「スタッフを良い方向へ、それが一番の仕事です」
そう語るのは、株式会社クォークで焼肉事業を任されている尾形陸さん。2019年に板前焼肉「一牛」の本店をオープン。現在5店舗を展開しています。
コロナ禍という厳しい時期を乗り越え、次々と新店をオープン。お客様はもちろん、スタッフにも愛される人気の焼肉店です。
昨年2021年夏に子供が生まれ、父親としての顔も持つように。仕事で忙しい中でも、休日は子供と遊ぶ時間や家族といる時間も大切にしています。
『飲食業界=ブラック』というイメージを覆したい。
そんな想いがあったという尾形さん。スタッフにも仕事とプライベートを充実させ、満足して働いてもらえるように環境を整えています。
スタッフ満足がなければ、お客様の満足もない。
焼肉事業とそこで働くスタッフへの想いを聞きました。
「良い肉を安く」は誰もが何度も通ってほしいから。
尾形さんのお父さんが設立した株式会社クォーク。関西一円にエステサロンを多数展開する美容系の会社です。
これまで美容事業で培ったノウハウを活かし、2019年からは飲食事業もスタートされました。
いずれは飲食業をやりたいと思っていました。そんな中で、既に焼肉屋をされている方とご縁があって、肉のノウハウを学べることになったのです。そこからはスピーディーに出店まで進んでいきました。
もちろん、焼肉が好きだったというのもあります。子供の頃は週に2、3回食べに行く事もありました。
焼肉屋といっても様々なお店があります。事業を始めるにあたり、肉の仕入れ価格が分かってくる。すると、同じ質の肉でも店によって値段がバラバラだって気付きました。あの店ではいくらだったのに、この店ではこんなにするの。という感じです。
自分はどんな焼肉屋がやりたいのか、考えるきっかけになりました。今までたくさんの焼肉屋へ行きましたが、やっぱり「良い肉を安く」提供してお客様に喜んでもらえるのが一番。そこをコンセプトにお店作りをすることに決めました。
内装にもこだわっている北新地店でも、自慢のお肉を680円から召し上がれます。家族で週1回どころか2回でも食べに行ける価格設定です。
自分が子供の頃、頻繁に焼肉屋に連れて行ってもらえて嬉しかった。手の届きやすい価格帯のお店にした一番の理由はそこにあるのかもしれません。
コロナ禍を乗り越えた秘訣はコミュニケーションと新店のオープン
ありがたいことに、焼肉事業の売り上げは順調です。
美容業界での広告ノウハウが、集客に活きているなと感じています。
具体的には広告を見て来てくれたお客さんをガッカリさせるようなことをしないということです。
ネットの口コミを見ると分かりますが、来てくれたお客様をちゃんと満足させられているなと感じています。
もちろん、美容業界との違いで難しいと感じる時もあります。
外食は誰もが経験のあることです。SNSでお店のメニューやサービスを気軽に知ることもできます。今の時代のお客様は目も舌も肥えています。
他店とどう差別化するかは難しいですね。お肉の質、見栄え、サービス、価格、どれも気を抜けません。
コロナの時期は、忙しい時とそうでない時の差が激しく、お客様が来ないと面白くない。スタッフのモチベーションはどんどん下がります。
時間がある時こそスタッフと前向きな話をするのが大事です。しっかりコミュニケーションをとって、不安な気持ちも和らげてきたつもりです。
会社としては大変な時もありますが、スタッフがいなければ店は回りません。お店を休業していた時期は、給料を減らす、払わないということは一切しませんでした。今後もするつもりはありません。その辺りもしっかり伝えて、安心して働いてもらいたいです。
また、新店オープンも前向きな話の一つです。
10年で100店舗を目指して、良い立地が見つかれば積極的にオープンしていきます。
新店をオープンするとなると、新しい店長やエリアマネージャーが必要です。スタッフもそのポジションを目指して頑張ることが出来ます。店舗を拡大して売り上げも大きくなればそれだけお給料として還元が可能です。
一緒に働くスタッフは仲間だと考えています。仲間の生活水準を年々上げていけるように、その為にもコロナの時期を乗り越えたことを自信に繋げ、事業拡大へ積極的にチャレンジしています。
美容事業も焼肉事業も変わらぬ条件でスタッフを大事に。
「飲食業界はブラック。そんなイメージを覆したい」という強い想いを持っていた尾形さん。
人を大事にする経営スタイルは父の代からの教えです。美容事業と変わらない労働条件で焼肉事業のスタッフにも働いてもらっているとのこと。
残業なしはもちろん、有給休暇も取りやすく、福利厚生も充実しています。
求人募集をすると、『条件が良すぎて逆に怖い』なんて言われたりしますね。本当だろうかと、信じてもらえなかったり(笑)
他の業界では当たり前のことを、当たり前にやっているだけです。
労働時間8時間で休憩をきっちり1時間とってもらう。週1日は固定の休みがありますし、有給休暇も法定通り取得できます。お店が回らなくなると困るので、1カ月前には申請してもらうようにしていますけどね。
残業もほぼ0でお店を回しています。例えば、北新地店だと閉店が23時。終電までに帰れるように、遅くても23時半までには片付けが終わる仕組みにしています。
電車で通うスタッフが多いので、残業は絶対にさせられないです。なにより、長時間労働はサービスの質が落ちるだけだと考えています。
家庭を持っているスタッフも多いです。やっぱり入園式や運動会など、子供のイベントには参加させてあげたいなと思います。仕事だけでなく家族の時間も大事ですからね。
希望の日に有給休暇をとれるようにするのはもちろん。月に何日休むかもスタッフ自身が決められるようにしています。
週1日の休みは必ずありますが、そこにプラスして何日休むか。月によって変えられます。月4日~8、9日まで選べます。先月は月5日で頑張ったから、今月は8日休んでゆっくりしよう、というのも大丈夫です。
スタッフの労働環境を今よりも良くするためにも、採用活動に力を入れているところです。
また、柔軟に休みを取れることで、スタッフ同士の仲も良くなります。この間、息子の運動会で休ませてもらったし、この日は俺が出ようか。という感じで、お互い助け合うようになります。そうして自然と絆が深まっているように感じています。
不安なく上を目指して成長できる環境を用意しています
「今の自分を変えたい。そういう人を会社としても積極的に応援したい」と語る尾形さん。
お客さんと接するのが好き。料理をするのが好き。
飲食店で働き続けたい、働いてみたい。でも、満足いくお給料をもらえない、ブラックな労働環境で続けられないのではないか。不満や不安がたくさんあると思います。
本当はもっと上を目指したいのに…。
そんな方とぜひ一緒に働けたら嬉しいですね。
店長/管理職等のマネジメントのプロや、肉職人のプロを目指したい人はもちろん。自分で独立を考えている人も大歓迎。
まだまだこれから売り上げを伸ばしていく段階なので学びは多いと思います。
それぞれの目指すところにあわせて、教育・サポートをしていきます。必ず良い方向へ変わっていけるはずです。一緒に事業の拡大と共に成長していきましょう。