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転職・副業

システムエンジニアに必要な資格はある?おすすめの資格の種類や勉強法を解説

システムエンジニアは資格なしでも就くことができる仕事です。しかし、取得していることで評価されやすくなったりスキルアップできたりすることがあります。システムエンジニアとして働くために取得しておきたいおすすめの資格を紹介するので参考にしてください。

システムエンジニアに資格は必要?

システムエンジニアのイメージ

システムエンジニアになるために特別な資格は不要です。システムエンジニアとして働くことができる知識とスキル、トラブルが起こったときに原因を突き止め、解決策を提案して実行できれば、何の資格を有していなくても業務遂行できるでしょう。

転職・就職の求人案件を見ても、特別な資格を有していることを募集条件として掲げていることはあまりありません。資格なしで働ける仕事を探している方も、IT関連の素養があり、エンジニアの業務に対応できるのであれば、システムエンジニアを目指してみてはいかがでしょうか。

資格があると就職・転職に有利になる

実際にシステムエンジニアとして活躍している方のなかにも、何の資格も持たずに働いている方は少なくありません。システムエンジニアが携わる業務には、法律や税務のように特定の資格がないと実行できない業務はほとんど含まれていないので、資格がないからといって業務遂行上に問題が起こることもないでしょう。

しかし、求人案件には、「特定の資格を持っていることが望ましい」あるいは「特定の資格を持っている方を優遇」のように記載されていることがあります。そのため、勤務先によっては資格を保有していることが就職・転職に有利に働くことがあると考えられるでしょう。

また、資格を持つためには資格で問われる分野についての勉強が必要です。勉強することでより幅広い知識やスキルを身に付けられるのは間違いないので、就職・転職に有利になるかどうかに関わらず、今後システムエンジニアとして活躍していきたいのであれば資格取得を目指すことはプラスになります。就職・転職を検討している方も、より満足できる高度な仕事を手掛けるためにも、資格取得を目指してみましょう。

資格手当や合格祝い金が支給される職場もある

職場によっては、特定の資格を取得している社員に資格手当を支給していることがあります。たとえ月額が多くはない金額であっても、1年間、10年間で見れば大きなプラスになるので、資格を取得しているほうが有利と考えられるでしょう。

また、特定の資格を取得すると合格祝い金を受け取れる職場もあります。もちろん資格取得は自分のスキルアップのための行為ですが、勤務先で評価してくれるということは嬉しいものです。資格を取得することでより専門的な業務、あるいは管理能力を必要とされる業務に就くことができれば、キャリアアップにつながることもあるでしょう。

スキルを客観的に証明できる

システムエンジニアの業務には、ITに関する幅広い知識やスキルが求められます。しかし、「知っていること」や「できること」を証明するのは簡単ではありません。

資格を有していれば、その資格が網羅する範囲内の知識とスキルを有することを客観的に証明できます。自分自身の知識やスキルについて言葉を尽くして語るよりも、シンプルに資格証を見せるほうが雄弁に能力を語ってくれるでしょう。

システムエンジニアにおすすめの国家資格

勉強のイメージ

システムエンジニアに関連する資格には、国家試験も数多くあります。そのなかでスキルアップ、キャリアアップに役立つおすすめの国家試験としては、次の4つが挙げられるでしょう。

  • システムアーキテクト
  • ネットワークスペシャリスト
  • 情報セキュリティマネジメント
  • データベーススペシャリスト

それぞれどのような知識やスキルを問う資格なのか、また、どのような試験が実施されるのかについて詳しく解説します。

システムアーキテクト

システムアーキテクトとは、システム開発を主導し、ニーズに合う情報システムのアウトラインを構築するために必要な知識を問う資格です。組み込みシステムやIoT機器についても精通し、ハードウェアとソフトウェアの使用をまとめる、プログラマーやコーダーなどに業務を適切に割り振り、指導することなどもシステムアーキテクトが学ぶ範囲に含まれています。

