就活において、「就活の軸」というのは非常に重要です。ES(エントリーシート)への記入や面接で聞かれるため、準備しておく必要があります。しかし、就活の軸といってもイメージができず、頭を抱えてしまう就活生も多いのではないでしょうか。
今回は、就活の軸とは?というところから、「就活の軸一覧」や決め方などについてお伝えしていきます。
就活の軸とは
就活の軸とは、あなたが就職するときに「これだけは譲れないという条件や価値観」のことです。この就活の軸は、人によって異なるので自分だけの軸を決めることが重要。そして、軸をハッキリと決めておくことで、自分の理想に近い企業に就職できる可能性を高め、企業とのミスマッチを防ぐことができます。
就活の軸と似た言葉に「企業選びの軸」というものがあります。就活の軸も企業選びの軸も同じ意味であり、自分がどんな企業で働きたいのか?ということを決める点において変わりありません。
就活の軸には「本音の軸」と「建前の軸」の2つの軸があります。
本音の軸
本音の軸とは、「仕事に対して自分が考えているありのままの気持ち」のことです。例えば、以下のような本音があります。
- 年間休日は125日以上ないと嫌だ
- 休日出勤がないところで働きたい
- 給与が高い会社で働きたい
- 大手の企業で働きたい
- 残業は1分でもしたくない
- 人間関係で悩みたくない
このように、自分の本音を軸にしたものになります。この中でも、優先順位を付けておくことで、自分が最も重要に思っていることがハッキリします。
建前の軸
建前の軸とは、「本音の軸をESや面接用に言い換えた」もののことです。自分の本音をそのまま伝えると、印象が悪くなってしまうので言い換える必要があります。例えば、以下のように言い換えることができます。
- 年間休日は125日以上ないと嫌だ
- 休日出勤がないところで働きたい
- 残業は1分もしたくない
⇒メリハリを持って働ける環境で働きたい
- 給与が高い会社で働きたい
⇒主体的に業務に取り組めて、責任感のある仕事に挑戦したい
- 人間関係で悩みたくない
⇒風通しが良く、意見やアイデアをどんどん発言できる環境で働きたい
このように、本音の軸を言い換えた建前の軸も用意しておくことで、ESや面接で適切な書き方や答え方ができるようになります。
就活の軸を求められる理由
なぜ、企業側は就活の軸を求めるのでしょうか。その主な理由は、自社と新入社員のミスマッチを防ぐためです。人を1人雇うということは、それなりの時間や労力、コストがかかるものです。そのため、すぐに退職されないように企業側も応募者を見極める必要があるのです。
実際にミスマッチが起こることは珍しくなく、厚生労働省が公表している令和2年度の「新規学卒就職者の離職状況」によれば、新規大卒で入社した学生の約3割(31.2%)が3年以内に離職しています。
この離職した約3割の学生すべてがミスマッチによるものとはいえませんが、ミスマッチがなければもう少し低い数値になっていたと予想できるでしょう。
就活の軸一覧
それでは次に、就活の軸一覧を見ていきましょう。この一覧を活用して、就活の軸を決める参考にしてみてください。
就活の軸1:働く場所について
- 地元で働きたい/地元で働きたくない
- 都会で働きたい/都会で働きたくない
- 田舎で働きたい/田舎で働きたくない
- 海外で働きたい/海外で働きたくない
- 転勤はしたくない/転勤がある仕事がいい
就活の軸2:給与や福利厚生、会社の魅力について
- 給与が高い会社で働きたい
- 昇給がある会社で働きたい
- 賞与がある会社で働きたい
- いろいろな手当がある会社で働きたい
- 育休や産休がしっかりとれる会社で働きたい
- 休日が多い会社で働きたい
- 土日祝は休みたい
- 年末年始は休みたい
- ゴールデンウィークは休みたい
- お盆は休みたい
- 有給休暇がほしい
- 休日出勤はしたくない
- リモートワークを積極的に導入している
- フレックスタイム制を導入している
