
企業ホームページ
企業によっては、自社ホームページとは別に、就活専用のホームページを開設していることがあります。就活専用ホームページでは、応募要項や採用スケジュールだけでなく、インターンシップの情報も公開されています。志望企業が決まっている場合は、こまめに就活専用ホームページをチェックしましょう。
就活サイト
就活情報を提供している就活サイトでは、インターンシップの情報をまとめていることがあります。企業がインターンシップの情報を公開すると、随時就活サイトにも掲載されるため、こまめに確認することが大切す。
ただし、すべての就活サイトがインターンシップの情報をこまめに掲載しているとは限りません。情報掲載が遅くなる可能性もあるため、複数の就活サイトをチェックしておきましょう。
インターンシップ合同説明会
インターンシップの合同説明会が開催されることもあります。複数企業のインターンシップについて情報を入手できるよい機会となります。ぜひ説明会に参加して、希望する企業のインターンシップ情報を入手しましょう。
冬のインターンシップに参加しよう
冬のインターンシップは、早期選考や内定にもつながる重要な機会です。こまめに企業ホームページや就活サイトをチェックして、気になる企業のインターンシップに参加するようにしてください。
また、インターンシップを有意義なものにするためにも、自己分析や面接対策を丁寧に行い備えることが必要です。ハレダスの就活相談もぜひご利用ください。