試験は年に1回のみの実施です。受験科目は4つあり、選択式で回答する科目(50分と40分)が2つ、4問から2問を選んで記述する科目(90分)、3つの問題から1問を選んで論述する科目(120分)があります。合格率は約15%で難関資格といえるでしょう。

ネットワークスペシャリスト

ネットワークスペシャリストとは、ネットワーク全般やインフラ関連の知識やスキルを問う資格です。ネットワークシステムの開発に携わるだけでなく、ネットワーク管理の責任者としての仕事を行う際に必要な知識も問われます。

システムアーキテクトと同様、試験は年に1回のみの実施です。受験科目は4つあり、選択式で回答する科目(50分と40分)が2つ、3問中の2問を選んで記述式で回答する科目(90分)、2つの問題から1問を選んで論述式で回答する科目(120分)があります。合格率は約13%でこちらも難関資格といえるでしょう。

情報セキュリティマネジメント

情報セキュリティマネジメントとは、情報セキュリティを高め、サイバー攻撃や悪意のあるアクセスからシステムを継続的に保守するための知識やスキルを問う資格です。システム構築に必要なセキュリティだけでなく、企業全体のシステムセキュリティ保全に必要な知識も問われます。インターネットが普及し、セキュリティに対する必要性が高まっている現在、活躍の場が多い資格といえるでしょう。

情報セキュリティマネジメントの試験は、年に2回実施されます。試験科目は2つで、いずれも選択式(90分)です。記述や論述がない分、負担の少ない試験といえます。実施回によって難易度に差がありますが、おおよそ50%~80%の合格率なので、そこまで難しくはないと予想できるでしょう。

データベーススペシャリスト

データベーススペシャリストとは、高いクオリティのデータベースをプランニングし、開発や運用、保守までを手掛ける知識やスキルを問う資格です。データベースの管理を担当する方だけでなく、データベースエンジニアやインフラエンジニアなどを目指す方にも適した資格といえるでしょう。

データベーススペシャリストの試験は年に1回実施されます。受験科目は4つあり、選択式で回答する科目(50分と40分)が2つ、3問中の2問を選んで記述する科目(90分)、2つの問題から1問を選んで論述する科目(120分)があります。合格率は約14%で難関資格といえるでしょう。

システムエンジニアにおすすめのベンダー資格

学びのイメージ

システムエンジニアが目指せる資格には、国家資格以外にもベンダー資格もあります。ベンダー資格とはシステムを提供している販売会社が手掛けるもので、ベンダーが提供している商品を適切に扱えることを示す資格です。

勤務先や転職希望先で使用している製品のベンダー資格を取得しておけば、より深い知識やスキルをもって業務を遂行できます。また、転職や就職の際にも即戦力として評価されるでしょう。ベンダー資格のなかでも浸透度が高い次の2つの資格について解説します。

  • オラクルマスター
  • マイクロソフトオフィススペシャリスト

オラクルマスター

オラクルマスターとは、オラクル社のオラクルデータベースに関する知識や技術を問う資格です。ブロンズ(ORACLE MASTER Bronze DBA)とシルバー(ORACLE MASTER  Silver DBA)、ゴールド(ORACLE MASTER  Gold DBA)、プラチナ(ORACLE MASTER  Platinum DBA)の4つの資格があり、それぞれ、ITエンジニア、運用担当者、データベース管理者、データベースエキスパートにふさわしいスキルを有していると判断されます。

学習方法や研修などの情報もオラクル社の公式ホームページで公開されているので、独学でも学びやすいでしょう。また、テストセンターでの受験だけでなくオンラインでも受験できるため、忙しい方でも比較的取り組みやすい試験といえます。

マイクロソフトオフィススペシャリスト

マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)とは、WordやExcel、PowerPoint、Outlookなどのマイクロソフトの製品を高いスキルと知識を持って使いこなせることを示す資格です。世界共通の資格なので、外国でシステムエンジニアとして働くときも評価されます。

試験は全国約1,700の会場でほぼ毎日実施しているので、受験しやすいでしょう。また、マイクロソフトの製品のバージョンごとに試験が用意されているため、使い慣れたバージョンで受けられる点も特徴です。

