夏のインターンを起算点に、内定が出る学生が多い時期までと考えると就活期間の平均は1年程度です。お祈りが続き就活期間が長引くようなら、就活スタイルを変える必要があるかもしれません。
今回は就活期間の平均や落ちる学生の特徴、終わらないときの対処法を解説します。
就活の平均的な期間は1年
3年次の夏休みにサマーインターンへ参加し、4年次の夏には内々定をもらえているケースが大半を占めています。
ただし就活が上手くいかず、再度やり直す人も一定数いるため、4年次の夏に就職先を確保できていなくても焦らなくて大丈夫です。
ここではサマーインターンの詳細や、4年次の7月末時点における内々定率について紹介します。
サマーインターンが行われるのが3年次の8月頃
サマーインターンは大学が夏休みに入る期間、具体的には3年次の7〜9月に行われます。企業がサマーインターンを実施する目的は、知名度のアップや優秀な人材の確保などです。
期間は数日間から1ヵ月以上かかるものまで、企業ごとに差があります。少しでも多くの企業を知りたいとお考えなら、短期のインターンに複数回参加するのが適しています。
すでに行きたい企業に目星がついているなら、そこの長期インターンに参加し、腰を据えてじっくりと業務や職場環境を確認しましょう。
4年次の7月末時点における内々定率は78.7%
マイナビが実施した大学生活動実態調査によると、4年次の7月末時点における内々定率は78.7%です。
大半の学生が夏休み中には内々定をもらえていることを意味します。また平均の内々定保有社数は2.2社です。
未内定者の活動状況は「面接に注力している」と答えた割合が最も高いものの、5月末を境に減少が見られます。
代わりに「エントリーや筆記試験、適性検査」といった面接前の活動を重視するような傾向が見られ、最初の就活では結果が出ずに再スタートを切る学生が多いことが伺えます。
企業が採用活動を行うタイミング
採用活動のスケジュールを規定する経団連によると、3年次の3月1日に情報を解禁(合同説明会や会社説明会の開催がスタート)し、4年次の6月1日から選考開始というのが一般的な流れです。
しかし上記はあくまで原則であり、企業によってはより早い段階で採用活動を開始する場合もあるのです。ここでは、企業の採用活動時期のパターンを紹介します。
インターンからの採用
インターンに参加した学生の中から優秀な人材を見つけ、そのまま採用する企業も存在します。
文部科学省は経団連の加盟企業に対し、採用直結型のインターンを禁止する要請を発しているため、原則インターンからの採用は禁止です。
しかし実際のところ、外資系やベンチャーではインターンで成果を残した学生を取り込むフローを導入している企業もあるようです。
外資系やベンチャーのインターンに参加するなら、気を引き締めてかかるとよいかもしれません。
ベンチャーや中小企業などの先行スタート
ベンチャーや中小企業などは、経団連が発表している3月1日以前からスタートを切っている場合があります。
夏のインターンが本選考を兼ねていないとしても、3年次の秋や冬から本選考を開始しています。
外資系やベンチャーなどは3年次の5月や6月に行われる説明会に参加し、夏のインターンを経て長期休暇明けに内定を得る他、秋や冬の本選考を受け年始に内定を獲得するという流れで進む場合が少なくありません。
平均的な就活期間である1年と比べ、短めに済む場合もあります。
3月からの本解禁
経団連に加盟している日系企業は3年次の3月に広報活動開始、4年次の6月に採用活動開始というスケジュールに沿って採用活動を行っています。
3月からの会社説明会や合同説明会に参加するに当たり、自己分析や企業研究を事前に進めておくとよいでしょう。
3月からは説明会の開催のみならず、エントリーシートの提出も受け付けてもらうことが可能です。6月になると本選考が解禁され、筆記試験やWebテスト、面接などが行われます。
企業規定の選考過程を全て通過すれば晴れて内々定を獲得し、10月の内定式への参加という流れです。
後期採用
4年次の夏休みが終わる頃には採用活動をひと段落させるケースが一般的ですが、企業によってはそれ以降も秋採用(後期採用)を行っている場合があります。
9月以降に行われる採用活動を秋採用と呼び、実施している企業は決して少なくありません。人材を確保できなければ、年が明けても採用を継続している企業もあり得ます。
ただし本採用で足りない人員の補充を目的とするケースが多く、採用枠は少ない場合が多いです。特に大手企業の秋採用は熾烈な競争に陥りやすいため、覚悟して臨みましょう。
就活期間が終わらない学生の特徴4選
一生懸命就活をしているのに内定が得られない人は、活動のスタイルややり方の変更を検討すべきかもしれません。
ここでは就活がなかなか終わらない学生のよくある特徴を4つ紹介します。本人に悪気はなくても採用担当者からの評価が悪くなってしまう場合も珍しくありません。
自分が良くないケースに該当していないか注意しつつ読んでみましょう。
1.選考の対策が十分ではない
Webテストや面接など選考の対策が不足していると、どんなにポテンシャルが高い人でも容赦なく落とされます。
就活がなかなか終わらない人は、選考対策が不十分、もしくは対策すらしていない場合が少なくありません。
能力が高くても緊張して面接でうまく喋れなかったら、採用担当者に魅力が伝わらずお見送りになる可能性があります。また選考対策が不十分だと見透かされると志望度が低いと判断され、マイナス評価を得やすいです。
2.受けている企業の数が少ない
納得した企業に入社したいと考える人は、限られたところしか受けたくないと思いがち。最初に受けた1社で内定を得るケースは無きにしもあらずですが、確率は低いです。
就活は多少運の要素もあるため、できるだけ多くの企業を受けて選考通過の確率を高めるのが長引かせないためのポイントです。
