就活が終わらないと焦っている学生も多いのではないでしょうか。就活に期限はありませんが、最終学年の8月に内定ゼロの場合は対策を練り直し、11月に内定ゼロの場合は就職浪人も視野に入れる必要があります。就活が終わらないときに見直すポイントや、早く決める方法を紹介します。
いつまでに就活が終わらないと危険?
就活に期限は決まっていません。たとえば、卒業する年の3月末日までに就活が終わっていれば、同年の4月1日からの入社が理論的には可能です。
しかし、実際のところは、そのような簡単なものではありません。夏から秋にかけて新卒採用を募集する企業は減っていきます。冬になると、求人案件を見つけることはさらに困難になります。
6月・7月・8月に終わらないのは問題なし
希望する企業から内々定が出て、就活が終わるのは6~7月が一般的です。6月に面接を開始する企業も多いため、6月に就活が終わるのは早いほうだといえるかもしれません。
また、企業によっては内々定の通知が8月にずれ込むこともあります。そのため、8月に就活が終わらなくても焦る必要はありません。
希望する企業すべてから内々定の通知をもらえなかったときでも、まだ募集している企業はあります。ほかの企業の情報を積極的に仕入れて、就活を続けてください。
9月・10月もまだ大丈夫
8月に応募した場合なら、面接をして内々定の通知を受け取るのは9~10月になります。また、企業によっては採用選考に時間がかかり、春に応募しても内々定の通知が秋になることもあります。
そのような事情もあり、9~10月に就活が終わらなくても、まだ焦る必要はありません。新卒採用の募集も多くあるため、内定が出ていない方や、内々定の通知は受け取ったものの不本意なときは就活を続けてください。
11月に内定なしは就職浪人も視野に入れる
10月までに就活が終わらなくても、挽回する方法は十分にあります。
しかし、11月になると就活事情は一変します。多くの企業では11月までに募集を締め切るため、応募しようにも案件がひとつも見つからない……となることも多いです。
希望する業界や条件の求人案件が見つからないときは、就職浪人も視野に入れる必要があります。就職浪人をするときは、あえて単位を取得せずに卒業を1年遅らせることも検討しましょう。
ハレダスの就職相談『CHOICE!』ページへ就職活動の一般的なスケジュール
4年制大学に通う学生の一般的な就活スケジュールは、以下をご覧ください。
時期 | 就職活動 |
大学3年生・3月~5月 | エントリー、会社説明会 |
大学3年生・3月中旬~5月 | エントリーシートの提出 |
大学3年生・6月~ | インターンシップの参加 |
大学4年生・6月~9月 | 採用面接 |
大学4年生・6月~9月 | 内々定の通知 |
修士課程や6年制大学、短期大学で学んでいる学生は、就活スケジュールが異なります。ただし、いずれの場合も卒業する前の学年から就活を始めることが多いため、就職を希望する企業の情報を早めに入手し、乗り遅れないようにしましょう。
就活がまだ終わらない!学生によくある特徴5選
周りの学生たちはすでに就活が終わっているのに、まだ自分だけ就活が終わらないという状況になると、さすがに焦りを覚えるでしょう。就活がなかなか終わらない学生には、次の特徴が見られることがあります。
● 企業分析・業界分析が十分ではない
● 選考応募数が少ない
● 自己分析ができていない
● エントリーシート・履歴書の内容が薄い
● 志望先が絞り切れていない
それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。
企業分析・業界分析が十分ではない
採用面接を受ける前には、企業分析と業界分析を丁寧にしておくことが必要です。分析が浅く、どこかに書かれていたような事柄を面接で話すと、丁寧に企業・業界を研究していないことを採用担当者に見抜かれてしまいます。
どの企業においても、本当にその企業への就職を希望している学生を採用したいと考えています。企業分析・業界分析は、学生の本気度を測るひとつの要素です。おろそかにせず、丁寧に分析・研究しておきましょう。
選考応募数が少ない
可能であれば、30件程度のエントリーを実施しましょう。
選考応募したすべての企業から、面接や説明会の案内が来るとは限りません。また、面接・説明会の案内が来ても、一次面接、二次面接と進めるとも限りません。選考応募数が少ないと、すべての企業から内々定の通知をもらえないまま10月が終わってしまう可能性はあります。
就活を早く終わらせるためにも、十分数の企業に応募することが必要です。ピンポイントで企業や業界が決まっている場合でも、すそ野を広げて、応募数を増やしておきましょう。
自己分析ができていない
就活を始めるにあたって、自己分析が欠かせません。たとえば、履歴書には自己アピールや長所、短所、志望動機などを記載する欄があります。いずれも自己分析を丁寧にしていない方には答えられない内容のため、丁寧に自分を見つめ直しておきましょう。
