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就活浪人は就職に不利になる?経験者のエピソードなど詳しく解説!

「希望した会社に全部落ちてしまった…」本命の企業が全て不採用通知またはあまり気が進まない企業だけ採用された場合、ふと「就活浪人」の4文字が頭の中をよぎってしまうかもしれません。「就活浪人になってしまうと思いのほかデメリットが多いのでは?」と心配になる方も多いでしょう。

今回は就職をせずに卒業(または留年をする)する「就活浪人」とはどういうことなのか、 そのメリット・デメリットについて詳しく解説をしていきます。

就活浪人とは

スーツのイメージ

 

就活浪人には「就職浪人」と「就職留年」の2種類があります。その違いや「就職浪人」をしている人の割合などについて解説をしていきましょう。

「就職浪人」と「就職留年」の2種類

希望通りの就職先に決まらなかった場合に就活生がもう一度「新卒」として就活を始める場合には、「就職浪人」と「就職留年」の2パターンのうちどちらかを選択することになります。就職浪人と就職留年の違いは、ひと言でいうと就活に失敗した際に「学校に残ったか、残らなかったか」という点です。

「就活浪人」とは就活が上手くいかなかったため就職しないまま卒業をした人のことです。近年では希望する企業に不採用となっても再度挑戦するために就職浪人を選ぶ人、海外留学をするために就職浪人を選ぶ人などが存在します。いわゆる「既卒」の部類です。

「就職留年」は就活をしたけれど希望する企業に就職できなかった学生が、来年の就職活動で「新卒枠」として入社を目指すためにあえて大学などを留年することです。この場合学生は、わざと卒業に必要な単位を落として留年をすることになります。

 「就職浪人」している人の割合は?

文部科学省が調査した「令和2年度学校基本調査(確定値)の公表」の資料によると「進学でも就職でもないことが明らかな者(進学準備中の者、就職準備中の者など)の割合は修士課程修了者の10%を占めています。2019年(平成31年)は9.4%、2018年(平成30年)は9.6%、2017年(平成29年)は9.5%で毎年10%前後の既卒者が「浪人状態」であることが分かりました。したがって約1割の既卒者が就職も進学もしていないといえます。

2020年(令和2年)において修了者に占める就職者の割合は77.9%。約8割の学生が大学を卒業後にきちんと就職をしています。

「就職浪人」は自力で就活が必須

卒業してしまうと学校が主催するキャリアイベントに参加できなくなるというように、学校による就活サポートはあまり期待できなくなります。

就活時には同級生たちと情報交換をしたり互いに励まし合ったりするなど気持ちの上で心強いものがありますが、卒業してしまうと仲間の多くは既に就職しているため孤独な就活となってしまう恐れがあります。

就職浪人を選ぶのであれば、自分ひとりで就活することを覚悟しましょう。

就活浪人は不利?メリットやデメリット

就活生のイメージ

それでは就活浪人は就活において不利になってしまうのでしょうか?ここでは、就活浪人のメリットとデメリットについて解説していきます。

メリット

就活浪人のなかでも就職浪人を選択するメリットの1つは、一応卒業はするため以後の学費がかからないという点です。私立大学の学費は年間100万円以上かかる場合が多く、学生とその家族の学費負担は社会的問題にもなっています。経済的に余裕のない人にとっては大きなメリットといえるでしょう。

近年では既卒採用を積極的に行っている企業も多く、新卒と比べてそれほど不利であるともいえません。

また就活浪人(既卒)は授業がなく、就職留年の場合も取得すべき単位が少ないため、就活に時間を大いにかけられるのもメリットです。選考だけでなくOB訪問や説明会も様々な企業を回れるでしょう。自分がこれまでに行った就活の経験や社会人となった友人からのアドバイスも活かせるのも、就活浪人ならではのメリットになります。

就職留年の最大のメリットは再度「新卒」として就活できることです。企業の中には3年以内の既卒枠がないところもあるため、条件的に有利になります。

デメリット

デメリットとして挙げられるのは「新卒ではなく既卒扱い」になるという点です。

企業側から見ると就職浪人は新卒ではなく既卒扱いとなるため、募集要項によっては新卒向けの求人に応募ができません。希望する企業がある場合は就活する前に既卒でも応募できるのか、必ず確認しておきましょう。

キャリアがある社会人と比べると、スキルや経験のない就職浪人は有利とはいえません。しかし「若い」という理由で採用に積極的な企業も多いですから、フレッシュな魅力をアピールして選考に進んでください。

また就職浪人は卒業しても不安定な状態であるため、不安や焦りを感じる人も多いようです。大学時代の友人たちが社会に出て活き活きと働いている様子を見ると「このまま就職できなかったら、どうしよう…」と落ち込んでしまう人もいるかもしれません。最近は既卒3年以内を新卒と同じ枠として採用している企業も増えています。長い人生の間の少しのブランクは気にしないようにしましょう。

就職留年の場合も就職浪人と同様、仲の良かった同級生たちより出遅れてしまったような気がするかもしれません。さらに留年をするため学費が余計にかかってしまい、経済的な負担が増えてしまうのもデメリットです。

就活浪人になった理由とエピソード

うなだれる女性

実際に就活浪人を選択した先輩は、どんな浪人生活をおくったのでしょうか。ここでは就活浪人となってしまった人たちのリアルな体験談をご紹介していきます。

公務員試験に落ちたから(女性)