平均的な学生は、15社以上にエントリーシートを提出しています。応募時はあまり枠を狭めすぎず、数社、もしくは数十社に対して選考を受けることをおすすめします。
3.面接の回答が的外れ
面接で聞かれたことに対して適切な回答をできていないと、コミュニケーション能力が低い人材だと思われ、落とされる確率が高いです。
面接では志望動機や自己PRなどの質問以外にも「あなたの趣味は何ですか?」「最近、感動したことを教えてください」など一見、選考と無関係なことが聞かれる場合があります。
そのまま趣味や感動したことを伝えるだけだと、採用担当者の意図を満たすことはできません。
企業側は応募者の人柄や考え方を知るために聞いているため、こういった部分が伝わるように意識して回答を練る必要があります。
4.志望動機が薄い
志望動機が薄いと企業研究が足りていないと判断され、落とされてしまうでしょう。
薄い志望動機とは、単に業界や企業の特徴を述べているだけだったり、どこでも通じる内容を書いていたりするケースが挙げられます。
採用担当者が薄いと感じるNGワードは「御社のビジョンに共感した」「成長したい」などです。一見悪くないように思えますが、どちらも当たり前の内容だと言えます。
共感した部分を具体的に伝えるか、自分がどのように貢献できるかということを全面的に押し出した方がよいでしょう。
就活で内定が出ないときの対処法
就活でお祈りが続くと自信を無くしてしまう恐れがあります。自信を持てずに色々な企業の選考を受けてもよい結果が得られず、負のスパイラルに陥りかねません。
内定が出ないときは一度気持ちを落ち着け、適切な対処法を取る必要があります。ここでは就活で内定が得られず自信を無くしがちな学生が取るべき対処法を3つ紹介します。
小さな目標を設定し中だるみを防止する
前述の通り、就活は1年スパンの長期に及ぶものです。これだけの期間になると途中でモチベーションを維持できず、やる気を無くしてしまう恐れがあります。
中だるみしそうなときの効果的な対処法が、期限を決めて小さな目標をいくつか決めることです。
例えば「2月までに自己分析を終わらせる」「6月中には1社だけでも内定を得る」など期限を設定した上で、小さな目標を作ります。
「飲食業界の企業に応募する」「自己PRの内容を改良する」などでも構いません。コツコツと小さな目標を達成していき、内定という大きなゴールに向けて一歩一歩進んでいきましょう。
業界・職種・企業規模などを絞る
今まで幅広く受けてきて結果が出なかった人におすすめなのが、業界や職種、企業規模などを絞って応募することです。
最初は希望の仕事が決まらず「何でも構わない」精神で受けていた人も、自分の適性に合う仕事を見つけ、再スタートを切れば上手くいく場合があります。
自分に合う業界や職種を見つけるためには、客観的な視点や入念な情報収集が求められます。
自己PRの内容を他人に見てもらう、エージェントやキャリアセンターから情報を得るなど第三者の手を借りましょう。
選考回数が少ない企業を受ける
何としても早く内定を得たいと希望する人におすすめなのが、選考ステップが少ない企業を受けることです。
企業によっては体育会系のみ一次面接を免除していたり、エージェントの紹介により選考期間が短い企業を見つけたりできます。
1社でも内定を獲得すると自信がつくため、他企業の選考でも有利に働く場合があります。
選考回数が少ない企業を受ける場合は就活のゴールに据えるのでなく、本当に行きたいところなのか吟味することが大切です。
内定が出た企業に就職を決めるか迷ったときは?
内定を得られても第一志望ではない場合や納得できないと、ここで決めてよいか迷うことがあります。
就活は多大な労力を要するため早く終わらせるのが一番ですが、一方で妥協してはいけない難しい部分が存在します。
自分に合っている企業なのか時間をかけてじっくり考えましょう。内定が出た企業に就職を決めるか迷ったときに取るべき対策を2つ紹介します。
懸念材料を明確にして妥協できるか考える
せっかく内定を得たのに承諾を受けるか迷っている場合、何かしらの懸念材料があるのがほとんどです。不満がどこにあるか明確にし、受け入れられるか考えましょう。
理想通りの完璧な企業に就職できる人などそうはいませんから、妥協するのが大切です。それでも満足できなければ、納得できる企業から内定を得られるまで就活を続けるのも一つの選択です。
自分自身の軸が確かであれば、内定を受け入れるべきか後悔しない選択ができるでしょう。
第三者の意見に右往左往しない
内定を承諾すべきか判断が難しい場合、第三者の意見を参考にしたいと考える人もいます。しかし親や友人の意見を鵜呑みにして、就職先を決めてしまうと後々後悔する危険があります。
終身雇用が崩壊しつつあるとは言え、一度就職した企業には長年勤める場合が多いです。人生を左右しかねない重要な決断を下す際は、他人の意見に耳を傾けるだけでなく、自分の意思を大切にしましょう。
迷ったときに他人に相談する行為が正しいのは間違いありませんが、あくまでも参考程度に捉え、最終的には自分で判断する必要があります。
就職先が決まらなければ活動の仕方を見直そう
大学生の多くは4年次の夏休みが明ける頃には就職先を見つけ、就活を終わらせています。この時期に内定が獲得できていない人は焦る必要があると言えるでしょう。
就活がなかなか終わらない場合の原因は、「応募先の選定に問題があるか」「選考対策が不十分なのか」どちらかに該当する可能性が高いです。
受けている企業の数が少なければ相性のよいところを見つけられず、能力が高い人でも見送りの判断が下されます。
また面接の回答が的外れで採用担当者の知りたいことを意識できていない人も、落とされてしまいやすいです。
本記事を読んでも「自分の何が悪いか分からない」とお悩みなら、客観的な視点が必要かもしれません。
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