面接の際にも、「自己アピールをしてください」「ご自身の性格をどのように理解していますか」などの質問を、投げかけられることがあります。自己分析を丁寧にしていると、スムーズに答えられるだけでなく、具体的なエピソードも付け加えられるため説得力が増します。
エントリーシート・履歴書の内容が薄い
エントリーシートや履歴書は、丁寧に作成するのはもちろんのこと、十分な量の情報を記入しましょう。内容が浅いと、いい加減な気持ちで応募していると勘違いされる可能性があります。
選考応募数が増えると、エントリーシートや履歴書の作成の手間も増えます。しかし、それぞれの書類を丁寧に作成することで、就活が早く終わり、追加で求人案件に応募する手間を減らせるのも事実です。秋までに就活を終わらせるためにも、エントリーシートや履歴書は丁寧に作成しましょう。
志望先が絞り切れていない
多くの企業に応募することは、就活を早く終わらせるためにも大切なポイントです。しかし、志望先の業界がばらばらでは、業界研究がしづらく、各業界への理解が浅くなってしまう可能性はあります。
志望先として定める企業の業界は、ある程度絞っておきましょう。時間をかけて深く業界研究しやすくなるため、志望動機の内容に深みが出るだけでなく、面接時にも説得力のある話ができるようになります。
ハレダスの就職相談『CHOICE!』ページへ夏に就活が終わらないときの見直しポイント
就職浪人を避けるためにも、夏が終わるまでに就活を終わらせておくことが理想です。遅くとも8月末までには就職活動を終え、最終学年の勉強や研究に集中できるようにしておきましょう。
もし夏の終わりまでに就活が終わらないときは、次のポイントを見直してみてください。
● 自己分析をし直す
● 志望先を見直す
● 書類を作り直す
● 面接対策をし直す
● 就活エージェントを利用する
それぞれのポイントについて説明します。
自己分析をし直す
エントリーシートや履歴書を作成するためだけでなく、面接に備えるためにも、丁寧な自己分析が必要です。自分自身について理解していないまま就活に取り組むと、納得できる書類を作成できないばかりか、面接でも好印象を与えられません。
自己分析をすでに実施した方も、もう一度し直してみましょう。小・中・高・大の4つに分けて、印象的な出来事をそれぞれ書き出してみてください。出来事に関係した自分の行動や、そのとき思ったこと、その出来事により習得したものなどを記載し、自分史を作ってみましょう。
また、すでに自分史を作成した方なら、マインドマップの作成に取り組めます。大きめの紙の中央に「自分」を記載し、趣味や得意なことや苦手なこと、将来実施したいことなどを周囲に書き込み、線でつないでいきましょう。記載した内容をさらに深めることで、自分の本当の希望や性格などが明らかになります。
志望先を見直す
志望先を見直してみることも必要です。業界を絞って応募しているにもかかわらず、どの企業からも内々定をもらえないのなら、もしかしたら、業界自体が合っていないのかもしれません。
今まで勉強してきたことや部活動・お稽古ごとで取り組んできたこと、経験したことを思い返してみることで、より適切な志望先が見つかることもあります。また、自己分析によって明らかになった希望や性格から、本当に合う志望先が見つかる可能性もあります。
書類を作り直す
面接までたどり着けないときは、提出した書類に問題があるのかもしれません。エントリーシートや履歴書を作り直すことで、面接や説明会の案内をもらいやすくなることがあります。次の3つのポイントに注目し、作り直してみてください。
● 自己アピール
● 志望動機
● ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)
それぞれの作り直し方について見ていきましょう。
自己アピール
エントリーシートや履歴書によっては、自己アピールや自己紹介を記載する欄があります。自己分析を丁寧におこなうことで、自己アピール・自己紹介の内容も変わります。より説得力のある文章を記載するだけでなく、具体的なエピソードなども盛り込むことで、内容に深みを出しましょう。
なお、自己アピール・自己紹介は、自分自身を等身大に理解することが重要です。採用担当者によく見せようとして過大評価をすることは避ける必要はありますが、実際よりも過小評価して、自分の良さを正しく伝えないのも望ましいとはいえません。
自己分析を丁寧におこなえば、自分という存在をあるがままに理解できるようになります。等身大の自分を捉えたうえで、アピールできる部分はアピールし、企業成長に役立つ人材であることを採用担当者に伝えましょう。
志望動機