高校生・大学生にもおすすめ!5種類の資格

資格勉強のイメージ

システムエンジニアが取得しておきたい資格の多くは、受験資格に学歴や年齢などを問われないため、高校生や大学生でも受験することが可能です。将来、エンジニアとして働きたいと考えている方は、在学中に取得するのはいかがでしょうか。

比較的取得しやすいおすすめ資格としては、次の5つが挙げられます。

  • ITパスポート
  • 基本情報技術者
  • 応用情報技術者
  • ITストラテジスト
  • プロジェクトマネージャ

それぞれの資格に問われる内容や受験方法などについて、詳しく見ていきましょう。

ITパスポート

ITパスポートは、情報やIT関連の国家試験として入門的な位置づけにある資格です。受験資格は特にないので、IT関連の仕事をしたい方、あるいは履歴書に記載する資格を増やしたい方も挑戦できるでしょう。

試験時間は120分で選択式問題が100問あります。1問10点で、600点以上を取得すると合格です。経営関連の問題が35問程度、IT管理に関わる問題が20問程度、IT技術に関わる問題が45問程度出題されます。分野ごとに最低3割は正答することが求められるので、経営、IT管理、IT技術のどの分野もまんべんなく勉強しておきましょう。

基本情報技術者

基本情報技術者は、ITエンジニアとしての登竜門にあたる試験です。システムエンジニアにも人気の資格で、受験者数は毎年ほぼ10万人を超えています。試験は年に2回の実施です。試験は2つで、80問の選択式問題(150分)と、11問から5問を選んで回答する問題(150分)から成ります。

情報技術を活用した戦略を立案できること、また、IT関連の業務の基本を理解し、実際に活用できること、システム設計や開発、運用に必要なスキルを有し、指示に従いソフトウェアを開発できることなど幅広いスキルと知識が問われる資格です。ITパスポートと比べると専門性は高いといえますが、こちらも受験資格は特にないため、高校生や大学生も挑戦できます。

応用情報技術者

応用情報技術者は基本情報技術者の上位資格で、資格取得には高度なITスキルや知識を有していることが求められます。また、プログラミングの知識だけでなく、経営戦略や情報管理などITやシステムに関する幅広い知識が必要です。

試験は年に2回実施され、80問の選択式問題(150分)と、11問から5問を選んで記述する問題(150分)の2つの科目を受験します。基本情報技術者と同じく受験資格は特に問われないので、IT関連の知識やスキルをある程度有している方は、基本情報技術者を受験せずに応用情報技術者を受験することも可能です。

ITストラテジスト

ITストラテジストは、IT技術を用いた経営戦略の提案を行うスキル、知識を問う資格です。ITパスポートや基本情報技術者、応用情報技術者と同じく国家試験のひとつで、年に1回のみ受験できます。

受験科目は選択式の科目(50分と40分)が2つ、4問から2問を選んで記述回答する科目(90分)、3つの問題から1問を選んで論述回答する科目(120分)の4つです。合格率は約15%で難易度は高めと考えられます。実際に合格者のほとんどはIT業界ですでに仕事をしている方が多いので、十分に勉強をしてから臨みましょう。

プロジェクトマネージャ

プロジェクトマネージャは、プロジェクトの管理を担当する際に必要なスキルや知識を問う資格です。年に1回のみ実施されます。受験科目は、選択式科目(50分と40分)が2つ、3問中の2問を選んで回答する記述式科目(90分)が1つ、2つの問題から1問を選んで回答する論述式科目(120分)が1つの計4つです。

自分自身でシステムやソフトウェアを設計できるのはもちろんのこと、プロジェクトを俯瞰して見通し、各エンジニアやプログラマーなどに適切な指示を与え、問題点に早く気付くことなども求められます。将来的にマネジメントの方向へ進みたい方に特に適した資格といえるでしょう。なお、合格率は約13%です。

