現在働いている会社の給料に満足できず、また周りの友人や家族、兄弟と比較し不満を感じた際に、「このままの給料では満足できない」「給料の高い職業、職種は何なのか」「今の年収では将来が不安だ」と「転職」を考え始める方も多いのではないでしょうか。
しかし転職をすることによって給料、年収アップが望めるのか、新しい仕事で前職の給与を上回る給与を貰えるのか、と不安を抱く方ももちろんいらっしゃると思います。
今回はそんな給料アップを望む方への転職に関する情報、注意点をご紹介いたします。
転職することによる給料アップは見込めるのか?
そもそも大前提として、転職する際の条件として何を主軸にするのか、業務内容なのか、給料、年収なのか、はたまた企業理念なのか、通勤場所なのか等を自分なりにしっかりと決めることが転職活動における重要な指標の1つとなります。
今回の記事は給料、年収アップを主軸に転職活動を行う方への情報、注意点をまとめてご紹介いたします。
転職することによる給料、年収アップの一般的な相場として、転職前の給料、年収と比較して105%~110%のアップが一般的な相場と言われております。しかし、未経験の新しい職種にキャリアチェンジをする場合は、70%~80%まで下がる可能性もあります。(※1)
但し、転職前の給料があまりにも低かった場合や、急成長を遂げている会社、平均年収の高い業界(金融業やIT業)、昇給の可能性が高い会社等に転職することができれば、大幅な給料、年収アップが見込めるでしょう。
また、未経験の新しい職種でも、自身の持つスキルや経験の汎用性が高かったり、転職する業界において持っている人が少ないスキルを保有していれば、未経験の職種に転職した際でも、給料、年収アップに繋がることがあります。
※ 1 Geekly Media「転職による年収アップの相場と年収を上げたいときのノウハウを解説」
年齢別の転職率は?
厚生労働省が2021年に発表した「令和2年度雇用動向調査結果の概要」(※2)によりますと、20代で転職した方の割合は男性が約25%、女性が約28%になります。加えて30代以降、特に35歳を過ぎてからの転職率は下落傾向にあります。
つまり、年齢が若い方ほど転職に積極的、20代の転職者が全体の約1/4であることがわかります。
そして、20代でも給料、年収アップを目的とした転職を行い、見事成功した方もいらっしゃいます。
※ 2 厚生労働省 令和2年度雇用動向調査結果の概要
業界別の転職率は?
業界別に転職率を見てみましょう。
先程と同様、厚生労働省の発表した「令和2年度雇用動向調査結果の概要」(※2)によりますと、転職先として最も転職者人数の多かった職業は宿泊業、飲食サービス業です。2番目に卸売業、小売業が、3番目に医療、福祉業となっております。
次に、離職者の最も多かった職業は宿泊業、飲食サービス業、2番目に卸売業、小売業が、3番目に医療、福祉業となっております。
このことから、上記の業界は転職で入りやすいですが、辞めて行く人もそれなりに多いことがわかります。
あくまでも転職による給料、年収アップを望む方は、自身の転職したい業界の転職率、離職率を事前に調査しておくことが大切です。
※2 厚生労働省 令和2年度雇用動向調査結果の概要
給料、年収アップが見込める業界・業種は?
それでは給料もしくは年収をアップを望みやすいのはどういった業界・業種なのでしょうか。
給料、年収の相場は業界・業種によって異なるため、給料、年収アップを目指す方は転職前に自身の興味ある業界・業種に関して十分な下調べをしておくことをオススメします。
最初に給料、年収をアップさせやすい業界・業種の傾向とその理由を見てみましょう。
給料、年収をアップさせやすい業界とその理由
厚生労働省が2021年に発表した、「令和2年度賃金構造基本統計調査」(※3)によりますと、「情報通信業」、「教育、学習支援業」、「金融業、保険業」において、年齢が上がるごとに賃金が高くなるという統計データがあります。
上記の業界において給料、年収をアップさせやすい理由として、「専門知識が必要」かつ「専門知識を持っている人が少ない」ため重要が増し、採用競争が激しくなっております。
つまり、需要にマッチしたスキルを持っていれば、その人材を確保するために、給料、年収を高く設定する企業が少なからず存在します。
また、その他にも、機械化(AIの導入等)で効率化できない、人の手が必要になる業界も年収が高まっている傾向があります。
※3 厚生労働省 令和2年度賃金構造基本統計調査
給料、年収をアップさせやすい業種とその理由
次に、給料、年収をアップさせやすい業種とその理由を見ていきます。
職種別の平均年収を見てみますと、年収の相場が高く、年収アップを望みやすいのは下記3種です。
1、金融関連の専門職(ディーラー、アナリスト等資産運用)
2、IT、インターネット等の通信関連職(プロダクトマネージャー、システムコンサルタント、製品開発等)
3、医療系の専門職(MR、臨床開発モニター等)
上記3種は高度な知識やスキルを必要とされる職種ですが、それゆえに知識やスキルを習得するのが容易ではないため、人材を確保するのが難しいです。
特に、医療分野、介護分野、福祉分野では日本の高齢化が今後益々進んでいくと予測されるため、市場規模の拡大が見込まれております。
つまり、人手が必要にも関わらず、人が不足している業種に転職が出来れば、給料、年収のアップに繋がる可能性が高いです。
参照:マイナビエージェント 総合年収ランキング
転職にはコツがある!
