面接の日程調整メールに対する返信は、マナーに配慮して送ることが大切です。返信する内容によって書き方が異なるため、よく考えて作成しましょう。
本記事では日程調整メールへの返信で守りたいことや事例別の例文、返信する必要がない場合について紹介します。
日程調整メールへの返信はマナーが大事
応募した企業の書類選考に通過すると、担当者から日程調整のメールが入ります。できるだけ早く返信する必要がありますが、転職が初めての場合はどのように返信したらよいか迷うこともあるでしょう。
日程調整メールへの返信はビジネスマナーに配慮して行わなければなりませんが、メールの内容が採否に影響するかどうかは気になるところです。
メールの内容は評価に影響する可能性も
日程調整メールの内容は、直接採否を左右するものではありません。しかし、ビジネスマナーに欠けるメールを送ってしまうと、仕事の能力に疑問を持たれてしまい、評価に影響が出る可能性は否定できないでしょう。
返事はできるだけ早く送る、感謝の気持ちを伝えるなど、最低限のマナーは必ず守るようにしてください。また、ビジネス用のメールとして体裁を整えることも不可欠です。
日程調整メールの返信で守るべき6つのこと
日程調整メールに返信する際、最低限守るべき項目があります。まず、メールの返事は早めに出すことが基本です。
また、返信方法にはいくつかのルールがあり、知らないで送ると基本的なマナーを知らない人だと思われてしまうかもしれません。ここでは、日程調整メールの返信で、これだけは守りたい6つのポイントを紹介します。
1.早めに返信する
企業側ではほかの応募者との日程も調整しており、メールの返信が遅いと迷惑をかけてしまいます。遅くとも24時間以内には返信するようにしましょう。
予定がすぐに決められない場合は、その旨を返信します。遅れる理由とスケジュールがわかるのがいつごろで、何日までに連絡するといった内容のメールを早めに送るようにしましょう。
2.件名の「Re」は消さない
メールに返信する際は、件名に入る「Re」の文字は消さないでそのまま送りましょう。返事だということがすぐわかり、数多くのメールの中から選別して優先的に処理できるようになります。
「Re」に続く文言は消さずにそのまま送っても大丈夫ですが、件名だけ見てメールの内容がすぐにわかるよう書き換えるのもよいでしょう。
3.返信メールには本文を残す
相手のメールに返信しようとするとき、先方のメールが残ります。それは消さずに、そのまま送りましょう。
見栄えを良くしようと丁寧に消してしまうと、先方はどのような連絡をしたのかがすぐにわかりません。送信したメールを探す手間をかけてしまいます。
会社では数多くのメールを処理しているため、できるだけ負担をかけないようにすることが大切です。
4.宛名は省かずに書く
メールの初めには宛名を書きます。基本的な書き方は「会社名+部署名+役職名+氏名」です。丁寧な印象を与えるよう、どこか一部を省かないで記載してください。会社名のところは(株)ではなく「株式会社」と書き、部署名も省かずに書き入れます。担当者の名前はフルネームにしましょう。
【宛名の記載例】
〇〇株式会社
人事部 部長
〇〇〇〇様
5.感謝の言葉を必ず入れる
メールには感謝の言葉を必ず入れましょう。お礼を伝えることは、ビジネスマナーの基本です。「ご連絡をいただき、ありがとうございます」「先日はありがとうございました」といった言葉を添えるだけで、先方に与える印象が大きく変わります。
マナーを心得ている人と思われ、選考に迷ったときの参考にされるかもしれません。その後のメールのやりとりも気持ちよく行えるでしょう。
6.署名を入れる
メールの最後には、署名を忘れないようにしましょう。誰から届いたものかわからず、確認に時間を取らせてしまいます。先方からの本文を残すことで誰にあてたものかは判断できますが、署名のないメールはマナーができていないと思われてしまうかもしれません。
署名はあらかじめ作成しておき、自動的にメールに挿入されるよう設定しておくとよいでしょう。
【事例別】日程調整の返信メールの例文
日程調整の返信を送る場合、どのような返信内容になるかは状況によりさまざまです。指定された日時で対応できるとは限りません。
都合があって調整できない場合や、自分で希望の日時を指定できる場合もあります。あとになって日時を変更する必要が出ることもあるでしょう。それぞれのシチュエーション別に、例文を紹介します。
指定された日時で対応できる場合
先方から指定された日時で対応できる場合には、対応できることと日程調整のお礼を伝えます。担当者との認識にずれがないよう、指定の日時と時間を書き添えましょう。
【例文】
株式会社〇〇
人事部 部長
〇〇〇〇 様
お世話になっております。
〇〇〇〇(フルネーム)と申します。
この度は面接日程のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。
ご指定いただいた下記日時に、ご指定の書類を持参の上お伺いいたします。
〇月×日(火)10時~
ご多忙のところ、面接日程を調整いただき、誠にありがとうございます。
貴重なお時間をいただくこととなりますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