- 大企業である
- 大手で有名な企業である
- 会社の経営が安定している
- 副業が許されている
- 社内行事がない/社内行事がある
- 年功序列でない/年功序列である
- 実力主義である/実力主義ではない
- 成果主義である/成果主義ではない
就活の軸3:職場環境や人について
- 人間関係が良好である
- 優しい人が多い
- 風通しの良い職場である
- パワハラがない
- モラハラがない
- 残業ないor少ない
- 自宅から近く、通いやすい
- 飲み会が少ない/飲み会が多い
- 体育会系のノリではない/体育会系のノリである
- 男性が多い
- 女性が多い
- 上司が尊敬できる人間である
- 社員を大切にしている
- プライベートに干渉してこない
- オフィスが綺麗である
- オフィスがオシャレである
- 会社の周辺にはお店がたくさんある
- グローバルである
- 経営者と距離が近い
- 自分の裁量で働きたい
- 意見やアイデアをどんどんいえるところで働きたい
就活の軸4:自分がしたいことについて
- 手に職をつけたい
- 専門的な知識をつけたい
- 自分が成長できるような仕事がしたい
- 1人で黙々と働きたい
- チームで働きたい
- やりがいを感じられる仕事がしたい
- いずれは独立したい
- お金持ちになりたい
- 周りから認められたい
- モテる仕事がしたい
- 自分の好きなものを仕事にしたい
- 若いうちから出世していきたい
就活の軸5:社会や人のためにしたいことについて
- 社会貢献のできる仕事がしたい
- 人の役に立てるような仕事がしたい
- 人に喜んでもらえるような仕事がしたい
- 多くの人と関わっていきたい
- 誰かをサポートするような仕事がしたい
- 困っている人を助ける仕事がしたい
- 多くの人と接する仕事がしたい
- 自分のアイデアや力で世の中を変えていきたい
就活の軸の決め方
就活の軸一覧を紹介したところで、次は就活の軸の決め方について見ていきましょう。決め方には主に以下の2つの方法があります。
消去法で決めていく
まず1つ目は、消去法で決めていくというもの。「これだけは絶対に嫌」ということをピックアップして、それを消去していきましょう。
- 年間休日が120日以上ないところは嫌だ
- 転勤は絶対にしたくない
- 人と関わる仕事はやりたくない
- 残業が月に20時間以上あるところは無理
- 社内行事なんてもってのほか
など、これだけは絶対に嫌だということ、やりたくないことが必ずあるはず。まずは、そこから始めてみるのもおススメです。
興味のあることや好きなことで決めていく
2つ目は、興味のあることや好きなことで決めていくという方法です。これは定番の方法といえます。どんな人であっても興味のあることや好きなことがあるはずです。ほんの少しの気持ちでも大丈夫ですので、興味関心があることをピックアップしてみましょう。また、興味関心でなくとも自分の性格から考えてみるのも良いです。
- 都会に住んでみたい
- 1人で過ごすのが好き
- 仕事とプライベートは切り分けたい
- 欲しいものがたくさんある
- 自分のペースを崩したくない
例えば、上記のように考えたのなら、このように解釈することができます。
- 都会に住んでみたい⇒就職を機に上京をする
- 1人で過ごすのが好き⇒人とあまり関わらない仕事
- 仕事とプライベートは切り分けたい⇒社内行事がない仕事
- 欲しいものがたくさんある⇒給与が高い仕事
- 自分のペースを崩したくない⇒自分の裁量で働けるところ
というような形で、自分の中にある軸を見つけていくことができるのです。
まとめ
就活において、自分の軸を決めることは非常に重要です。就活の軸は、ESや面接で必要になるだけでなく、企業とのミスマッチを防ぎ自分の理想を叶えていく指標にもなります。今回、紹介した就活の軸一覧を参考にあなただけの就活の軸を決めて、内定獲得に向けての準備をしておきましょう。応援しています!