日々、IT技術が発達している昨今では、未経験からでもIT業界へ転職したいという方も少なくはありません。ITと聞くと特別な技術が必要なイメージですが、実際のところ未経験からの転職は可能なのでしょうか。
今回は未経験からIT業界へ転職するための方法を中心にご紹介していきます。
未経験から転職する前に知っておきたい!IT業界とは
結論からいうと、未経験からでもIT業界に転職することが可能です。ただ、IT業界に転職したいという気持ちは大切ですが、その前にIT業界とはいったいどのような業界なのかを知っておいたほうがよいでしょう。
IT業界の企業は、大きく以下の2つに分けられます。
・パソコンやスマートフォンなど、インターネットに関連する端末のソフトウェアやハードウェアの開発、Webサイトの制作を行う
・インターネットを利用するためのプロバイダや回線の提供を行う
一言でいってしまうと、IT業界とは、コンピュータやインターネットに関する技術やサービス、商品を提供する業界だと思っていただいて大丈夫です。
未経験からIT業界に転職するのはどれくらい難しい?
未経験からIT業界に転職する難易度は、年齢によって変ってきます。これはIT業界に限らず、どの業界・職種にもいえることですが、やはり20代の場合は、未経験からでもIT業界に転職しやすいでしょう。年齢が若い分、経験やスキルよりもポテンシャルが評価に大きく影響するためです。
ただ、同じ20代であっても、20代後半になるにつれて、採用される可能性は低くなります。しかし、それでも20代というだけで有利なのは間違いありません。
さらにその上の30代は未経験からのIT業界への転職は難しくなってきます。IT業界は未経験で大丈夫だったとしても、マネジメント経験は求められる可能性が高くなります。
また、業務においては未経験であったとしても、将来的に仕事を覚えて、ゆくゆくはリーダー候補になることを期待されているのです。そして30代後半になると、経験・未経験、IT業界に関わらず、転職自体が難しくなります。
このように、年齢を重ねるごとに未経験からの転職は難しくなります。IT業界への転職を決意したならば、早めに行動をするのが得策です。
IT業界の仕事の種類
それでは次に、IT業界の仕事の種類について見ていきましょう。IT業界と一口にいっても、さまざまな仕事があります。
エンジニア
IT業界の代表的な仕事の1つがエンジニアです。そのエンジニアでも、さまざまな仕事があり、主なエンジニアは以下のとおりです。
システムエンジニア(SE)
システムエンジニアは、クライアントの要望をヒアリングして、システムの設計図を作るのが主な仕事です。ヒアリングした要望を元に、どのようなプログラムを制作する必要があるのかを検討。そして完成したシステムがクライアントの要望とおりに動作するか確認するまでがシステムエンジニアの仕事です。
バックエンドエンジニア
バックエンドエンジニアの仕事内容は、後述するサーバーサイドエンジニアとほぼ同じで、サーバーの構築や運用になります。ただ、サーバーサイドエンジニアはサーバー側のシステムの構築、バックエンドエンジニアはWeb側のシステムの構築と、分けている企業もあります。
フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアの仕事は、Webサイトを構築することです。HTMLやCSS、JavaScript、PHPなどのプログラム言語を使用します。
ハードウェアエンジニア
ハードウェアエンジニアは、ハードウェアの開発や設計が主な仕事になります。身近なところでいうと、パソコンやスマートフォンやその周辺機器の中で使われている電子回路の部品を設計したりします。
アプリケーションエンジニア
アプリケーションエンジニアの仕事は、アプリケーションの制作や動作テストです。アプリケーションといっても大きく分けて3つの種類があります。1つはスマートフォン向けのアプリケーション。次にWebブラウザ上で使用できるWebアプリケーション。最後に企業が顧客管理や人事の仕事をする際に使用する業務系のアプリケーションがあります。
組み込みエンジニア
組み込みエンジニアの仕事は、機械に組み込まれたコンピュータを制御するシステムの開発を行います。その機械というのは、自動車やスマートフォン、家電製品など多岐にわたります。
【インフラエンジニア】
インフラエンジニアには大きく分けて以下の2種類があります。
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアはその名のとおり、ネットワークを構築・運用するのが仕事です。プログラムの部分だけでなく、実際にインターネット回線に必要なモデムやルーターなどの物理的な機器に触れる機会も多いです。
サーバーサイドエンジニア
サーバーサイドエンジニアは、システムを運用するためのサーバーの設計から構築、運用などが主な仕事です。サーバーにはさまざまな種類があり、ホームページやECサイトなどWebページを表示させるためのWebサーバーやEメールを送信するためのメールサーバーなどがあります。
プログラマー
プログラマーは、プログラミング言語を使用してシステム開発をするのが仕事です。どのプログラミング言語を使用するかは、案件やプロジェクトによって異なります。また、システムエンジニアと比較されることが多いプログラマー。システムエンジニアはクライアントの要望をヒアリングしたり、システムの設計図を制作したりなどやることが多いですが、プログラマーは主にシステム開発のみを担当します。
Web系
次にWeb系について見ていきましょう。
Webディレクター
Webディレクターの仕事は、1つのWebサイトを制作する際のディレクション、つまり全体の指揮をとること。クライアントの要望をヒアリングしたり、プロジェクトが滞りなくすすむようにチームをまとめていきます。
Webデザイナー
Webデザイナーは、Webサイトのデザインを制作したりコーディングをするのが仕事です。コーディングとは、HTML、CSS、JavaScriptなどの言語を使用して、サイト内の文字サイズや色、動きなどを表現します。
未経験でIT業界に転職するために必要なこと
冒頭でもお伝えしたように、未経験でもIT業界に転職することは可能です。ただ、IT関連の専門的な知識や経験がなくとも、転職する際にあったら有利なるスキルについてご紹介します。
基本的なパソコンスキル
IT業界に限らず、ほとんどの業界で必要とされるパソコンスキル。問題なくタイピングができたり、加えて簡単なプレゼン資料が作れるくらいのスキルがあれば尚よいでしょう。
コミュニケーション能力
ずっとパソコンに向かって仕事するイメージがあるIT業界ですが、システムエンジニアなど、職種によってはクライアントと話をする機会も少なくありません。そのため、コミュニケーション能力が求められることも。営業や接客などの経験があれば、活かすことができるでしょう。
プログラミングスクールに通う
未経験からIT業界へ転職する人の中には、まずはプログラミングスクールに通い、基礎を学んでからというケースも多いです。実務経験はなくとも、プログラミングスクールに通って基礎的な知識を身につけていれば、強いアピールポイントにもなります。オンライン受講できるところも多いので、時間や予算に余裕がある場合はおススメ。
まとめ
年齢によって難易度は変ってくるものの、未経験からでもIT業界への転職は可能です。また、IT業界にはさまざまな職種があります。自分がどの職種に就きたいかを明確にし、それに向けた情報収集や学習などをしていきましょう。