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氏名:〇〇〇〇
〒000‐0000
住所:〇〇〇〇
電話:090-0000-0000
メールアドレス:abc@xyz.ne.jp
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指定の日時で調整できない場合
先方から指定された日時に対応できない場合、まずお詫びの気持ちを伝え、対応できない理由を簡潔に伝えましょう。
そのあと、希望の候補日を伝えます。先方の都合と合わずに再度やり取りすることのないよう、複数の候補日を記載してください。面接の意欲があることを伝えるため、できるだけ早い日時を指定するとよいでしょう。
【例文】
株式会社〇〇
人事課おります。
〇〇〇〇と申します。
面接日程のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
たいへん恐縮ではございますが、ご連絡いただきました日程に来客の予定が入っており、
貴社にお伺いすることが難しい状況です。
こちらの都合で大変申し訳ありませんが、以下の日程であればお伺いすることが可能です。
第一希望 〇月×日(火)10時以降、16時までを希望
第二希望 〇月×日(木)10時以降、16時までの時間を希望
第三希望 〇月×日(水)11時以降、いつでも調整可能
お忙しいなか、お手数をおかけしますが、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。
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氏名:〇〇〇〇
〒000‐0000
住所:〇〇〇〇
電話:090-0000-0000
メールアドレス:abc@xyz.ne.jp
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希望の時間帯を指定する場合、希望の開始時間と終了時間も明確にしておくと、日程の調整がしやすくなるでしょう。
希望の日時を指定できる場合
複数の日程から希望の面接日を指定できる場合、できるだけ複数の日時を選択することをおすすめします。選択肢が多ければ担当者も調整がしやすくなるでしょう。
【例文】
株式会社〇〇
人事部 主任
〇〇〇〇 様
お世話になっております。
〇〇〇〇と申します。
この度は、面接日程のご連絡、誠にありがとうございます。
下記の通り、希望日程を送らせていただきます。
第一希望 〇月×日(火)10時~
第二希望 〇月×日(金)10時~
第三希望 〇月×日(木)11時~
上記の日程でご検討いただけますと幸いです。
ご多忙のところ恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。
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氏名:〇〇〇〇
〒000‐0000
住所:〇〇〇〇
電話:090-0000-0000
メールアドレス:abc@xyz.ne.jp
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調整していた日時の変更をしたい場合
すでに決まっていた日程を変更したい場合、まずお詫びを述べて、変更したい理由を伝えます。変更したい日は再度の調整がしやすいよう、複数の日程を提示しましょう。
【例文】
株式会社〇〇
人事部 担当
〇〇〇〇 様
お世話になっております。
〇〇〇〇と申します。
先日、〇月×日(火)10時~に面接の日程を調整していただきましたが、親戚に不幸がありましたため、貴社にお伺いすることができなくなりました。
貴重な時間をかけて日程調整をしていただいたにもかかわらず、大変申し訳ございません。
勝手なお願いで恐縮なのですが、以下の日程で再度調整をご検討いただけませんでしょうか。
第一希望 〇月×日(火)10時~面接開始希望
第二希望 〇月×日(金)終日対応可能
第三希望 〇月×日(水)終日対応可能
お手数をおかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
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氏名:〇〇〇〇
〒000‐0000
住所:〇〇〇〇
電話:090-0000-0000
メールアドレス:abc@xyz.ne.jp
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ただし、日程変更の場合はできる限り電話で行うことをおすすめします。担当者は当初のスケジュールで調整を進めているため、変更の連絡は少しでも早く伝える必要があるからです。
また、日程変更のメールで納得してもらえるとも限りません。面接に意欲がないと判断される可能性もあります。電話で直接担当者に事情を伝え、入社への意思を伝えるとよいでしょう。了承してもらえたら、その後にメールで感謝の気持ちを伝えると好印象になります。
面接をキャンセルしたい場合
