企業によっては、履歴書をメールに添付して送るようにと指示されることがあります。しかし、履歴書は重要な個人情報を含む書類なので、いつものように添付して送ることはおすすめできません。必要とされるマナーとセキュリティ対策について解説します。
履歴書をメールで送るときの3つのマナー
採用担当者から履歴書をメールで送るように指示を受けたときには、単に履歴書をメールに添付すればよいわけではありません。どのように送るかによって、あなたの社会的常識やセキュリティに対する意識などがチェックされる可能性があるのです。次の3つのマナーを守り、メールを送信するようにしましょう。
- できるだけ迅速に送る
- パスワード設定でセキュリティ対策
- メール本文は簡潔にする
1.できるだけ迅速に送る
メールで送るようにとの指示を受けたときは、できるだけ迅速に対応しましょう。紙の履歴書しか用意していない場合などは履歴書作成に少々時間がかかりますが、その場合は、一言メールでいつ頃に送れるのか伝えておくことが大切です。
履歴書を送るようにとの指示が、電話ではなくメールで届くこともあります。すぐに反応できるように毎日こまめにメールボックスや迷惑メールのボックスを確認する習慣をつけておきましょう。
2.パスワード設定でセキュリティ対策
履歴書には大切な個人情報が記載されています。万が一、間違ったメールアドレスに送った場合に備え、必ずパスワードを設定してから送信するようにしましょう。パスワードを設定することで、セキュリティに対する意識が高く、機密情報を適切に扱えるという評価につながることもあります。
なお、パスワードは別のメールで送るようにしましょう。誤送信した場合に備え、できれば履歴書を添付した最初のメールが開封されたのを見届けてからパスワードを送るようにしてください。
パスワードの設定方法
Macでメールを送信する場合には、標準機能でパスワード設定が選択できます。忘れずにパスワードを設定し、控えを取ってからメールを送信するようにしましょう。
一方、Windowsではパスワードを設定する標準機能はついていません。WordやExcelで履歴書を作成し、PDFファイルへ変換する際にパスワードが設定できるため、以下の手順で忘れずに設定するようにしてください。
- 履歴書のファイルを開き、「名前をつけて保存」を選択する
- ファイルの種類として「PDF」を選択する
- Wordの場合はオプションタブから「ドキュメントをパスワードで暗号化」を選択、Excelの場合はツールタブから「全般オプション」→「読み取りパスワード」を入力する
- 保存して完了
3.メール本文は簡潔にする
履歴書を送るメールは、履歴書を送信することが第一義であるため、メール本文はできるだけ簡潔にします。最低限の挨拶や宛名、自分の名前は必要ですが「この度はお声がけいただき…」など、何百字もの長文で挨拶やお礼を書き連ねる必要はありません。敬語表現は忘れずに使いつつも、極力シンプルに記すことを意識してください。
履歴書を完成させるときの注意点
近年、オンラインで履歴書を送るように指示される機会も増えてきています。就職活動をするときには、紙の履歴書だけでなく、オンライン用の履歴書も作成しておきましょう。オンライン用の履歴書を作成するときには、次の3点を忘れずにチェックしてください。
- PDFファイルで添付する
- ファイル名には氏名を入れる
- 誤字がないか確認する
PDFファイルで添付する
履歴書はWordやExcelで作成することが一般的です。しかし、履歴書を送信するときは、必ずPDFファイルに変換して、送信するようにしましょう。
WordやExcelで送信すると上書きができるため、受け取った担当者が間違った操作をすると、大切な情報が消えてしまう恐れがあります。また、WordやExcelでは印刷したイメージがわかりにくく、一度印刷してもらうか、印刷イメージの表示を実行してもらわなくてはいけません。担当者に手間をかけさせないためにも、一目で印刷したイメージがつかめるPDFファイルに変換しておくようにしてください。
ファイル名には氏名を入れる
履歴書を受け取った採用担当者は、すぐに履歴書を自身のファイルボックスに入れると想定されます。その際、ファイル名が「履歴書」や「日付」などでは、誰の履歴書か分からず、再度メールを開けてダウンロードするか、ファイル名を書き換える手間が発生するでしょう。「山田太郎履歴書」や「〇〇大学・山田太郎履歴書」のように名前を入れたファイル名をつけてから送信してください。
誤字がないか確認する
履歴書に誤字や誤表記があると、それだけで印象が悪くなってしまいます。何度も読み返して間違いがないか確認してから送信するようにしましょう。
なお、ファイル上で誤字を確認すると、見落とす可能性があります。印刷した書面で確認すると比較的誤字や誤表記を発見しやすいので、ぜひ一度、印刷してからチェックしてください。
メール件名・本文の書き方
履歴書を完成させたら、次はメールの件名・本文です。メインとなるのは履歴書なのでメール本文はごくシンプルなもので十分ですが、件名は分かりやすく、内容に誤字や誤表記がないことは最低限チェックしなくてはいけません。メール本文を3つのパートに分けて解説しますので、ぜひ細かくチェックし、間違いがない状態で送信するようにしましょう。
メールの件名について
まずメールの件名についてですが企業からの指定があることが多いです。「件名は変えずに返信してください」などの指示がない限りは、「履歴書送付の件/氏名」と記して送信するようにしましょう。
宛先と担当者名
メールのもっとも上部に会社名と採用担当者名を記します。2行に分け、最初の行に会社の正式名称、2行目に採用担当者の氏名を「様」付きで記載してください。採用担当者の名前が分からない場合は、「採用ご担当者様」で問題ありません。
メール本文・件名の例文はこちら
担当者名の下に1行開け、要件を記載します。
山田太郎と申します。 ご指示いただきました履歴書をお送りいたします。 履歴書にはパスワードを設定しておりますので、後程、別メールにてパスワードをお送りいたします。 お忙しいところ大変恐縮ですが、ご査収の程、よろしくお願い申し上げます。 |
パスワードのメール件名については、「パスワード送付の件/氏名」という件名で別メールを送ります。
先程、履歴書を送付いたしました山田太郎です。 履歴書のファイルに設定したパスワードをお送りいたします。 パスワード:XXXXXXXX お手間をおかけいたしますが、ご査収よろしくお願い申し上げます。 |
署名とメールアドレス
要件の下に1行開け、署名とメールアドレスを記載します。最初に氏名を記し、括弧をつけてひらがなで読み仮名を記しておきましょう。
2行目には郵便番号と住所、3行目には電話番号を記します。電話はすぐに受け取れるように携帯電話の番号にしましょう。最後の行にはメールアドレスを記してください。メールアドレスも、確認漏れがないように普段使うものを選びましょう。
丁寧かつ迅速が履歴書送付のポイント
履歴書送付は、丁寧かつ迅速がポイントになります。履歴書ファイルはいつでも提出できるように、就活を始める前に作っておくと便利です。
就活に対しての不安や疑問点は、ぜひハレダスのお仕事相談会でご相談ください。経験豊富なキャリアアドバイザーがあなたの悩みにお答えし、また、メールや履歴書などの作成もお手伝いいたします。