自己アピール・自己紹介を書き直したら、次は志望動機も書き直しましょう。志望動機の文章に深みを出すのは、企業研究と業界研究です。業界全体の動向や将来性、課題などを丁寧に理解したうえで、業界のなかにおける企業の立ち位置を正確に捉え、企業の動向や将来性・課題を分析していきます。
次に、企業研究と業界研究によって得られた理解を、自己分析の結果により判明した自分自身の本当の希望や性格と結びつけてみてください。なぜ、自分が志望先の企業・業界に惹かれているのか、より説得力のある文章として表現できるようになります。
もちろん、志望動機はひとつとは限りません。企業・業界・自己の分析結果から得られた答えが2つ以上あるときは、それらの志望動機を矛盾のないように記載しましょう。
ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)
ガクチカとは「学生時代に力を入れたこと」です。エントリーシートや履歴書のフォームによっては、ガクチカについての記載が必要になることがあります。自己アピールや志望動機と並び、ガクチカも丁寧さと具体性が求められる項目です。
ガクチカに深みを出すのも、自己分析です。大学のときの活動を丁寧に振り返るだけでなく、活動における自分自身の行動、考えたこと、活動を通して得られたことを詳細に書き出してみましょう。活動の履歴を時系列にまとめると、自分自身の思考の流れも整理しやすくなります。
また、なぜその活動に力を入れたのかという点にも注目してみましょう。大学に入学するまでの活動や興味の方向性、生育環境などが関わってくる可能性はあります。これらの活動・興味・環境を理解するためにも、自己分析が欠かせません。時間をかけて、活動に取り組んだ理由を文章化してみてください。
面接対策をし直す
面接までは進むけれども、二次面接や役員面接に進めない場合が多い方は、書類には問題がないと考えられます。時間に余裕があれば、自己アピールと志望動機、ガクチカの3点に絞ってブラッシュアップできますが、それよりも早急に面接対策に取り組むことをおすすめします。
面接対策は、次の3つのポイントを重点的にやり直してください。
● 模擬面接
● 身だしなみ
● マナー
それぞれのポイントのやり直し方を説明します。
模擬面接
面接は、ある程度「慣れ」が大切です。もちろん、慣れ過ぎて緊張感がなくなってしまうことは好ましくありませんが、適度に緊張しつつも本来の自分らしさを表現するためには、場数を踏んでいくことが必要になります。
面接に慣れるためにも、すでに内定をもらっている友人や親などを相手に、模擬面接を実施してみましょう。内定をもらっている友人なら、面接官が質問しそうな内容も熟知しているため、よりリアルな模擬面接をしてもらえます。
模擬面接は、本番と同じく、真剣な態度で臨みましょう。面接官役の友人や親の問いかけに対して、本番と同じように丁寧に答えます。また、模擬面接が終わった後に、改善すべきポイントについても率直に教えてもらいましょう。「えーっと」「あの」といった無意味な言葉が多い点や、立つときに身体をもぞもぞと動かすクセがある点など、自分では気付きにくいポイントに気付けることがあります。
模擬面接は、次に紹介する就職エージェントでも実施してもらえることがあります。何度も模擬面接を実施し、改善すべきポイントを教えてもらうことで、面接対応力を高めていきましょう。
身だしなみ
面接では、見た目も大切です。「人間は見た目で判断してはいけない」のは正論ですが、見た目によって印象が決まるのも事実です。清潔感のある身だしなみであれば好印象を与えやすく、華美な見た目なら面接の場にはふさわしくないと判断されるかもしれません。
また、だらしのない着こなし方や不潔感のある服装なら、一緒に働きたくないと判断されるリスクがあります。実際のところ、面接は一緒に働く仲間を選ぶ場でもあります。清潔で爽やかな印象を与えるかどうかに注目して、服装や着こなし、髪型、メイクなどもトータルで見直しましょう。
どのような身だしなみにすべきか迷ったときは、いわゆるリクルートファッションを思い浮かべてください。次のポイントを押さえておくと、簡単に好印象の身だしなみに仕上がります。
● グレーやダークグレー、ネイビーなどの落ち着いた色のスーツ
● 清潔でアイロンがしっかりとかけられた襟付きのシャツ
● ブラック系のダークなシューズ
髪はナチュラルなカラーとスタイルが基本です。長髪なら、髪の色に近いゴムなどでまとめておくと、すっきりとした印象になります。メイクもナチュラルが基本です。爽やかで健康的な感じに仕上げてください。
就活生は誰もが似たような格好になる傾向にあるため、違和感を覚えるかもしれません。「わたしらしい個性を表現したい」と感じ、少し変わったスーツや髪色、メイクなどに挑戦したい気持ちが湧き上がる就活生もいるでしょう。
しかし、就活において個性をアピールするのは、身だしなみによってではありません。丁寧な企業分析・業界分析・自己分析に基づく、しっかりとした受け答えにより、個性をアピールすることが大切です。身だしなみは採用担当者に好感を持ってもらうための手段であることを意識し、適切に整えておきましょう。