他の会社に内定したなどの理由で面接をキャンセルしたい場合、迅速に連絡するようにしましょう。企業はスケジュールに基づいて業務を調整し、面接日時を設定しています。キャンセルは業務に影響を与え、少なからず迷惑をかけてしまうからです。
面接日まで時間がある場合でも、キャンセルすると決めたらできるだけ早く連絡してください。
また、日程が迫っている場合は、メールではなく電話で連絡します。メールの場合は確認するまでに時間を要する場合もあり、面接日を過ぎてしまう可能性があるからです。
【例文】
株式会社〇〇
人事部 担当
〇〇〇〇 様
お世話になっております。
〇〇〇〇と申します。
先日は面接についてご連絡をいただき、ありがとうございました。
〇月×日(火)10時より、面接のお約束をしておりましたが、諸般の事情により、このたびの選考を辞退させていただきたくご連絡を差し上げました。
お忙しいなか日程を調整していただいたにもかかわらず、このような連絡になり大変申し訳ございません。
また、メールでのご連絡となりましたこと、重ねてお詫び申し上げます。
最後になりましたが、貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます。
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氏名:〇〇〇〇
〒000‐0000
住所:〇〇〇〇
電話:090-0000-0000
メールアドレス:abc@xyz.ne.jp
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日程調整の返信メールを送る必要がない場合
日程調整の返信は、送る必要がない場合もあります。企業側は他にも業務でたくさんのメールを受け取っており、その処理に多くの時間をかけていない場合もあります。
「メールを送る必要性はあるのか」など効率性も考え、送る必要がないと判断できる場合はあえて送らないという配慮も大切です。ここでは、日程調整の返信メールを送る必要がない場合について紹介します。
「返信不要」と書かれているとき
日程調整メールには、返信の手間を省くため「返信不要」と書かれている場合があります。日程調整について必要なことは伝えており、目的は達成されているためそれ以上のやりとりは不要という趣旨です。
担当者はメールの手間を省く気遣いをしているとともに、送られてくるメールを最小限にしたいという希望もあるでしょう。お礼のメールを送りたい気持ちがあるかもしれませんが、「返信不要」の記載があるときはあえて送る必要はありません。
何度もやり取りしているとき
すでにメールのやりとりを何度もしており、日程調整も終わっている場合、感謝のメールは必要ないでしょう。
やりとりのなかで感謝の言葉を記載しているはずであり、相手にも気持ちは伝わっているはずです。さらにお礼だけのメールを出す必要はありません。
他にも多くのメールを受け取っていることを考えると、わざわざメールを開いて読む時間を増やすことは控えたほうがよいでしょう。
日程調整メールへの返信で注意したいこと
日程調整メールを返信する際は、注意しておきたいことがあります。メールの内容ばかりに気を取られて、早朝や深夜、休日に送信してしまうことのないようにしましょう。
また、日程調整メールが届かない場合は問い合わせる必要がありますが、即座にメールを送るのではなく、先方の事情も配慮してタイミングを図ることも大切です。ここでは、日程調整メールの返信を送る際の注意点について紹介します。
できるだけ就業時間内に送る
電話ではなくメールだからといって、送信する時間はいつでもいいわけではありません。深夜や明け方ではなく、企業の就業時間、もしくは数時間前後に送るのがビジネスマナーです。休日に送ることも避けましょう。
担当者はパソコンだけでメールを受け取っているとは限らず、仕事のためにスマホやタブレットでもメールをチェックしている可能性があります。そこに深夜や早朝のメールが入れば、緊急の案件かと驚いてしまうでしょう。基本的には、就業時間内に送ることを意識しておいてください。
日程調整メールが来ない場合
日程調整メールが届かない場合、問い合わせる前にもう一度、受信フォルダや迷惑メールフォルダなどにメールが紛れていないか確認してみてください。見当たらない場合は、問い合わせをしてみましょう。
ただし、企業側では日程調整に時間がかかっている可能性もあります。返信の予定日にメールがないからとすぐに問い合わせるのではなく、1〜2日ほど様子を見るなどタイミングを図るとよいでしょう。それでも届かない場合、電話かメールで問い合わせてみてください。
日程調整メールへの返信で評価を高めよう
日程調整メールへの返信は、早めに行うことが大切です。メールの内容は評価に影響を与える可能性もあり、作成するときはビジネスマナーを守ることを忘れないようにしましょう。
メールの返信は指定された日程に対する了承や日程を自分で選ぶなど、さまざまなパターンが考えられます。日程を変更したいときや、キャンセルしたい場合もあるでしょう。それぞれの状況に適した内容で作成してください。
返信メールをはじめ、転職活動でわからないことが多いという方は、転職支援を行っているハレダスで相談してみることもおすすめです。