システムエンジニアとして働く際におすすめの資格一覧

資格の勉強のイメージ

紹介した資格を一覧にまとめました。資格を保有することで就職・転職が有利になることもあります。可能な限り多くの資格取得を目指しましょう。

分類

資格名

概要

国家資格

システムアーキテクト

システム開発を主導し、情報システムのアウトライン構築に必要な知識を問う資格

ネットワークスペシャリスト

ネットワーク管理全般やインフラ関連の知識とスキルを問う資格

情報セキュリティマネジメント

情報セキュリティに精通し、システムを継続的に保守するための知識やスキルを問う資格

データベーススペシャリスト

データベースの企画から開発、運用、保守までをトータルに手掛ける知識やスキルを問う資格

ベンダー資格

オラクルマスター

オラクル社のオラクルデータベースに関する知識や技術を問う資格。4段階に分かれている

Microsoft Officeスペシャリスト

オラクル社のオラクルデータベースの知識や技術を問う資格

IT関連ベーシック資格

ITパスポート

情報やIT関連の入門的な位置づけにある資格

基本情報技術者

指示に従いソフトウェアを開発するための資格。システムエンジニアの登竜門的位置づけ

応用情報技術者

基本情報技術者の上位資格

ITストラテジスト

IT技術を用いた経営戦略を提案するスキルや知識を問う資格

プロジェクトマネージャ

プロジェクトを俯瞰して管理し、エンジニアに指示を与えるために必要なスキルや知識を問う資格

システムエンジニアの資格を取得するための勉強方法

講師のイメージ

IT関連の資格を取得することで、システムエンジニアとしてスキルアップすることができます。また、転職や就職の際にも有利になることがあるので、将来のキャリアを考えるうえでも取得を目指せるでしょう。

資格勉強には次の2つの方法があります。

  • スクールで学ぶ
  • 独学で学ぶ

それぞれの方法のメリットとデメリットを紹介するので、ご自身の学びのスタイルを決める際の参考にしてください。

スクールで学ぶ

IT系の資格取得を目指す方は多いので、資格スクールなどでも多くの講座が開設されています。通いやすい立地、講師の評判、教材の内容なども考慮して、スクールに通って学ぶのもおすすめの方法です。

スクールで学ぶと資格勉強を体系的に行えるので、効率良く合格に近づいていくことができます。また、テキストだけでは理解できない部分も、直接講師に尋ねることで早期解決できるでしょう。

一緒に勉強する仲間が見つかるのもスクールで学ぶメリットです。資格勉強の意欲を高めるだけでなく、就職・転職に関する情報を入手できることもあるでしょう。

デメリットとしては費用がかかる点が挙げられます。合格すれば良いのですが、不合格のときは学び直しが必要になり、さらに費用がかかるかもしれません。

独学で学ぶ

テキストを購入し、独学で学ぶ方法もあります。自分のペースで学習を進めていけるので、残業が多いなど、時間が不規則になりがちな方も勉強しやすいでしょう。また、本代以外はかからない点もメリットです。

しかし、意思が強くないと学習を継続しにくい点はデメリットといえます。ご自身の性格に合う学習法を選びましょう。

システムエンジニアとして転職しよう

転職活動のイメージ

システムエンジニアとして働きたい方は、資格勉強を始めることも一つの方法ですが、自分に合ったキャリアを形成できる職場に転職するのも一つの方法です。転職相談チョイスでは経験豊富なキャリアアドバイザーが、転職を希望するすべての方に向けて一人ひとりの個性を活かす仕事の見つけ方や職場の探し方を丁寧にアドバイスしています。

また、システムエンジニアの仕事に興味はあるけれども、自分に適性があるのかわからない方も、お気軽にお問い合わせください。キャリアアドバイザーが親身に寄り添い、より満足度の高い転職の実現をサポートいたします。

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Written by

山本 恵美

山本 恵美

大学卒業後、生活情報誌やファッション雑誌の記者・編集を経て、株式会社マイナビに入社。 15年間、人材サービス(就職・転職・障がい者採用)の分野において5000社以上の企業広告を担当。 2020年に起業し「合同会社綴」を設立。現在は企業取材・広報のほか、採用コンサルティングやキャリアアドバイザー業務等も行っている。

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