マナー
身だしなみだけでなく、マナーにも注目してください。次のポイントを意識すると、採用担当者に好印象を与えられます。
● 口角をしっかりと上げて、目を見開き、明るい表情を心がける
● 語尾を伸ばさない
● しっかりと質問者の目を見て答える
● ハキハキとした話し方をする
● 大きすぎず、小さすぎない声量に調整する
また、名前を呼ばれたときは「はい」と明瞭に答えることや、両足を揃えて座ること・立つこと、背筋をしっかりと伸ばすことなども大切なポイントです。
適切なマナーができているかは、面接だけでなく説明会でもチェックされます。たとえば、説明会の最後に、自由に質問できる時間が設けられるケースは少なくありません。丁寧に企業分析・業界分析をしておくと、採用担当者も「しっかりと準備している学生だな」と感心するような質問をできます。
しかし、質問することに集中するあまり、ほかの就活生の時間を奪うことになってしまっては、かえって好ましくない印象を与えてしまいます。質問はひとつのみに限り、なおかつ端的にまとめ、ほかの就活生が質問できる時間を残しておくようにしましょう。面接や説明会のマナーについては、就職エージェントに相談するのもおすすめです。
就職エージェントを利用する
就職エージェントとは、就活をサポートするサービスのことです。就職エージェントに登録すると、就活のプロであるキャリアアドバイザーが、身だしなみやマナーの具体的なアドバイスや履歴書・エントリーシートの作成サポート、模擬面接などに対応してくれます。
また、志望先を決めかねるときには、キャリアアドバイザーが一緒に求人案件を探してくれるのも特徴です。8月になっても就活が終わらないときにも、就職エージェントのサポートを受けることで、年内に目処がつくこともあります。ぜひ登録して、プロによる就活サポートを受けましょう。
ハレダスの就職相談『CHOICE!』ページへ1月になっても就活が終わらないときは?
11月になっても就活が終わらないときは、就職浪人も視野に入れる必要があります。ただし、就職エージェントなどのプロに相談することにより、年内に内々定を受け取れる可能性がないわけでもありません。就職浪人を避けたい方は、就職エージェントや学生課などにも相談して、最後まで努力を続けましょう。
しかし、1月になっても就活が終わらないときは、4月入社は難しいと考えられます。就職浪人、もしくは留年して卒業年度を翌年にするなどの対応が必要です。
来年に向けて就職活動を始めよう
11月を過ぎると就活を締め切る企業も増えます。1月になると、新卒採用の求人案内も、すでに来年度に向けた内容に変わることもあります。
1月になって就活が終わらないときは、早めに切り替えて、来年に向けて就職活動を始めましょう。ほとんどの企業では、卒業した年の翌年であっても、新卒採用に応募できます。1年かけてしっかりと就活をしたい方は、予定どおりに卒業し、4月から再び就職活動に取り組みましょう。
卒業論文や卒業研究をさらにレベルアップしたものにしたい方は、1年卒業を遅らせて、勉強しつつ就活に取り組むこともできます。どちらが有利というものではないため、各自の学業の状況や経済的な問題も考慮して、適切な方法を選んでください。
派遣社員・アルバイトになるべき?
予定どおりに卒業する場合は、派遣社員やアルバイトとして働きながら、就活する方法も検討できます。ただし、派遣社員やアルバイトの仕事が忙しくなりすぎると、就活がおろそかになり、本末転倒になってしまうかもしれません。仕事の量を調整し、就活メインで1年間を過ごせるようにしてください。
ただし、派遣社員として派遣会社に就職すると、新卒ではなく既卒になる可能性があります。既卒ではなく新卒として応募したいのであれば、派遣社員ではなく、アルバイトをしながら就活するほうがよいでしょう。
また、アルバイトの仕事も、せっかくならば就職を希望する業界も検討してみてください。入社までにスキルアップできる職場ならば、アルバイトの経験も就活にプラスになることがあります。
内定が出ないときは早めに就活のプロに相談しよう
就活は早く終わらせることが重要なのではありません。満足できる就職先を見つけることが、就活の目的であり、何よりも重視しなくてはいけないポイントです。内定が出ないからと焦って志望先を変えるのではなく、丁寧に自己分析をして、自分にあう職場を探していきましょう。
内々定がなかなか出ないときは、ぜひハレダスのキャリアアドバイザーにご相談ください。就活サポートの経験豊富なキャリアアドバイザーがサポートいたします。できれば早めにお問い合わせいただけると、選択肢が増え、より満足度の高い就活を実現できます。
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