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給料、年収をアップさせるために気をつけるべきポイント
今までお伝えした内容を踏まえ、給料、年収をアップさせるために、実際の転職活動で気をつけるべきポイントをお伝えしていきます。
年収の平均水準がより高い業界、業種を選んで転職する
上記にも記載しましたように、年収の平均水準がより高い業界、業種を選んで転職しましょう。
転職する年齢や時期、保有スキル・経験などから給料・年収アップが見込まれますが、年収の平均水準が低い業界、業種を選んで転職をすると、なかなか年収が上がらないケースがあります。
業界、業種ごとによって年収の平均水準は異なるため、あなた個人のスキルや経験だけでは業界、業種の年収平均水準を変えるのは難しいでしょう。
反対に、年収の平均水準がより高い業界、業種を選んで転職することができれば、給料、年収のアップにつながる可能性が高いと言えます。
実力もしくは実績を評価してくれる会社を選ぶ
最近ではインセンティブ制度を取り入れている会社も多数存在します。あなたがもしどんなに素晴らしいスキル、経験を持っていても、評価精度が年功序列の企業であれば、転職により途中入社した社歴の浅い方は高い評価を貰えない可能性があります。
実力もしくは実績を評価し、その評価により給料が決まる会社や、インセンティブ制度を取り入れている企業を選ぶことをオススメします。
面接時に給料、年収を交渉する
前述したように、会社の選び方に関しては記載をしましたが、ある程度転職先が絞れた方は、面接時に給料、年収の交渉をしましょう。
内定が出た際には「採用条件通知書」が企業から渡され、企業側の望むあなたの年収額が提示されます。
しかし、採用条件通知書はあくまでも企業からの条件ですので、交渉の余地があります。
採用条件通知書を貰ってからの交渉だと上手くいかないケース、もしくは内定取りやめに繋がりかねないので、面接時に希望の給料、年収をはっきりと伝えましょう。
勿論、ただ給料、年収をあげてほしいと伝えるのではなく、企業にどんなメリットがあるのかを上手に説明しながら、面接時から交渉を行っていくことが大切です。
入社後、企業にどれだけ貢献できるかを隈なくアピールする
これまであなたが経験してきた、スキルとして身につけてきた内容、業務はあなた自身の価値になります。
勿論、経験してきた職種も影響しますが、転職後の年収を可能な限り上げるためには、企業に入ってどのような貢献ができるかがとても重要になります。
企業が高い給料、年収に見合う人材だと判断できるように、あなたの経験、職歴、スキル及び企業に入った後どのようなことができるかというのを言語化して、説明できることが、給料、年収アップにつながる転職活動の大きな鍵となります。
企業の業績や福利厚生等の給与以外の労働費用を事前に調べる
あなたが転職活動時に採用された時、企業から「採用条件通知書」がもらえるのは上記に書きましたが、「採用条件通知書」に記載ある月給や賞与はあくまで現段階の企業の業績に基づく予定支払い金額にすぎません。
万が一、企業の業績不振や業界全体を脅かすような事件、2019年のコロナウィルスのような業界関係なく影響を及ぼす政治的問題が起こることがあるかもしれません。その際に予定されていた給料、年収が貰えない可能性も考えられます。
転職先として選ぶ企業の直近の業績及びこの先業界全体の業績が悪化する恐れがないかどうかは、入社する前に検討しておく必要があります。
また、給与以外で、福利厚生や通勤手当、家賃補助、通信費手当等の労働費用がどこまで企業から補填されるかも重要です。
例えば、家賃手当の有無、交通費支給の有無だけでも、月収金額、強いてはあなたが自由に使える金額に変動が出ます。
あなたが転職先として考えている企業がどのような労働費用の補填を行っているかをじっくり見ることは、結果的に給料、年収のアップに繋がります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は転職による給料、年収アップを主軸においた情報、注意点をご紹介いたしました。上記の内容を理解してから、現段階の給料、年収と比較して、アップが見込めそうな企業へ転職活動することをお勧めします。
また、20代であれば転職自体に抵抗を持つ必要もないと思います。昨今では様々な働き方が生まれているため、ご自身の軸をしっかり持って、転職活動を行って頂ければと思います。
なお、あくまでも主軸を給料、年収アップに置いているため、別の主軸で転職活動を行いたい方、また転職に際して不安がありご相談したい方は是非ともご連絡ください。
ぜひ今回ご紹介したポイントを活かし、あなたのよりよい未来を描いていただけたらと思います。