安定性のある公務員は人気が高く競争率の高い職種です。

「良い大学に入ったまでは良かったのですが、特に興味のあることもなく何となく学生生活を送ってしまいました。結果公務員試験に落ちてしまい、就職浪人をせざるを得ませんでした。

浪人時代は積極的に職探しをするようになり、空いた時間には職業に関する本を読み漁りました。そこでホテルウーマンの仕事を見つけ地元ホテルの面接を受けましたが、就活浪人したことについては色々と尋ねられました。

しかし正直に理由やこれまでの経緯を話し納得してもらえたため内定をもらえました」

このように就職浪人をしたことが功を奏し、自分が目指すべき道が見つかるケースもあります。 

有名企業に入るための選択肢の1つ(男性)

有名企業にどうにかして入るため、既に内定が決まっている優良企業を辞退して就職浪人をしたというケースもあります。就職留年に比べて浪人はかなり条件が厳しくなり、一説では新卒の20分の1程の受け入れ率ともいわれています。

「基本的に企業は、就職浪人生に対して『何か問題がある人物ではないか?』という目で見ることが多いようです。また『既卒可』と記載していてもそれは海外留学から帰ってきた学生を対象にしたものが多く、実情はさらに狭き門でした。最終的に就職浪人をして就職はできましたが有名企業というわけにはいきませんので、就職浪人をしたからといって希望通りの会社に入社できるとは限らないのです」

志望企業にすべて落ちたから(男性)

6月という早い時点で就活留年を決めた人もいます。

「希望していた5大商社が全て不採用となった6月の時点で完全に就活を辞めて就職浪人を決めました。6月で諦めるというのはかなり早いといえますが『自分を変えるために留年してもう一度就活に挑戦する』というポリシーを貫き、その考えを受け入れてくれる企業を選びたいと考えたのです。

就活2年目で内定をもらえたのはIT企業です。企業理念にも共感でき、結果的に自分にふさわしい企業に就職できました」

3年以内既卒でも採用をしている大企業

ビルのイメージ

近年は3年以内の既卒でも採用をしている大企業が増えています。ここでは採用をしている大企業をご紹介していきましょう。

一流企業でも新卒枠で採用

2010年(平成22年)に厚生労働省が青少年雇用機会確保指針を改正し「卒業後3年以内の既卒者は、新卒と同じように採用選考するように」という要望を企業側に通達しました。そのため近年では多くの大企業が既卒者の採用を始めており、既卒は学校を卒業後3年以内であれば新卒枠で就活ができるようになったのです。

それまでは既卒になった人は新卒枠の採用を受けられなかったことを考えると、実に目覚ましい動きといえるでしょう。

採用をしている大企業の一覧

3年以内の既卒を採用している大企業の一部は以下の通りです。

【自動車メーカー】

  • トヨタ自動車
  • スズキ
  • マツダ

【電機メーカー】

  1. パナソニック
  2. ソニー
  3. シャープ

【食料・飲料メーカー】

  • 味の素
  • JT
  • アサヒグループ など

就活浪人が就職に成功するためのポイント

喜んでいるイメージ

就活浪人が就職内定を獲得するためには、どのようなことに留意すべきなのでしょうか。企業の選び方や浪人中の過ごし方など、具体的なポイントをご紹介していきます。

幅広い視野で受ける企業を選ぶ

まずは幅広い視野を持って受ける企業を選ぶようにしてください。

実のところ既卒枠は新卒枠に比べて採用枠が多くはありません。そのため業種などを絞り込み過ぎると就活できる企業の数がかなり少なくなってしまう危険性があります。再度の就活チャレンジに失敗したら就職浪人をした意味がなくなってしまいます。 

ある程度自分が行きたい業界やなりたい職種を選んだうえで、様々な企業を受けてみましょう。

就活浪人中は志望業界でインターンをする

就活浪人中はぜひ、志望業界でインターンをしてみてください。実際にその会社でインターンとして働いてみると、志望している企業の雰囲気などが分かり自分に合っているかどうかも確認できます。

できれば1週間以上のインターンに行くことをおすすめします。ある程度業務内容を把握できるので、入社後にミスマッチを感じることも少ないでしょう。

就職した後に必要な資格の取得を目指す

就活浪人期間に「入社したあとに必要になる資格の勉強をする」のは理想的です。たとえば不動産会社を狙っているなら「宅建」資格を取得するために勉強しましょう。その業種に必須とされる資格を保有していると強みになります。

就活でもアピール材料になるうえに入社した後にも戦力として重宝されます。比較的時間に余裕のある就活浪人中だからこそ、必要になりそうな資格を取得しておくと良いでしょう。

就活浪人期を有意義に過ごし、就活を成功!

ゴールのイメージ

就活浪人の期間は焦りや不安を感じやすいもの。しかし就活浪人をした経験があったからこそ見えてくるものもあります。再度の就活をすることにより会社のネームバリューだけでなく自分自身の適性に合った企業に巡り合える場合もあるのです。

近年では3年以内の既卒者を積極的に募集している大企業も多く存在します。再度の就活に果敢にチャレンジして、自分にぴったり合う企業への就職を成功させてください。

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ハレダス編集部

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